東のエデン
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東のエデン
ジャンル
サスペンスアクション群像劇
アニメ
原作神山健治
監督神山健治
シリーズ構成神山健治
キャラクターデザイン羽海野チカ(原案)
森川聡子
音楽川井憲次
アニメーション制作Production I.G
製作東のエデン製作委員会
放送局フジテレビ
放送期間2009年4月9日 - 6月18日
話数全11話
映画:東のエデン 劇場版I The King of Eden
原作神山健治
監督神山健治
音楽川井憲次
制作Production I.G
封切日2009年11月28日
上映時間82分
映画:東のエデン 劇場版II Paradise Lost
原作神山健治
監督神山健治
音楽川井憲次
制作Production I.G
封切日2010年3月13日
上映時間92分
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『東のエデン』(ひがしのエデン、英語: Eden of The East)は、2009年4月より6月までフジテレビノイタミナ』枠で放送されたテレビアニメ。テレビ放送後に総集編と、新作2部作の劇場版が制作された。ノイタミナ初、神山健治初のオリジナルストーリーアニメ、ノイタミナ初の映画化作品である。
作品概要

原作・全話脚本・監督は神山健治、キャラクター原案は羽海野チカ、アニメーション制作はProduction I.G。ノイタミナ初のオリジナルストーリーアニメである[1]。テレビ版最高視聴率は5.7パーセント。ノイタミナ初のBlu-ray化となる[2]

記憶喪失の青年と謎の携帯電話を巡るサスペンスアクション作品。世界観は同監督による『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズの前時代に当たるとされており、諸々の繋がりがある。テレビ放送終了後、その後のストーリーを描く劇場版2部作が公開された。

第14回アニメーション神戸賞作品賞・テレビ部門受賞、東京国際アニメフェア2010・第9回東京アニメアワード優秀賞テレビ部門受賞作品。2009年(平成21年)度文化庁メディア芸術祭(第13回)審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編(劇場公開・テレビアニメ・OVA)に選ばれた。

キャッチコピーは「この国の”空気”に戦いを挑んだひとりの男の子と、彼を見守った女の子のたった11日間の物語」。
制作
企画

2007年末、『攻殻機動隊S.A.C.』を見たノイタミナのプロデューサーが神山健治に、「月9のドラマ枠を見る人が観られるようなアニメ」というコンセプトであるノイタミナで放映できる『攻殻機動隊 S.A.C.』を作ってほしいと依頼。当時ノイタミナの視聴者の6、7割が女性で、ミリタリー要素のある作品は避けられるというデータがあったため、物語を形成する最小単位を「主人公たちが謎を解決するために奔走する」に絞った。また月9を見るような女性はパソコンより携帯電話でアクセスすることが多いので、携帯電話が主要アイテムとなった[3]
あらすじ

大学卒業旅行でホワイトハウスを訪れた森美 咲は、警備員とトラブルになっていたところを全裸の日本人青年に救われる。彼は手にしていた携帯電話からコンシェルジュのジュイスの指示で偽造パスポートを入手し、滝沢 朗と名乗って、咲と日本に帰国する。咲は誕生日が一日違いの滝沢を「私の王子様」かもしれないと心惹かれるようになる。

滝沢が持っていた携帯電話は82億円の電子マネーが入った「ノブレス携帯」だった。咲と共に日本に帰国した滝沢は直ちに自分が何者かを探り始める。滝沢から携帯を奪った刑事の近藤 勇誠が何者かに刺されるが、滝沢に同じ携帯を持つ「セレソン」があと10人いると明かして息絶える。滝沢は携帯を頼りに脳外科医の火浦 元を訪ねる。火浦はMr.OUTSIDEと名乗る人物によって、日本を救うことを課せられ携帯を持たされたことを説明したあと、「サポーター」によって生死不明になる。

