この記事は特に記述がない限り、東京都の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。
東京都青少年の健全な育成に関する条例
東京都の条例
通称・略称東京都青少年健全育成条例
法令番号昭和39年東京都条例第181号
種類行政手続法
効力現行法
主な内容青少年の環境の整備を助長するとともに、青少年の福祉を阻害するおそれのある行為を防止し、青少年の健全な育成を図ること
条文リンク東京都青少年の健全な育成に関する条例
東京都青少年の健全な育成に関する条例(とうきょうとせいしょうねんのけんぜんないくせいにかんするじょうれい、昭和39年8東京都条例第181号)とは、東京都における青少年保護育成条例として1964年(昭和39年)に制定された条例である。 18歳未満を青少年と定義し、青少年の環境の整備を助長するとともに、青少年の福祉を阻害するおそれのある行為を防止し、青少年の健全な育成を図ることを目的としている。優良図書類等の推奨および表彰(第5条、第6条)、有害図書(この条例が言う「不健全図書」)類の指定(第8条)および規制(第9条から第12条など)、有害玩具類の規制(第7条の2、第13条など)、刃物類の規制(第7条の3、第13条の2など)や、深夜外出の制限(第15条の4、第16条)、青少年とのみだらな性交や性交類似行為の禁止(いわゆる淫行条例に該当する箇所)(第18条の6)、青少年の保護に関する都や保護者の責務などが定められている。 なお、東京都の『不健全図書』指定は、日本雑誌協会・日本書籍出版協会など出版4団体で構成される出版倫理協議会が定めた自主規制により、実質的に全国的な販売規制の基準となっている。特に大手オンラインストアのAmazon.co.jpにおいては、東京都が指定した不健全図書の取り扱いを独自の規約で禁止しているため影響が大きい(後述)。条例が制定された1964年以降、不健全図書に指定された書籍の数は累計で四千冊を超え[1]、直近数年間に指定対象となった書籍のタイトルなどは東京都のウェブサイト上の 不健全指定図書類一覧 以下では、具体的な不健全指定につき、図書類を例として説明を加える。「有害図書」も参照 図書類(2条2号)等の不健全指定の要件は、8条1項1号、同2号に定められている。
概要
本条例における図書類の不健全指定
要件
8条1項1号
図書類又は映画等で「著しく性的感情を刺激するもの」又は「甚だしく残虐性を助長するもの」又は「著しく自殺若しくは犯罪を誘発するもの」が不健全指定の対象となる。不健全図書のほとんどは、この1号基準(旧基準)に基づいて指定されている[3]。
8条1項2号
「漫画やアニメーション[4] などの@『画像により』、A『刑罰法規に触れる』又は『婚姻を禁止されている近親者間の』B『性交又は性交類似行為』をC『不当に賛美し又は不当に誇張するように描写又は表現したもの』のうち、D『著しく社会規範に反する性交・性交類似行為』をE『著しく不当に賛美し、又は著しく不当に誇張するように描写又は表現しているもの』」が不健全指定の対象となる[3]。