東京自転車少女。
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東京自転車少女。
ジャンル
日常自転車
漫画
作者わだぺん。
出版社アース・スター エンターテイメント
掲載誌コミック アース・スター
レーベルEarth star comics
発表号第1号(2011年4月号) - 2016年2月16日更新分
発表期間2011年3月12日 - 2016年2月16日
巻数全11巻
話数全65話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『東京自転車少女。』(とうきょうじてんしゃしょうじょ)は、わだぺん。による日本漫画作品。アース・スター エンターテイメント発行の月刊漫画雑誌『コミック アース・スター』にて創刊号から連載開始。同誌がデジタル版に移行した後も連載を継続し、2016年2月16日更新分にて完結。東京自転車で散策しながら小さな発見を重ねる高校生の少女たちを描く物語である。
概要

『月刊コミック アース・スター』創刊号より連載を開始。人気声優によるボイスドラマなどを収録したCDをしばしば付録とする同誌にあって、創刊号付録[1]をはじめ度々その収録作品となる漫画の一つである。ボイスドラマ化にあたっては、配役に竹達彩奈らを起用し、注目を集めた[2]。また、同様のドラマCDを初回限定版付録とした単行本第1巻は、同日発売された『世界でいちばん強くなりたい!』第1巻(CD付き初回限定版)と共に、あまりに早く完売してしまい、本来は初回版のみだった付録CDを例外的に付けた「緊急増刷」を行う一幕もあったという[3]。単行本第2巻発売直後の2012年7月15日には秋葉原の書店で著者にとって初めてのサイン会が催され、100名以上のファンを迎えたと報じられた[4]

都会に過剰な期待を抱いて上京した田舎育ちの少女・いるかと、生れ育った東京を嫌う少女・加藤さん。性格も対照的ながら、共通して自転車へのこだわりを持つ高校生2人が、ひょんなことから入部した「自転車天使部」の先輩たちと共に東京を散策し、「誰も見たことのない東京」を探す物語である。この漫画の話数表記は一貫して「MAPx」(xは数値)で表され、各話副題の多くは末尾を主人公の口癖でもある「でしょ☆」で統一される[5]。コミック アース・スターONLINE内の公式サイトでは、第1話と第2話をオンライン上で読むことができ、「コミック アース・スター」2011年10月号付録CD収録のオリジナルボイスドラマ「『東京自転車少女。』?ディス・イズ・トーキョー・ライフでしょ♪?」の一部を試聴できる。

作中には練馬区役所西武鉄道池袋線桜台駅前、豊玉陸橋(以上第1話)、豊島弁財天(第6話)、石神井川「桜の辻」及び周辺住宅街(第7話)など、練馬区に実在する場所が度々描かれ、単行本には作中と同じ構図の写真と、その場所周辺の案内図が収録される[6]。これらは著者が実際に自転車で取材した身近な情景を反映させたものであり、地方から東京へ移り住んだ自身の経験から、地方の人々が東京に対して抱きがちな「都会」という先入観と、実際に住んで感じる東京の「都会的でない」部分との違いを描き、読者にも身近に感じられる物語を目指すという[7]

練馬区に実在する場所を描写し、ラジオ練馬放送、練馬区観光協会ウェブサイト、練馬のタウン誌「月刊かっせ」でも紹介され[8]、練馬放送のインターネットラジオ「ねりなま!サンデー」2011年10月23日放送分に著者が出演したのをはじめ[9]、練馬区観光協会webサイト[10]、練馬経済新聞[11]に紹介された。このほか、練馬区内で無料配布されるタウン情報誌「月刊かっせ」にも2012年4月号で自転車による散歩が紹介された際の囲み記事として掲載された[12]読売新聞[13]ダ・ヴィンチ[14]において「自転車漫画ブーム」を採り上げた記事では、『弱虫ペダル』など自転車を主題とする漫画作品のうち町散策を扱う作品の一つとして挙げられた。「テレビブロス」2012年11月24日号掲載の「輝け!ブロスコミックアワード2012」では「東京ちい散歩」部門1位を獲得した[15]
あらすじ

以下は、単行本第1巻に収録された第1話から第7話にかけてのあらすじ。

画一的な風景とそこに染まる人々、気持ちを急かされる窮屈な雰囲気、そんな東京が嫌いで高校では寮生活しようと決めた少女・加藤は、入学準備の帰り道で、大きな風呂敷を背負った小柄な少女と出会う。通りかかった加藤を「東京ガール」と呼んで勝手について来て、街で見かける自転車にいちいち感激するその少女は、東京は嫌いだと言う加藤に、豊玉陸橋から望む夕陽の様に加藤もまだ知らない「東京」を、彼女の愛するロードバイクと共に探そう、と誘うのだった。その場はつれなく別れた加藤だが、帰寮した彼女を待っていたのは、ルームメイトとなった先ほどの少女・島野いるかだった。

「加藤さん」と共に私立豊珠高校へ入学したいるかは、彼女の忠告に従って自転車用の錠を購入に行った自転車屋で、到底買えそうにない憧れの「オシャチャリ」の価格に絶望しかけるが、ちょうどやって来た威勢の良い少女・彩果の提案で、愛車であるママチャリ「ワカマツ号」にスポーツサイクル用の部品を取り付けようと決め、最初にサドルをロードバイク用に換装し乗り心地を悪化させたものの、オシャレになる愛車への期待に胸を膨らませるのだった。

そうして知り合った彩果と、彼女に引き合わされた部長・雪見の半ば強引な勧誘で、いるかは「自転車天使部」に入部した。加藤さんから怪しげな団体ではないかと忠告されたいるかだが、部の花見サイクリングに敢えて参加、加藤さんを誘い出して同行させることにも成功する。かくして渋々ながらもサイクリングに同行し、小さな発見をしながら道に迷いつつ、ようやくたどり着いた「桜の辻」の美しさに息を飲んだ加藤は、同じ東京・同じ道でもいるかの様に楽しいものを見ようとすれば新しい発見があるから、無闇に東京を嫌うのでなく、自分の知らない東京を探す仲間にならないか、と誘う雪見の言葉に心を動かされるのだった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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