東京大学工学部
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東京大学大学院工学系研究科(とうきょうだいがくだいがくいんこうがくけいけんきゅうか、英称:Graduate School of Engineering)は、東京大学に設置される大学院研究科の一つである。また、東京大学工学部(とうきょうだいがくこうがくぶ、英称:Faculty of Engineering)は、東京大学に設置される学部の一つである。

工学系研究科は教職員の所属する組織であるとともに大学院教育(修士課程、博士課程)を担当する組織であり、工学部は学部教育を担当する教育組織であるが、一体となって運営されているため、この記事で合わせて解説する。

現在、工学部の下に11学科、工学系研究科の下に18専攻が設置されている。また、10の附属施設が設置されている。施設は、東京都文京区本郷キャンパスの他、茨城県那珂郡東海村(原子力専攻)、茨城県石岡市(柿岡教育研究施設)に立地している。

2019年5月1日時点で、教員535名、職員218名、学部学生2142名(研究生7名含む)、大学院学生3470名(修士課程2280名、博士課程1058名、専門職学位課程17名、大学院外国人研究生107名、大学院研究生8名)が所属する。東京大学に所属する学生のうち、学部学生の15%、修士課程学生の32%、博士課程学生の18%が工学系研究科・工学部に所属していることになる。外国人学生は1348名である。[1]
目次

1 沿革

1.1 略歴

1.2 年表[1][2]


2 教育と研究

2.1 組織

2.1.1 工学部

2.1.2 工学系研究科


2.2 附属施設

2.3 研究

2.3.1 寄付講座・社会連携講座


2.4 教育

2.4.1 まちづくり大学院



3 同窓会

3.1 東京大学工学部丁友会(ていゆうかい)

3.1.1 傘下団体



4 関連項目

5 脚注

6 外部リンク

沿革
略歴

旧東京大学理学部より分割された工芸学部と、工部省所轄の工部大学校を統合して、1886年帝国大学工科大学(1897年より東京帝国大学工科大学)が設置された。当時は土木工学科、造家学科、機械工学科、造船学科、電気工学科、採鉱及冶金学科、応用化学科の7学科で構成されていた。その後、1919年に分科大学制が廃止され東京帝国大学工学部となった。1942年に、本郷地区(東京都文京区)を第一工学部に改称し、千葉県千葉市第二工学部が設置された。

1949年に新制東京大学工学部となった時には、土木工学科(現・社会基盤学科)、建築学科、機械工学科、精密工学科、船舶工学科(現・システム創成学科)、電気工学科(現・電気電子工学科)、計測工学科(現・物理工学科・計数工学科)、石油工学科(1951年廃止)、鉱山学科(現・システム創成学科)、冶金学科(現・マテリアル工学科)、応用化学科(現・応用化学科・化学システム工学科・化学生命工学科)の11学科で構成されていた。同時に、第二工学部を母体として生産技術研究所が設置された。

その後、さらなる学科統合・新設・改称を経て、現在は16学科となっている。工学部は科学技術の進歩と産業界からの要請に合わせて学科組織の改編を行ってきたため、他学部に比して学科の変遷が激しい。近年では、社会基盤学科、マテリアル工学科、システム創成学科といった分野横断的な学科が新設されている。

大学院に関しては、1953年に新制の大学院が設置されたが、当時は人文科学・社会科学・数物系・化学系・生物系の5研究科であった。1965年にこれを改組し、工学系研究科が設置された。



年表[1][2]

1886年(明治19年)3月 帝国大学設置 東京大学工芸学部と工部大学校の合併により、工科大学を設置、7学科

1897年(明治30年)6月 帝国大学を東京帝国大学に改称

1919年(大正8年) 2月 工科大学は、工学部となる。

1939年(昭和14年)10月 附属総合試験所設置

1942年(昭和17年)4月 本郷地区を第一工学部に改称、千葉市に第二工学部を設置

1947年(昭和22年)10月 東京帝国大学が東京大学に改称

1949年(昭和24年)5月 新制の東京大学となる。11学科、第二工学部を母体として生産技術研究所を設置

1951年(昭和26年)2月 工学部分校を設置

1951年(昭和26年)3月 第二工学部閉学

1953年(昭和28年)4月 新制の大学院発足

1954年(昭和29年)3月 工学部分校廃止

1965年(昭和40年)4月 大学院工学系研究科設置

1967年(昭和42年)6月 附属原子力工学研究施設設置

1975年(昭和50年)4月 工業高等専門学校の工学部への編入制度開始

1981年(昭和56年)4月 附属境界領域研究施設設置

1988年(昭和63年)3月 附属境界領域研究施設廃止

1992年(平成4年)4月 大学院重点化に伴う工学系研究科の整備開始

1995年(平成7年)3月 大学院重点化に伴う工学系研究科の整備完了、21学科、24専攻(83大講座)

1999年(平成11年)4月 マテリアル工学科設置に伴い20学科

2000年(平成12年)4月 附属水環境制御研究センター設置、システム創成学科設置に伴い17学科

2001年(平成13年)4月 附属量子相エレクトロニクス研究センター設置。情報理工学系研究科設置に伴い17学科20専攻
計数工学専攻、情報工学専攻、電子情報工学専攻、機械情報工学専攻の4専攻が情報理工学系研究科へ移行し、20専攻となった。

2002年(平成14年)4月 マテリアル工学専攻設置に伴い17学科19専攻
金属工学専攻、材料学専攻を改組してマテリアル工学専攻が設置されたことにより、19専攻となった。

2004年(平成16年)4月 国立大学法人法の施行により、国立大学法人東京大学となる。附属総合試験所を附属総合研究機構に改称

2005年(平成17年)4月 超伝導工学専攻の廃止。原子力国際専攻、原子力(専門職)専攻設置に伴い、17学科20専攻。工学教育推進機構設置

2006年(平成18年)4月 精密工学科、バイオエンジニアリング専攻、技術経営戦略学専攻の設置に伴い、18学科、22専攻

2008年(平成20年)4月 エネルギー・資源フロンティアセンター設置。電気電子工学科、システム創成学専攻、電気系工学専攻の設置に伴い、17学科、19専攻
新領域創成科学研究科との間で専攻の統合・再編が行われた。具体的には、新領域創成科学研究科基盤情報学専攻が工学系に復帰し、電気工学・電子工学の2専攻と統合して、電気系工学専攻となった。また、環境海洋工学専攻、システム量子工学専攻、地球システム工学専攻が統合され、システム創成学専攻となった(同時に環境海洋工学専攻の一部が新領域に移動し、同研究科環境システム学専攻と連携して海洋技術環境学専攻が新設された)。これらの専攻再編に合わせて、全学センターである高温プラズマ研究センターが廃止された。

2009年(平成21年)4月 機械工学科、機械工学専攻の設置に伴い、16学科、18専攻

2010年(平成22年)4月 光量子科学研究センター設置

2011年(平成23年)4月 工学教育推進機構を廃止し、国際工学教育推進機構を設置

2012年(平成24年)4月 医療福祉工学開発評価研究センター設置

2013年(平成25年)5月 レジリエンス工学研究センター設置

2016年(平成28年)4月 スピントロニクス学術連携研究教育センター設置

2017年(平成29年)3月 社会連携・産学共創推進室設置

2019年(平成31年)4月 人工物工学研究センター設置

2019年(令和元年)7月 水環境制御研究センターを改組し、水環境工学研究センターを設置

教育と研究
組織
工学部

工学部は学部教育を担当する教育組織。現在16の学科がある。学部教育を担当する教員の主な所属は、大学院工学系研究科、大学院情報理工学系研究科大学院新領域創成科学研究科大学院情報学環・学際情報学府


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