朱蒙_(テレビドラマ)
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朱蒙 -チュモン-
Prince of the Legend
ジャンルテレビドラマ、時代劇
脚本チェ・ワンギュ
監督キム・グノン
出演者ソン・イルグク
国・地域
韓国 日本
時代設定古朝鮮、三国時代(高句麗)
話数81

放送
放送チャンネルMBC
放送国・地域 韓国
放送枠MBC月火ドラマ
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朱蒙 -チュモン-
Prince of the Legend
各種表記
ハングル:??
漢字:朱蒙
発音:チュモン
英語:Ju Mong
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朱蒙(チュモン)は、2006年5月15日から2007年3月13日まで韓国MBCで放送されたテレビドラマ(時代劇)。全81話[注 1]
概要

日本放送時は『朱蒙 -チュモン- Prince of the Legend』(-プリンス・オブ・ザ・レジェンド)のタイトルが用いられた。『三国史記』「百済本紀」の本文分注別伝に記された東明聖王やその一族(温祚王など)の神話伝承を元に、高句麗初代王とされる朱蒙(東明聖王)を主人公とし製作された韓国の史劇ファンタジー。

平均視聴率40.98%は、韓国テレビドラマ史上4位の記録。(ちなみに、1.MBC:『ホジュン 宮廷医官への道』(2000年)47.1%、2.MBC:『宮廷女官チャングムの誓い』(2004年)41.6%、3.SBS:『パリの恋人』(2004年)41.5%)

2002年から中国社会科学院東北工程という中国東北部の少数民族歴史研究プロジェクトをスタートさせた。それをもとに2004年中国政府は「高句麗はわれわれの地方政権であり、中国の歴史である」と発表した[1]。高句麗の後継国家を自認した高麗(コリョ)が英語の「コリア」の語源であるため、高句麗が中国なら「コリア」も中国ということになるため、韓国は猛反発する。高句麗が朝鮮の歴史であることを訴える様々なキャンペーンを展開し、その一環として『朱蒙』が制作された[1]。『朱蒙』は韓国人のナショナリズムを大いに刺激して、最高視聴率は53%に達する大ヒットとなる[1]
ストーリー

紀元前80年頃、朝鮮半島北部はの支配下にあった。隆盛を誇った古代国家古朝鮮は滅ぼされ、民は漢の圧制に苦しむ日々を送る。捕まれば重罪を免れないことを知りながら、国外に逃げる流民は後を絶たない状態だった。流民たちの唯一の希望は、多勿(タムル)軍を率いて流民を救い、漢に抵抗するヘモス(解慕漱)将軍であった。扶余国の若き皇太子クムワ(金蛙)もまた密かにヘモスと行動を共にし、同じく流民からの信奉を集めていた。

しかし漢の圧力に屈したクムワの父、扶余国王の計略によりタムル軍は壊滅してしまう。重傷を負ったヘモスを(ハベク)族長の王女ユファは献身的に看病し、いつしか二人は愛し合うようになる。やがてヘモスは漢に捕らえられて磔にされるが、ユファの腹には新しい命が宿っていた。それが後の東明聖王(チュモン)である。クムワはチュモンを扶余の王子として育てることを決意し、ユファを側室に迎える。

