東北本線
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この項目では、日本の鉄道路線で、東京駅 - 盛岡駅間を結ぶ本線と付随する支線群について説明しています。

タイの鉄道路線については「東北本線 (タイ)」をご覧ください。

東北本線(新幹線を含む付随する支線群)を中核とする鉄道路線群の総称の「東北線」については「国鉄・JR線路名称一覧#東北線の部」をご覧ください。

東北本線
東北本線を走行するE721系電車
(2021年2月、長町駅
基本情報
通称

路線愛称・通称

東北線(東京駅 - 盛岡駅間)

宇都宮線(東京駅 - 尾久駅 - 黒磯駅間の列車線

京浜東北線(東京駅 - 大宮駅間の電車線

東北貨物線田端駅田端信号場駅) - 大宮駅間の貨物線

埼京線赤羽駅 - 武蔵浦和駅 - 大宮駅間)

宮城野貨物線長町駅 - 仙台貨物ターミナル駅 - 東仙台駅間)

利府線岩切駅 - 利府駅間)

仙石線・東北本線接続線松島駅 - 高城町駅間)

路線系統名[† 1]

上野東京ライン(宇都宮線の東海道線直通列車[† 2]

湘南新宿ライン(宇都宮線の横須賀線直通列車)

仙台空港アクセス線名取駅 - 仙台駅間の仙台空港鉄道直通列車)

仙石東北ライン(仙台駅 - 塩釜駅間の仙石線直通列車)

日本
所在地東京都埼玉県茨城県栃木県福島県宮城県岩手県
種類普通鉄道在来線幹線
起点東京駅
終点盛岡駅
駅数150駅(支線、貨物駅含む)
電報略号トホホセ
路線記号[† 1]

(東京駅 - 尾久駅 - 大宮駅間の列車線)

(東京駅 - 大宮駅間の電車線)

(赤羽駅 - 大宮駅間の貨物線)

(赤羽駅 - 武蔵浦和駅 - 大宮駅間)

開業1883年7月28日
全通1891年9月1日(上野駅 - 盛岡駅 - 青森駅間)
1925年11月1日(東京駅 - 盛岡駅 - 青森駅間)
所有者東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者東日本旅客鉄道(全線)
日本貨物鉄道(田端信号場駅 - 盛岡間・長町駅 - 東仙台駅間)
使用車両使用車両を参照
路線諸元
路線距離

535.3 km(東京駅 - 盛岡駅間)

7.6 km(日暮里駅 - 尾久駅 - 赤羽駅間)

18.0 km(赤羽駅 - 武蔵浦和駅 - 大宮駅間)

6.6 km(長町駅 - 仙台貨物ターミナル駅 - 東仙台駅間)

4.2 km(岩切駅 - 利府駅間)

0.3 km(松島駅 - 高城町駅間)

軌間1,067 mm
線路数複々線以上(東京駅 - 大宮駅間ほか)、複線(大宮駅 - 盛岡駅間ほか)、単線(支線):詳細は本文の路線データ節を参照
電化区間全線
電化方式直流1,500 V(東京駅 - 黒磯間)
交流20,000 V 50 Hz(黒磯駅 - 盛岡駅間)
いずれも架空電車線方式
閉塞方式路線データ参照
保安装置路線データ参照
最高速度120 km/h(東京駅 - 盛岡駅間)

路線図

青線の区間はIGRいわて銀河鉄道
および青い森鉄道に経営移管された区間

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東北本線(とうほくほんせん)は、東京都千代田区東京駅から岩手県盛岡市盛岡駅を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。

本線(首都圏では日暮里駅 - 田端駅 - 上中里駅 - 赤羽駅 - 浦和駅 - 大宮駅[† 3]、仙台地区では長町駅 - 仙台駅 - 東仙台駅間を経由)のほか、日暮里駅 - 尾久駅 - 赤羽駅間[† 4]、赤羽駅 - 武蔵浦和駅 - 大宮駅間(埼京線の一部)、長町駅 - 東仙台駅間(通称:宮城野貨物線)、岩切駅 - 利府駅間(通称:利府線)の支線を持ち、これらの正式な線路名称は東北本線である[1]。なお、2015年に開業した松島駅 - 仙石線高城町駅間の連絡線(仙石線・東北本線接続線)も同様に東北本線の一部区間として扱われている[2]

広義では、東北新幹線も東北本線に含める場合がある[1][† 5]が、本項目では在来線としての東北本線について記す。新幹線については「東北新幹線」などの新幹線路線記事を、また在来線の地域ごとの詳細(直通路線系統などは後節を参照)及び東北新幹線の八戸および新青森延伸に伴って第三セクター鉄道に移管された盛岡駅以北については以下の記事も参照。

宇都宮線(東京駅 - 尾久駅 - 黒磯駅間)

