東海道新幹線
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東海道新幹線

富士山と走行中のN700系電車
三島駅 - 新富士駅間)
基本情報
日本
所在地東京都神奈川県静岡県愛知県岐阜県滋賀県京都府大阪府
種類高速鉄道新幹線
起点東京駅
終点新大阪駅
駅数17駅
開業1964年10月1日
所有者東海旅客鉄道(JR東海)
運営者東海旅客鉄道(JR東海)
使用車両#車両の節を参照
路線諸元
路線距離515.4 km
営業キロ552.6 km
軌間1,435 mm標準軌
線路数複線
電化方式交流25,000 V・60 Hz
架空電車線方式
最大勾配20 [1]
最小曲線半径2,500 m [1]
閉塞方式車内信号式
保安装置ATC-NS
最高速度285 km/h
(起終点間表定速度219 km/h)
テンプレートを表示
伊吹山麓を走るN700系(岐阜羽島駅 - 米原駅間)

東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)は、東京都千代田区東京駅から大阪府大阪市淀川区新大阪駅までを結ぶ東海旅客鉄道(JR東海)の高速鉄道路線(新幹線)およびその列車である。

多くの列車が山陽新幹線(新大阪駅 - 博多駅間)に直通する運行体系がとられていることから、総称して「東海道・山陽新幹線」(とうかいどう・さんようしんかんせん)とも呼ばれる。.mw-parser-output .toclimit-2 .toclevel-1 ul,.mw-parser-output .toclimit-3 .toclevel-2 ul,.mw-parser-output .toclimit-4 .toclevel-3 ul,.mw-parser-output .toclimit-5 .toclevel-4 ul,.mw-parser-output .toclimit-6 .toclevel-5 ul,.mw-parser-output .toclimit-7 .toclevel-6 ul{display:none}
概要

世界初の高速鉄道であり、日本新幹線としては最古の歴史を持つ。

東海道新幹線の開業前、日本の東西の大動脈である東海道本線(東京駅 - 神戸駅間)は高度経済成長下で線路容量が逼迫しており、抜本的な輸送力増強を迫られていた。これに対し日本国有鉄道(国鉄)は、十河信二総裁と技師長の島秀雄の下、高速運転が可能な標準軌新線を建設することを決定。1959年(昭和34年)4月20日新丹那トンネル熱海口で起工式を行って着工し、東京オリンピック開会直前の1964年(昭和39年)10月1日に開業した。計画段階では「東海道新線」と呼ばれていたが、開業時には「東海道新幹線」と命名された。「新幹線」という呼称は戦前に東京駅 - 下関駅間で計画された「弾丸列車」の内部呼称に由来するといわれている。なお、開業後に一等車(現在のグリーン車)のシートポケットに配置されていた訪日外国人旅行者向けの英語版リーフレットのタイトルは「Japan's Bullet Train - 125 mph」とあり、「Shinkansen」という言葉が国際的に定着する前は弾丸列車を意味する英語を使用していた[2]

1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化により、JR東海が運営を継承した。西日本旅客鉄道(JR西日本)が継承した山陽新幹線と相互乗り入れが行われ、「のぞみ」号を始め多数の列車が東京駅 - 博多駅間を直通運転しており「東海道・山陽新幹線」と総称される。2020年(令和2年)3月現在、東京駅 - 新大阪駅間の所要時間は最速2時間21分、最高速度285 km/hで運行されている。後から開業した山陽新幹線に比べて曲線区間が多いことから、営業最高速度は山陽新幹線の300 km/hに比べて低く抑えられている[3]。そのため車体傾斜装置を搭載した車両を全車両に使用することで最高速度の向上と高頻度運転を図っている[4]。車両はJR東海、JR西日本の双方が所有し、いずれも当線で使用されるが、東海道新幹線区間のみで運転される列車にもJR西日本所有の車両が使用されることがある。

東京名古屋大阪日本三大都市間を高速移動するための交通手段のひとつであり、1日あたりの列車本数は365本、1日あたりの輸送人員は約45.2万人(年間約1億6,500万人)、年間収入は約1兆2,119億円にも及ぶなど、高速鉄道でありながら通勤路線にも匹敵する世界有数の大量輸送サービスを提供している鉄道路線である(数字はいずれも2016年度)[5]。JR東海の運輸収入の92%を稼ぎだすドル箱路線であり[6]、45%という同社の高い営業利益率を生み出す日本屈指の高収益路線でもある(2019年度)[7]。三大都市圏を結ぶ都市間連絡鉄道としての性格から、利用客の約7割は出張・ビジネス利用である[8]

大都市近郊区間について、東海道新幹線の東京駅 - 熱海駅間は東京近郊区間に含まれていない(在来線の東海道本線の同区間は含まれている)のに対し、米原駅 - 新大阪駅間は大阪近郊区間に含まれている。歴史的には、新幹線と在来線の同一区間は大都市近郊区間に含まれていたが、1999年(平成11年)に東日本旅客鉄道(JR東日本)が東京近郊区間を東海道本線の熱海駅まで拡大した際、JR東海は東海道新幹線の東京駅 - 熱海駅間を東京近郊区間に含めなかった[注 1]

JR東海の在来線が存在しない地域(東京都京都府大阪府)まで路線が延び、両端の終着駅で自社の在来線に接続しない唯一の新幹線となっている[注 2]

また、東海道新幹線は国鉄時代からの「線路名称」上では並行在来線である東海道本線の無名枝線(1982年までは線増)という扱いである。ただし、国鉄分割民営化時に当時の運輸省に提出された事業基本計画や国土交通省監修『鉄道要覧』では東海道本線とは別の路線として掲載されている。

東海道本線が東京駅 - 神戸駅間の路線であるのに対し、東海道新幹線は山陽新幹線開通後も東京駅 - 新大阪駅間である。なお時刻表上では、山陽新幹線開通後は「新幹線」と表記されていたが、東北新幹線開通後は「東海道・山陽新幹線」と線名表記に戻っている。

◯は「のぞみ」の停車駅
路線データ

距離(実キロ):515.4
km営業キロは552.6 km)。

東海道新幹線は東海道本線(在来線)の線増(複々線)として建設された経緯があるため、実キロと営業キロとの間に差がある。


軌間:1,435 mm標準軌

駅数:17(起終点駅含む)

このうち、東海道新幹線単独駅は2駅(在来線が他社管理となる駅も計上すると10駅)である。


信号場数:2

複線区間:全線

電化区間:全線(交流25,000 V・60 Hz架空電車線方式

運転方式:車内信号によるATC方式

保安装置:車上主体型によるデジタル式のATC-NS

複数個所の機器室にタンス・サーバーラック状の処理装置を分散配置

2006年3月までは、地上主体型によるアナログ式のATC-1


道床:バラスト軌道

曲線半径:2,500m[1](東京都、静岡県静岡以東、愛知県、京都府、大阪府内)、3,000m(神奈川県、静岡県静岡以西、岐阜県、滋賀県内)[9]

運転指令所新幹線総合指令所

非常時に備え、新幹線第二総合指令所が設置されている。


列車運行管理システム新幹線運行管理システム(通称 COMTRAC〈コムトラック〉:Computer aided Traffic Control System)

構造種別延長割合:路盤 53%、橋梁 11%、高架橋 22%、トンネル 13%[10]

東京駅 - 岐阜羽島駅は新幹線鉄道事業本部の直轄、米原駅 - 新大阪駅はその下部組織にあたる関西支社の管轄である。
駅一覧「のぞみ」の詳しい停車パターンについては「のぞみ (列車)#停車駅」を、「ひかり」の詳しい停車パターンについては「ひかり (列車)#停車駅」を参照

キロ程は東京駅からの累計距離。

乗り換え路線名は、一部は正式路線名を示す。カッコ内のアルファベットと数字は駅番号

各列車の東海道新幹線内の停車駅については停車駅表を参照

†印:ホームドア設置駅

駅名営業
キロ実キロ停車接続路線所在地
東京駅 山区 †0.00.0全東日本旅客鉄道 東北新幹線上越新幹線北陸新幹線
中央本線(JC 01)・ 山手線(JY 01)・ 京浜東北線(JK 26)
東海道本線(JT 01)・ 東北本線高崎線常磐線(JU 01)
横須賀線・総武本線(JO 19)・ 京葉線(JE 01)
東京地下鉄 丸ノ内線(M-17)・ 東西線大手町駅、T-09)東京都千代田区
品川駅 山区 †6.86.8全東日本旅客鉄道: 山手線(JY 25)・ 京浜東北線(JK 20)
東海道本線・東北本線・高崎線・常磐線(JT 03)・ 横須賀線・総武本線(JO 17)
京浜急行電鉄 本線(KK01)港区
新横浜駅 浜 †28.825.5全東日本旅客鉄道: 横浜線(JH 16)
相模鉄道 相鉄新横浜線(SO52)
東急電鉄 東急新横浜線(SH01)
横浜市営地下鉄 ブルーライン(B25)神奈川県横浜市
港北区
小田原駅83.976.7 東日本旅客鉄道: 東海道本線(JT 16)
小田急電鉄 小田原線(OH47)


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