それから20年が経ったがクムワとユファの想いも虚しく、チュモンは臆病で無能な王子に育っていた。

誰からも見下されていたチュモンが幾多の出会いと試練を重ねるうちに大きく成長し、やがて扶余を旅立ってタムル軍を再組織、漢との壮絶な戦を勝ち抜き、高句麗(コグリョ)の偉大な初代大王として歴史に名を残すまでの軌跡が描かれる。
出演
主要登場人物
チュモン(朱蒙)
演 - ソン・イルグク、日本語吹替 - 宮野真守(青年期・第3話?第33話)→小杉十郎太(壮年期・第36話?第81話)本作の主人公。古朝鮮(コジョソン)の英雄ヘモス中国河伯(ハベク)族長王女ユファの子。後に高句麗(コグリョ)を建国し初代大王となる。享年40とされる。扶余国王クムワの第三王子として育てられる。初めの頃は武芸もろくに出来ない臆病者であり、政にも興味を示さず遊びほうけていたため、家臣や兄たちからも見離されていた。度重なる失態から遂にはクムワの怒りを買い、宮殿追放の身となる。しかし秘密牢獄の看守長ムソンや、極秘裏に投獄されていたヘモスと出会って武芸を叩き込まれ、秘めていた武才が一気に開花する。精神的にも大きな成長を遂げて宮殿に戻ると、皇太子の座を争う兄たちを圧倒する働きを見せていく。己の出自を知ってからは、父ヘモスの意志を継いで古朝鮮の再興を決意する。流民を奴隷として漢に引き渡そうとするテソに反旗を翻し、扶余を離れてタムル軍を結成。多くの試練を乗り越えながら、高句麗建国へと突き進んでいく。朱蒙とは弓の達人に贈られる名称であり、作中でも百発百中の腕前として描かれている。
クムワ(金蛙)[2]
演 - チョン・グァンリョル、日本語吹替 - 青山勝扶余の王でチュモンの義父。思慮深く独立心に溢れた君主で、民や家臣から畏れ敬われている。盟友ヘモスと共に多勿(タムル)軍を率い漢と戦ったが、プドゥクプルと先王の策略によりヘモスを失ってしまう。ヘモスに対しての自責の念とユファへの想いから、ユファを側室として迎え、チュモンを自分の子として育てる。チュモンがタムル軍を結成してからは扶余との板ばさみに苦悩するが、親子の縁を切って対決することを選ぶ。罪のない民を処刑したり衝動的にユファを殺してしまうなど、治世の末期は扶余の衰退と共に英明さも失っていく。やがて高句麗の繁栄と扶余没落の運命を悟り、テソに王位を譲渡し民と共に生きる決心をする。しかしファン・ジャギョンが放った刺客の襲撃により致命傷を負ってしまう。息絶える際、テソに高句麗と手を組むように懇願する。常に自らを戒め、扶余の繁栄を第一に考える名君であったが、流民を救うという初心を忘れたために古朝鮮の復興を願う民心は息子のチュモンに集まり、高句麗の台頭を許してしまった。
ユファ(柳花)
演 - オ・ヨンス[3]、日本語吹替 - 泉裕子中国河伯(ハベク)族長の娘。ヘモスと惹かれあいチュモンを身籠るが、扶余の裏切りによりヘモスと父を失う。チュモンを育てるためクムワの側室となる。クムワの愛を受け、感謝しながらも、ヘモスと彼の志を忘れることは無く、彼女の心はその二つに引き裂かれる事となる。生きていたヘモスと共に扶余から出るつもりだったが、ヘモスはテソとヨンポに殺されてしまう。戻った後も陰日向となくクムワと共にチュモンの事を案じ続ける。チュモンの扶余脱出後は、やがてユファへの愛に固執するようになったクムワの懇願すら振り切るようにして、ソヤやユリと共に再三扶余脱出を図っては捕らえられるを繰り返す事になる。ようやく脱出が叶うかと思われた時、自身のみを捕らえさせ、ヘモスやチュモンへの愛を告げる事で、クムワは激高し怒りのあまり思わず切り殺してしまう。最後までチュモンの志の道を強く信じていた。ヘモスの抱いた大業をチュモンに成し遂げさせることを第一に考え、そのためには自他のいかなる犠牲をも躊躇しないなど、果断な母親として描かれている。
ソソノ(召西奴)
演 - ハン・ヘジン、日本語吹替 - 坂本真綾卒本(チョルボン)構成体の1つ桂婁(ケル)の君長ヨン・タバルの娘。百済(ペクチェ)始祖・温祚王の母。商団を率いるべく父の薫陶を受けて育った才媛。知略だけでなく、自ら軍の先陣で剣を振るうという面も持つ。初めは軟弱なチュモンを馬鹿にしていたが、次第に逞しく成長するチュモンに惹かれていく。チュモンが死んだと思い、テソの求婚を回避するためにウテと結婚する。ウテの死後、チュモン率いるタムル軍に協力し、高句麗建国を成し遂げる。初代王位を巡ってタムル軍とチョルボンが分裂しかけた為、チュモンと政略結婚、高句麗王妃となる。後継問題による権力闘争に息子たちが巻き込まれることを恐れ、また高句麗建国の為に身を引いたソヤの苦しみを偲び、ソヤに王妃位を譲り、ヨンタバルと息子たち、ケルの側近と南の地へ旅立つ。一貫してケルとチュモンとの友好に努め、高句麗建国においては特に経済面で多大な尽力をした。
テソ(帯素)
演 - キム・スンス、日本語吹替 - 矢崎文也文武両道に優れた扶余国王クムワの第一王子。後の東扶余最後の王・帯素王である。クムワの寵愛を受けたチュモンやユファを激しく敵視し、権力を勝ち取ることに執念を燃やす。クムワの対漢強硬路線に否定的な立場を取り、親漢路線によって扶余の生き残りを模索しようとする。皇太子争いでチュモンに敗れかけるが、戦の混乱に乗じて一時扶余の全権掌握に成功。しかし悪政を敷いたことが民や家臣の反感を買い、ほどなくクムワに復権を許す。能力的には優秀だが、怒りに我を忘れて暴走するなどの人間的な欠陥が垣間見られる。しかしやがて自分を律し、己の恨みを抑えて高句麗や漢とも堂々と渡り合えるようになった姿を知ったクムワから王位を継承されるに至り、クムワの死後はその遺志を継ぐ事を決意した。
ヘモス(解慕漱)
演 - ホ・ジュノ、日本語吹替 - 井上倫宏チュモンの実父。勇猛果敢な戦士であり、タムル軍を率いて多くの古朝鮮の流民を救い、その圧倒的なカリスマ性から漢に抵抗する象徴的な存在となる。扶余の裏切りによって漢に捕らえられ両目を失い、逃げたところを漢との対立を恐れるヨミウルとプドゥクプルによって約20年にわたり秘密牢獄に幽閉される。


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