東京大学大学院工学系研究科・工学部
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東京大学工学部(とうきょうだいがく こうがくぶ、英称:Faculty of Engineering)は、東京大学の後期課程に設置される工学部である。また、東京大学大学院工学系研究科(とうきょうだいがくだいがくいん こうがくけいけんきゅうか、英称:Graduate School of Engineering)は、同大学大学院に設置される工学系研究科である。

工学系研究科は教職員の所属する組織であるとともに大学院教育(修士課程、博士課程)を担当する組織であり、工学部は学部教育を担当する教育組織であるが、一体となって運営されているため、この記事で合わせて解説する。
概要

現在、工学部の下に16学科、工学系研究科の下に18専攻が設置されている。また、10の附属施設が設置されている。施設は、東京都文京区本郷キャンパスの他、茨城県那珂郡東海村(原子力専攻)、茨城県石岡市(柿岡教育研究施設)に立地している。

2019年5月1日時点で、教員579名、職員218名、学部学生2,137名(研究生4名含む)、大学院学生3,702名(修士課程2,346名、博士課程1,271名、専門職学位課程15名、大学院外国人研究生63名、大学院研究生7名)が所属する。東京大学に所属する学生のうち、学部学生の15%、修士課程学生の33%、博士課程学生の21%が工学系研究科・工学部に所属していることになる。外国人学生は1,487名である[1]

工学部のスクールカラーは   白色である。
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工学部1号館

工学部2号館

工学部3号館(2014年)

沿革
略歴

旧東京大学理学部より分割された工芸学部と、工部省所轄の工部大学校を統合して、1886年に帝国大学工科大学(1897年より東京帝国大学工科大学)が設置された。当時は土木工学科、造家学科、機械工学科、造船学科、電気工学科、採鉱及冶金学科、応用化学科の7学科で構成されていた。その後、1919年に分科大学制が廃止され東京帝国大学工学部となった。1942年に、本郷地区東京市本郷区)を第一工学部に改称し、千葉県千葉市第二工学部が設置された。

1949年に新制東京大学工学部となった時には、土木工学科(現:社会基盤学科)、建築学科、機械工学科、精密工学科、船舶工学科(現:システム創成学科)、電気工学科(現:電気電子工学科)、計測工学科(現:物理工学科・計数工学科)、石油工学科(1951年に廃止)、鉱山学科(現:システム創成学科)、冶金学科(現:マテリアル工学科)、応用化学科(現:応用化学科・化学システム工学科・化学生命工学科)の11学科で構成されていた。同時に、第二工学部を母体として生産技術研究所が設置された。

その後、さらなる学科統合・新設・改称を経て、現在は16学科となっている。工学部は科学技術の進歩と産業界からの要請に合わせて学科組織の改編を行ってきたため、他学部に比して学科の変遷が激しい。近年では、社会基盤学科、マテリアル工学科、システム創成学科といった分野横断的な学科が新設されている。

大学院に関しては、1953年に新制の大学院が設置されたが、当時は人文科学・社会科学・数物系・化学系・生物系の5研究科であった。1965年4月に数物系・化学系・生物系の3研究科を改組し、工学系研究科を始め、理学系、農学系、医学系、薬学系の計5研究科が設置された[2]
学科の変遷

旧制新制
7学科改組・新設11学科改組・新設
土木工土木工社会基盤
土木工・衛生工学都市工・衛生工学都市工・都市環境コース
土木工・都市交通工学都市工・都市計画学都市工・都市計画コース
造家建築建築・都市計画
建築
機械工機械工機械工(機械A)
産業機械
舶用機械機械情報(機械B)
-造兵精密加工精密工精密機械シス創精密工
造船船舶海洋船舶シス創
-原子力工量子システム
採鉱及冶金鉱山資源開発地球システム
冶金金属工金属工マテ工
金属材料
電気工電気工電気電子
電子電子情報
-航空(→物工)
[注 1](中絶)航空航空宇宙
-航空原動機(→内燃機関)[注 2]
-計測計測応物物工
計数
-応用数学
応化合成化学(改組)応化
化学工
燃料工反応化シス
工業化学化生
-石油(廃止)

年表工科大学本館
辰野金吾の初期作品)工学部航空学科の第一期卒業生(1923年)

出典:[1][3]

1886年(明治19年)3月 帝国大学設置。東京大学工芸学部と工部大学校の合併により、工科大学を設置、7学科。

1897年(明治30年)6月 帝国大学を東京帝国大学に改称した。

1919年(大正08年)2月 工科大学は、工学部となる。

1939年(昭和14年)10月 附属総合試験所を設置した。

1942年(昭和17年)4月 本郷地区を第一工学部に改称、千葉市に第二工学部を設置した。

1947年(昭和22年)10月 東京帝国大学が東京大学に改称された。

1949年(昭和24年)5月 新制の東京大学となる。11学科、第二工学部を母体として生産技術研究所を設置した。

1951年(昭和26年)

2月 工学部分校を設置した。

3月 第二工学部が閉学した。


1953年(昭和28年)4月 新制の大学院が発足した。

1954年(昭和29年)3月 工学部分校を廃止した。

1965年(昭和40年)4月 大学院工学系研究科を設置した。

1967年(昭和42年)6月 附属原子力工学研究施設を設置した。

1975年(昭和50年)4月 工業高等専門学校の工学部への編入制度を開始した。

1981年(昭和56年)4月 附属境界領域研究施設を設置した。

1988年(昭和63年)3月 附属境界領域研究施設を廃止した。

1992年(平成04年)4月 大学院重点化に伴う工学系研究科の整備を開始した。

1995年(平成07年)3月 大学院重点化に伴う工学系研究科の整備完了、21学科、24専攻(83大講座)。

1999年(平成11年)4月 マテリアル工学科設置に伴い20学科。

2000年(平成12年)4月 附属水環境制御研究センター設置、システム創成学科設置に伴い17学科。

2001年(平成13年)4月 附属量子相エレクトロニクス研究センター設置。情報理工学系研究科設置に伴い17学科20専攻。
計数工学専攻、情報工学専攻、電子情報工学専攻、機械情報工学専攻の4専攻が情報理工学系研究科へ移行し、20専攻となった。

2002年(平成14年)4月 マテリアル工学専攻設置に伴い17学科19専攻。
金属工学専攻、材料学専攻を改組してマテリアル工学専攻が設置されたことにより、19専攻となった。

2004年(平成16年)4月 国立大学法人法の施行により、国立大学法人東京大学となる。附属総合試験所を附属総合研究機構に改称した。

2005年(平成17年)4月 超伝導工学専攻の廃止。原子力国際専攻、原子力(専門職)専攻設置に伴い、17学科20専攻。工学教育推進機構を設置した。

2006年(平成18年)4月 精密工学科、バイオエンジニアリング専攻、技術経営戦略学専攻の設置に伴い、18学科、22専攻。

2008年(平成20年)4月 エネルギー・資源フロンティアセンター設置。電気電子工学科、システム創成学専攻、電気系工学専攻の設置に伴い、17学科、19専攻。
新領域創成科学研究科との間で専攻の統合・再編が行われた。具体的には、新領域創成科学研究科基盤情報学専攻が工学系に復帰し、電気工学・電子工学の2専攻と統合して、電気系工学専攻となった。また、環境海洋工学専攻、システム量子工学専攻、地球システム工学専攻が統合され、システム創成学専攻となった(同時に環境海洋工学専攻の一部が新領域に移動し、同研究科環境システム学専攻と連携して海洋技術環境学専攻が新設された)。これらの専攻再編に合わせて、全学センターである高温プラズマ研究センターが廃止された。

2009年(平成21年)4月 機械工学科、機械工学専攻の設置に伴い、16学科、18専攻。

2010年(平成22年)4月 光量子科学研究センター設置した。

2011年(平成23年)4月 工学教育推進機構を廃止し、国際工学教育推進機構を設置した。


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