咲は大学のサークル「東のエデン」に滝沢を紹介する。だが滝沢は猟奇殺人鬼でセレソンの白鳥・D・黒羽と対決することになる。滝沢はサークルメンバーの紹介で、京都に住むひきこもりの板津 豊を訪ね、ノブレス携帯の解析を依頼。板津により、滝沢の過去や日本の主要政令都市に10発の巡航ミサイルが着弾した「迂闊な月曜日事件」、日本国内から約2万人に及ぶニートが姿を消した「二万人ニート失踪事件」の関わりが明らかになるが、セレソンの物部 大樹が滝沢に接触。物部は日本を再び戦後からやり直す計画のため、「迂闊な月曜日事件」のように再び日本の主要政令都市に対して巡航ミサイル攻撃を行うことを打ち明け、滝沢に協力を求める。そんな頃、豊洲にコンテナ船で帰国したニートたちが押し寄せる。滝沢は物部からの協力要請を断ると、ミサイル迎撃のアイデアをニートたちに募集し、ミサイル攻撃危機の回避に挑む。
登場人物
主要人物
滝沢 朗(たきざわ あきら) / 飯沼 朗(いいぬま あきら)/ No.9
- 木村良平[4]1月7日生まれ[5]。身長172cm。記憶喪失の青年。本作の主人公。物部とはコインの表裏の関係にある[6]。明るく前向きな性格で、どこか憎めないところがあり、言葉が通じない外国人や板津のようなひきこもりのニートさえも簡単に味方にしてしまう魅力を持つ。全裸にあまり抵抗がないようで、ジョニーを見られても平然としていた。ニューヨークで産まれ、5歳まで母と共に過ごしたが、その後、日本に移住した際に、デパートアイス売り場に置き去りにされる形で飯沼誠次郎に預けられ、中学卒業まで飯沼に育てられていた。その後、飯沼の下を飛び出した滝沢は、住み込みの奨学生として「お金をもらう練習」のために、新聞配達のアルバイトを始める。滝沢は世田谷区の新聞配達店で働いていたらしく、勤続年数や勤務態度を評価され、販売店の代表として表彰されるほどだった。滝沢は新聞配達員だったころに、新聞を買い求めた亜東才蔵と初めて出会う。この頃、すでに100億円の遣い方を聞いて回っていた亜東は、今時苦学生でもないのに、好き好んで新聞配達のアルバイトをしている滝沢に興味を持つとともに、「お金のもらい方」に興味を持つ滝沢の、その先の答えを知りたいと考え、後に彼をセレソンに任命した。のちに「迂闊な月曜日事件」「二万人ニート失踪事件」に関わったあと訪米。ワシントンD.C.で全裸になって逮捕されることによって、セレソン(→#用語)やノブレス携帯(→#用語)、Mr.OUTSIDE(→#ゲーム関係者)のことを白日のもとに晒そうとした。滝沢はこの際、拷問対策として自らの記憶を消している。その後、ホワイトハウスの前に全裸で銃とノブレス携帯を持った姿で突如現れ、大学の卒業記念旅行でワシントンD.C.を訪れていた森美咲と運命的に出会う。それ以前の記憶を消したため、本名・年齢を思い出せず、彼は同い年を共通項に咲と親しくなれるかもしれないと考え、用意された複数のパスポートにあった名前から「滝沢朗」を選択し、以後の彼は滝沢朗を自称することになる。パスポートに記載されている誕生日は昭和64年1月7日で咲とは1日違い。 ワシントンD.C.で咲と出会ったのをきっかけに、共に日本に帰国し、パスポートに記載された住所から豊洲ショッピングモールに辿り着き、以後はそこを根城とする。ワシントンD.C.のアジトに様々な武器[注 1]、複数のパスポート[注 2]、『二万人ニート失踪事件』に関わる写真等があったため、自分はテロリストで、全員を虐殺したのかもしれないという疑惑を抱くようになる。自身の失われた記憶を取り戻すべく、手掛かりとしてノブレス携帯を使用し、ジュイス(→#ゲーム関係者)やセレソン達と関っていく。 セレソンとしての記憶はまったく失っているものの、映画の内容や題名[注 3]、機械操作やバイクの運転に関する記憶、そして母親との離別に関する断片的な記憶は残っていた。回想シーンでは新聞配達をしていた頃の記憶を思い出している。記憶を消す際に自分のノブレス携帯の履歴を全て消去してしまっているため、それ以前の履歴が見られない。リタイア直前の近藤(セレソンNo.4)から渡された彼のノブレス携帯の履歴を解析するため、咲たちと共に天才プログラマー板津豊を訪ね、彼にノブレス携帯の解析を依頼する。ノブレス携帯使用履歴によると、滝沢は20億近くの電子マネーを使用しており、内容は、弁当2万食デリバリーを2週間分、豊洲のショッピングモール購入、海上コンテナ500個の購入、外務省職員の接待費などであり、「二万人ニート失踪事件」の真実は、滝沢が豊洲にニートを集めて、ミサイルで虐殺したのではなく、彼らニートを守るためにドバイへ避難させていたことが明らかになる。その後、自身が助けた人間と協力した人間に裏切られたことに失望し、自ら記憶を消したことを、物部(セレソンNo.1)から知らされる。60発のミサイルが発射されるその時、ニート達を集めてミサイルの迎撃方法を発案させ抽出し、ジュイスに迎撃を依頼。海上自衛隊護衛艦から、日本の主要政令都市に向けて発射された60発のトマホークを全て、航空自衛隊F-15Jパトリオットに迎撃させてミサイル攻撃を阻止させた。


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