東急7000系電車_(2代)
[Wikipedia|▼Menu]

東急7000系電車
池上線を走行する7000系電車
(2021年3月 雪が谷大塚駅 - 石川台駅間)
基本情報
運用者東京急行電鉄
東急電鉄
製造所東急車輛製造
総合車両製作所横浜事業所
製造年2007年 - 2018年
製造数15編成45両
運用開始2007年12月25日
投入先池上線東急多摩川線
主要諸元
編成3両編成
軌間1,067 mm
電気方式直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度85 km/h(池上線)
80 km/h(東急多摩川線)
設計最高速度120 km/h
起動加速度3.3 km/h/s
減速度(常用)3.5 km/h/s
減速度(非常)4.5 km/h/s
編成定員378(座席133)人
車両定員先頭車122人
中間車134人
自重26.8 - 34.1 t (本文参照)
編成重量92.1 t
全長18,100 mm(先頭車)
18,000 mm(中間車)
車体長17,700 mm(先頭車)
17,500 mm(中間車)
全幅2,800 mm
全高4,050 mm
車体高3,640 mm
台車TS-1019B(電動台車)
TS-1020C(付随台車)
主電動機かご形三相誘導電動機
(TKM-99A)
主電動機出力190 kW
駆動方式TD継手式中実軸平行カルダン駆動方式
歯車比87:14 (6.21)
118:19 (6.21)
編成出力1,520 kW
制御方式VVVFインバータ制御IGBT素子
制御装置東芝→東芝インフラシステムズ製
静止形インバータ一体型)
制動装置回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ全電気ブレーキ、保安ブレーキ
保安装置東急形ATSATC-PTASC
テンプレートを表示

東急7000系電車(とうきゅう7000けいでんしゃ)は、2007年平成19年)12月25日に営業運転を開始した東急電鉄通勤形電車である[1]

東急で7000系を名乗る系列はこれで2代目になるため、「新7000系」と呼ばれることもある。
概要

老朽化した池上線東急多摩川線(以下本項では「多摩川線」と表記する)の7700系および1000N'系置き換えのため、5000系列(6次車)をベースに設計・開発された。

2007年度と2008年度にそれぞれ3両編成2本(6両)が導入され、当初の計画では2011年(平成23年)度までに3両編成17本(51両)の増備を行い、7700系を全て置き換える予定であった[2]が、2011年度末(2012年3月31日)時点の在籍数は予定増備数を大幅に下回る3両編成7本(21両)にとどまった[3]。これは、2013年3月の東京メトロ日比谷線との相互直通運転終了に伴い、東横線用の1000系に大量の余剰が生じることが見込まれたため、東横線用の1000系を改造した1000系1500番台を池上線・多摩川線に投入することになり[4]、増備を一旦中止したためである(この計画変更に関連して、置き換え対象であった7700系の一部は継続して使用することに変更した)。

その後、2017年度に3両編成2本(6両)[5][6]2018年度に3両編成6本(18両)が投入され[7]、現在は3両編成15本(45両)の陣容となっている。
車両概説
車体

5000系列と共通の部材を使用したオールステンレス製である。投入線区に合わせて車体構造は18m級・片側3扉で、前面形状は非常用貫通扉運転室から見て右側にオフセット配置された流線型を採用している。車体塗装は無塗装の外板に緑の濃淡のデザインを施しており、屋根部分に絶縁体として塗装される塗料も緑色とされた。床面の高さはレール面から1,130mmであり、レール面から1,100mmのプラットホームとの段差を縮減している。乗務員室の非常用はしごは操作しやすいように小型化された。

冷房装置集中式を各車の屋根上に1基搭載する。冷房能力は61.05kW(52,500kcal/h)で、電熱ヒーターを組み込んだことで除湿や冬期の暖房も可能としている。本系列では三菱製の装置のみが採用された。

前面および側面の行先表示器LED式で、表示は日本語と英語の交互表示である。書体は池上・多摩川線用の車両では初めてゴシック体が採用された。なお、前面の表示器は路線名表示も行い、3種類の表示がなされる。なお、蒲田駅を境に両線間を直通する場合は「◯◯線直通」が表示される。
内装車内(デハ7200形)

本系列の客室内装は「居心地の良い空間の提供」をコンセプトとしており、カラースキームに木目調のものが採用された。これらには5000系列と共通のペーパーハニカム材にアルミ板と高硬度アートテックやデコラ化粧板を貼り付けた複合材料を使用している。

座席はロングシートを基本とするが、中間車のデハ7200形の車端部は横2+1列配置のボックス式クロスシートが設置されている。ロングシート部の形状や材質は5000系3次車以降と共通[要出典]であるが、座席表地は緑色系とされている。1人あたりの掛け幅は460mmである。クロスシートの形状は東横線大井町線用の9000系世田谷線用の300系とは異なり、東日本旅客鉄道(JR東日本)E231系近郊タイプなどに類似する。

客用ドア間のつり革の位置は床面から1,630mmが基本であるが、ユニバーサルデザインの一環として1580mmのものを3個配置することで小柄な女性子供高齢者がつかまりやすいように配慮されている。荷棚は金網構成で、3000系より20mm位置を低くしている。

車椅子スペースはデハ7200形の蒲田寄りに設置されているが、これもユニバーサルデザインの一環として床面から700mmと950mmの位置に手すりを設置し、700mmの位置のものはクッションを巻くことで簡便な椅子や荷物置場としても使用することが可能で、950mmの位置のものはベビーカーの取っ手高さに合わせており、車椅子利用の乗客以外にもベビーカー利用の乗客や立席の乗客に対しても配慮されている。

客室側窓は車端部に固定式を1枚、客用ドア間に下降式のものを2枚配している。窓ガラスは熱線吸収および紫外線赤外線カットを図っており、5000系列と同様に巻き上げカーテンは省略されている。

客用ドアは5000系6次車と同一仕様で、室内側は化粧板仕上げとされ、窓ガラスは結露防止の観点から複層構造が採用されている。客用ドア開閉の際には5000系列と同じ音のドアチャイムが鳴動するほか、新たに開閉時に赤く点滅するドア開閉表示灯が取り付けられている。車内の非常通報装置は埋め込み形として見付けの向上を図った。

池上線と東急多摩川線はワンマン運転を行っているが、車内で鳴らす発車合図用のベルは、1000系・7600系・7700系とは違い、本系列では東急の駅で使われているものと同じベルが使用されている。
車内写真


2号車のクロスシート

2号車の車椅子スペース

乗務員室背面仕切壁


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:41 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef