東京メトロ15000系電車
[Wikipedia|▼Menu]

東京メトロ15000系電車
東京メトロ15000系電車
(2022年7月 行徳駅
基本情報
運用者東京地下鉄
製造所日立製作所笠戸事業所
製造年2010年 - 2017年
製造数16編成160両
運用開始2010年5月7日
投入先東西線JR中央・総武線各駅停車東葉高速鉄道東葉高速線
主要諸元
編成10両編成(5M5T)
軌間1,067 mm(狭軌
電気方式直流 1,500 V
架空電車線方式
最高運転速度

100 km/h(東西線東葉高速線

95 km/h(中央・総武緩行線

設計最高速度110 km/h
起動加速度3.3 km/h/s
減速度(常用)3.5 km/h/s
減速度(非常)5.0 km/h/s
編成定員1,520人
車両定員

先頭車143(座席38)人

中間車154(座席44)人

車いすスペース付中間車155(座席42)人

自重24.1 t - 34.0 t
編成重量294.3 t
全長

20,520 mm(先頭車)

20,000 mm(中間車)

車体幅2,800 mm
全高

4,022 mm

4,080 mm(パンタグラフ付き車両)

車体アルミニウム合金A-train
台車モノリンク式ボルスタ構造台車
FS778形
主電動機多数:かご形三相誘導電動機
三菱電機製 MM-HEI5
三菱型式:MB-5021-C
主電動機出力225 kW
駆動方式WN平行カルダン方式
歯車比14:109 (7.79)
編成出力4,500 kW
制御方式IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置多数:三菱電機製 MAP-238-15V211(1C4M2群)、MAP-234-15V212(1C4M1群)
制動装置ATC連動電気指令式空気ブレーキ回生ブレーキ併用)・純電気ブレーキ
保安装置

東西線用新CS-ATC

JR線用ATS-P

東葉高速線用WS-ATC

テンプレートを表示

東京メトロ15000系電車(とうきょうメトロ15000けいでんしゃ)は、東京地下鉄(東京メトロ)東西線用の通勤形電車2010年平成22年)5月7日から営業運転を開始した[1]
概要

東西線では朝ラッシュ時の混雑が激しく、そのために列車遅延も発生して大きな問題となっている[2]。このことから、各駅の停車時間を短縮して輸送改善に有効な車両を導入することを検討した[2]

既に東京メトロでは日比谷線において03系5扉車(第09 - 28編成・両端2両を多扉車とする)や東西線において各車両のドア幅を500mm拡幅した05系ワイドドア車[注 1](第14 - 18編成)を運行しているが、多扉車構造の場合、東西線の輸送条件に該当しないことや、ホームドアを設置した際に車両の扉とホームドアの位置が合わないことから[注 2]、ワイドドア車を再度導入することになった[2]。05系ワイドドア車は1991年(平成3年)から1992年(平成4年)にかけて5本を導入したことがあり、ワイドドア車両の導入は今回で約18年ぶりとなる。

特に東西線において混雑のピーク時に運行する列車、西船橋方面発列車(B線列車)で茅場町に午前8:00 - 8:30頃に到着する東京メトロ所属車による運行列車15本に集中導入することで混雑緩和を図る[2]。これには既存の05系ワイドドア車5本と合わせ、さらに検査等の予備車を含めた18本がワイドドア車となる[2]

基本的には05系13次車ベースに10000系の設計思想を採り入れ、「快適性や使い易さの向上」「リサイクル性の向上」「火災対策の強化」「車体強度の向上」「コストダウン・省メンテナンス」をコンセプトとしている[3][4]

15000系は当初、05系14次車として計画されたが、有楽町線副都心線向けの10000系の仕様を採用することから同系列のシリーズとして「15000系」を名乗ることとなった[1]2009年度末から2011年度にかけて10両編成13本が製造・導入され、05系の1次車 - 4次車(第14編成を除く)の置き換えを完了させた[5]

2017年1月より、3編成(第64 - 66編成)が増備された[6][7][8]
車体

05系13次車同様のアルミ合金製とし、構体接合に摩擦攪拌接合 (FSW) を用いたオールダブルスキン構造を採用している[2]。特に車体材料は廃車時におけるリサイクル性の向上を図るため、アルミ合金材質の統一(単一合金化)を図っている[2]バリアフリーの観点から床面高さは1,140mmに抑えることでホームとの段差は縮小させている[2]

さらに車体隅柱は強化したダブルスキン構造の三角形断面とし、屋根構体から台枠まで貫通させることで車体強度の向上を図り、万が一の衝突事故時の安全性を向上させている[2]。なお、ワイドドア車は側面開口部が大きいため、車体強度の低下が懸念されることから、側構体の肉厚化を図るなどして従来車両と同等の車体強度を確保させた[2]

前面は05系8次車以降と同様の縦曲線をベースとしたものだが、前面窓下部を黒色でまとめ、灯具周辺はフラットとした[2]前灯尾灯は10000系と同様の鍵穴形状とし、それを横型に配置したものとなっている[2]。車両前面においては貫通路柱と側面部分をアルミ部材からの三次元削り出し加工で製作し、台枠と屋根構体と強固に接合することで強度の向上を図っている[9]。下部には排障器を設置する。

側面のラインカラー(カラーリング)は一新し、上部に水色と紺色・白色の3色ラインを、下部は車体には水色を、ドア部には紺色を配置してこれらの接合部はグラデーション状に処理している[2]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:60 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef