東京大学宇宙線研究所
東京大学宇宙線研究所(千葉県柏市)
正式名称東京大学宇宙線研究所
英語名称Institute for Cosmic Ray Research, University of Tokyo
略称ICRR
組織形態大学附置研究所
(共同利用・共同研究拠点)
所在地 日本
〒277-8582
千葉県柏市柏の葉五丁目1番地5
東京大学柏キャンパス内
北緯35度54分9.3秒
東経139度56分19.1秒
東京大学宇宙線研究所(とうきょうだいがくうちゅうせんけんきゅうしょ、英称:Institute for Cosmic Ray Research, University of Tokyo、略称:ICRR)は東京大学の附置研究所であり、宇宙線の観測・研究を行っている。共同利用・共同研究拠点であり[3]、日本初の全国共同利用研究機関である。
目次
1 沿革
2 組織
2.1 研究部門
2.2 附属施設
3 大学院教育
4 所在地
5 一般公開
6 脚注
7 関連項目
7.1 研究教育機関
7.2 主要施設
7.3 主要研究課題
7.4 近隣地区・交通機関
8 外部リンク
沿革 東京大学柏キャンパス
1950年 - 朝日学術奨励金によって乗鞍岳に朝日小屋(木造15坪)が建てられた[2]。
1953年 - 東京大学宇宙線観測所となる。
1976年 - 東京大学宇宙線研究所となる(東京都田無市)。附属施設として明野観測所を設置。
1995年 - スーパーカミオカンデが完成し、岐阜県吉城郡神岡町(現・飛騨市)に神岡宇宙素粒子研究施設が新設される。
2000年 - 柏キャンパスに移転。
2002年 - カミオカンデによる研究により、小柴昌俊がノーベル物理学賞を受賞。
2004年 - 明野観測所に新しい望遠鏡が搬入され、観測を開始。同時期、オーストラリアに観測所を開所。
2007年 - 数物連携宇宙研究機構が設立され、事務局を設置。
2008年 - アメリカ合衆国ユタ州のユタ砂漠に、宇宙線望遠鏡を設置、宇宙線観測を開始。
2010年 - XMASSが完成、観測を開始。
組織
研究部門
宇宙ニュートリノ研究部門:カミオカンデ設置後設立された研究部門。1987Aの観測以降、正式な組織となる。
高エネルギー宇宙線研究部門:明野観測所や乗鞍観測所に設置された観測装置を用いて、観測を行う研究部門。
宇宙基礎物理研究部門:宇宙由来の放射線の理論的研究を行う研究部門。
附属施設 乗鞍観測所
乗鞍観測所(岐阜県高山市)
乗鞍観測所鈴蘭連絡所(長野県松本市)
冬場など、許可を受けた自動車が乗り入れのできないときに、観測所員が交代する場所として活用している。最寄りのバス停の名称は「コロナ連絡所前」と名付けられている。
神岡宇宙素粒子研究施設(岐阜県飛騨市)
スーパーカミオカンデ - ニュートリノ観測装置ならびに大統一理論に基づく、陽子崩壊を検出するための実験装置。K2K実験に用いられ、高エネルギーニュートリノ振動の検出を行った。今後はJ2K実験によって、低エネルギーニュートリノ振動を捉える実験に用いられる予定[4]。
重力波・地殻ひずみ測定装置「CLIO」、「LCGT」 - (一般相対論に関する研究)一般相対性理論の予測する時空の振動・重力波の直接検出を目指す研究。(地球物理学的研究)地球中心にあると考えられている、液体外核と固体内核の挙動によって生じる可能性のある微弱な重力波などを検出するための実験装置。
XMASS - 神岡坑道内、地下約1000mに設置された、暗黒物質観測実験装置。液体キセノンを用いることで、ニュートリノ並の微弱な相互作用を持つと考えられている暗黒物質を観測する装置。2010年10月より実験開始。改修を経て、2013年11月より実験再開。
明野観測所(山梨県北杜市(旧:明野村))
宇宙線望遠鏡「AGASA」(Akeno Giant Air Shower Array:明野広域空気シャワー観測装置)- 1990年から2004年に掛けて運用された、数平方キロメートルの敷地内に、空に向けた多数の光電子増倍管によって宇宙線が大気との間で放つチェレンコフ光を観測する空気シャワーアレイ[5]。
MITSuME望遠鏡 - 岡山天体物理観測所に設置された50cm新技術望遠鏡の兄弟機。