いわて銀河鉄道線(盛岡駅 - 目時駅間)

青い森鉄道線(目時駅 - 青森駅間)

概要

東北本線は、もともと日本鉄道が建設した路線で、上野駅から青森駅までの線路と、上野駅と秋葉原駅までの貨物線の線路からなる、日本最長の営業キロを持つ路線であった。東京青森の間を、大宮宇都宮郡山福島仙台一関盛岡八戸を経由して、関東地方内陸部と東北地方内陸部を縦断して結んでいた。これはのちに開業する東北新幹線設置駅とも同様であり、ほぼ並走している。途中、岩沼 - 松島では仙台湾沿岸地域を通り、八戸以北では太平洋陸奥湾の沿岸地域を通っていた。

1891年明治24年)に全線開通、その後1925年大正14年)の山手線環状運転開始時に敷設された東京駅 - 秋葉原駅間の電車線も東北本線に組み込まれ、営業キロが739.2 km と日本最長の路線となった。第二次世界大戦終結後の高度経済成長期には長距離の特急急行列車が大幅増発されたが、1982年昭和57年)に東北新幹線の大宮駅 - 盛岡駅間が開業すると、長距離列車は新幹線経由での運行に移行し、並行する東北本線在来線列車は中距離列車に置き換えられた。東北本線の旅客輸送は地域輸送中心の体制に移行しており、全線を走行する定期旅客列車は存在せず、栗橋駅 - 岩沼駅間、仙台駅 - 盛岡駅間には特急列車は運行されていない。2002年平成14年)12月1日には同新幹線の盛岡駅 - 八戸駅間が開業、2010年(平成22年)12月4日には八戸駅 - 新青森駅間も開業し、その区間で並行する東北本線在来線はJR東日本から第三セクター鉄道会社(盛岡駅 - 目時駅間はIGRいわて銀河鉄道、目時駅 - 青森駅間は青い森鉄道)に経営が移管された。この結果、東北本線在来線は東京駅 - 盛岡駅間の全長535.3 km(支線含まず)の路線となり、山陰本線東海道本線に次ぐ在来線で3番目に長い路線となった。

東北本線には旅客列車のほか、首都圏と沿線各地や北海道を結ぶJR貨物の貨物列車も多数運行されており、隅田川駅 - 札幌貨物ターミナル駅間は「北の大動脈」とも比喩されている[4]。多くの貨物列車が東海道本線を経て東海道・山陽・九州方面と、IGRいわて銀河鉄道線・青い森鉄道線・海峡線を経て北海道方面と直通している。

電化方式は栃木県黒磯駅を境に、同駅以南では直流電化 (1,500 V)、以北では交流電化 (20 kV・50 Hz) となっており、普通列車は黒磯駅以南では直流電車、黒磯駅 - 白河駅間では交直流電車、新白河駅以北では交流電車がそれぞれ使用されている(使用車両節参照)。黒磯駅を越えて運転される在来線旅客列車は、臨時列車のみで、定期旅客列車は存在しない。

東北本線の線路名称上の起点は1925年(大正14年)以来東京駅であり、同駅は1991年(平成3年)以来東北新幹線の起点ともなっているが、旅客案内上や時刻表などで「東北本線」と呼ばれている中・長距離旅客列車は1960年代以前の一部の東海道線(東海道本線)直通列車を除いて長年にわたり、東京都台東区の上野駅を起点として運行されていた(後節を参照)。また、1968年(昭和43年)9月30日まで大宮駅 - 赤羽駅間は国電(京浜東北線)と列車が同じ線路を共用していたが、翌10月1日に電車線と列車線に分離が行われ、現在の系統別の運転方法が完成した。東京駅 - 上野駅間の列車線は東北新幹線東京駅延伸による用地確保のため1973年(昭和48年)に廃止され、それ以降は電車線を走行する東京近郊の近距離電車(運行系統としての中央線・山手線・京浜東北線)のみとなっていた[1] が、廃止から42年後の2015年(平成27年)より同区間の列車線が再び敷設され上野東京ラインとして東海道線との相互直通運転が再開された。
線路名称と愛称、路線系統名称

今日の「東北本線」と呼ばれる線路は、日本鉄道の時代は「奥州線」と呼ばれたり[5][6]、地図上では「東北鉄道」などの記載も見られたりしたが[5][7]、同社の定款では「第一区」から「第五区」[8]、国有化直前時点の定款では仙台駅を境に「本線南区」・「本線北区」と称していた。国有化後の1909年(明治42年)10月12日には国有鉄道線路名称(明治42年鉄道院告示第54号)[9]により、当線は主な経由地(福島県宮城県岩手県・青森県)の地方名として定着していた「東北」を冠し「東北線の部」(略称:東北線)[9][10][11]の東北本線となった[9][10][11]


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