朱鷺メッセ
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朱鷺メッセ全景。左:新潟コンベンションセンター、右:万代島ビル地図

朱鷺メッセ(ときメッセ、TOKI MESSE)は、新潟県新潟市中央区万代島に所在する、コンベンションセンターホテル・業務施設などを内包する超高層建造物から成る複合一体型コンベンション施設である。

新潟コンベンションセンター(にいがたコンベンションセンター)と万代島ビル(ばんだいじまビル)の2棟によって構成される[1]
歴史・設計一体的に整備された緑地「リバーフロントパーク」とモニュメント「天秘」(2021年9月)「What's Niigata」のモニュメント(2021年9月)

朱鷺メッセは、信濃川河口に近い新潟港西港区(新潟西港)の一角を国際交流・経済産業振興の拠点として整備する「万代島地区再開発事業」によって建設された。1992年に新潟県が整備方針を決定し、続いて民間側による複数の開発構想が提案され、翌1993年に県、新潟市、民間側33の企業・団体による「万代島再開発事業化研究会」が設立された。研究会はその後「万代島再開発推進協議会」に改組され、1996年に「万代島再開発事業マスタープラン」を策定し、県のコンベンション施設と民間主体の高層ビルとを一体的に整備する方針が決定した。

この複合コンベンション施設は2000年10月に建物本体の建設工事に同時着工し、県の「新潟コンベンションセンター」は2002年12月、民間の「万代島ビル」は翌2003年3月にそれぞれ竣工し、同年5月1日に全面開業(グランドオープン)した。再開発全体のデザインは槇文彦が率いる槇総合計画事務所が担当し、新潟コンベンションセンターと万代島ビルとを双方の中間部に設けられた公共空間「アトリウム」と全長340mの屋内公共歩廊「エスプラナード」で連結、周辺の緑地を含めて一体的に整備した。愛称「朱鷺メッセ」と、翼を広げるトキの姿を模したシンボルマークは一般公募によって2001年9月に制定された。

建造物全体は船をイメージして設計され、ガラスと金属による透明感のある表層部と、水平性と垂直性とを組み合わせたデザインで万代島の景観の核を成している。エスプラナード(英語で「高貴な遊歩道」などの意)は信濃川沿いの2階部分に設けられ、川側は全面ガラス張りである。コンベンションセンターと万代島ビルとの中間部に設けられた吹き抜け構造のアトリウムと合わせ、施設全体を連絡すると共に「開かれた都市回廊」をイメージした開放的な空間を形成している。また機能的にも、展示場や会議室、オフィス、ホテル等を一体的に配置しているため、各種コンベンションの流れを一つの空間でスムーズに行える上に、これらを組み合わせることによって多様な催事に対応することができる。

朱鷺メッセは万代島埠頭のほぼ中間点に位置し、北側には佐渡汽船の新潟港ターミナルが所在する。万代島埠頭はこの佐渡汽船ターミナルが突き当たりで、市街地や市内各方面から万代島地区へ向かう動線は南側からのみとなっている。このような周辺の立地構造から、各国閣僚らが集まる国際会合など厳重な警備を必要とする催事の際には、車両の通行制限をはじめとする警備計画の立案が比較的容易となるなど、周辺警備の上では利点が多い。だが、動線が一方向に限定されているため、大規模な動員数がある催事が開催される際や、夏季や年末年始など佐渡汽船の利用者が集中する際には、渋滞が慢性的に発生しやすくなっている。

万代島地区の北東側約3kmの地点には新潟空港が所在するが、同空港に設定された制限表面[2]は当該地域に達しておらず[3]、高さ140.5mの万代島ビルは航空法による建造物の高さ制限を受けていない。

また、国際天文学連合の「小惑星・彗星・流星2012」が2012年5月に行われている。
施設
新潟コンベンションセンター

新潟コンベンションセンター
Niigata Convention Center
施設入口(2021年9月)
施設情報
愛称朱鷺メッセ
TOKI MESSE
用途各種展示、集会、屋内スポーツ、会議
収容人数最大10,000人(国際展示場・展示ホール)
設計者槇総合計画事務所
施工福田東急・丸運特定共同企業体(国際展示場)、鹿島大成本間特定共同企業体(国際会議場)、大林・加賀田・第一特定共同企業体(アトリウム)
建築主新潟県
事業主体新潟県
管理運営新潟万代島総合企画(指定管理者
延床面積31,000 m2
7,800m2(国際展示場・展示ホール)
階数地上4階
着工2000年10月
竣工2002年12月
所在地950-0078
新潟県新潟市中央区万代島6番1号
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国際展示場・国際会議場と、万代島ビルとを繋ぐアトリウムによって構成される、地上4階建のコンベンション施設。施設は新潟県が所有し、新潟県・新潟市・新潟万代島ビルディング・ホテル朱鷺メッセと県内主要企業などが出資する第三セクターの新潟万代島総合企画が指定管理者として運営管理を行っている。

国際展示場の展示ホールは新潟県内のアリーナ型施設としては最も面積が広く、各種イベントやコンサートの会場としても活用されている。また、2004年から日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)の新潟アルビレックスBBの試合も行われるようになり、2007年末にはbjリーグのオールスターゲームが開催された。

全13室の会議場・会議室から成る国際会議場のうち、メインホールと国際会議室には同時通訳ブースが常設されており、各種国際会議の開催にも対応している。

国際展示場

展示ホール(ウェーブマーケット)

一体利用:7,800m2(最大約10,000人収容)

分割利用:A=5,100m2(最大約6,000人収容)、B=2,700m2(最大約2,000人収容)、可動間仕切りにより分割可能


床面には電気、通信、ガス、給排水のピットが組み込まれており、各種ブースの設営が容易に行える。


国際会議場

メインホール(スノーホール)

面積:1,133m2(最大約1,000人収容)

同時通訳ブース設置


国際会議室(マリンホール)

面積:649m2(最大約540人収容)

同時通訳ブース設置


中会議室(3室)

小会議室(8室)


アトリウム

万代島ビル

万代島ビル
Niigata Bandaijima Building


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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