札樽線_(ジェイ・アール北海道バス)
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札樽線(張碓付近) 521-1902高速おたる号 644-5822.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}プロジェクト
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札樽線(さっそんせん)は、ジェイ・アール北海道バスが運行する自動車路線である。日本国有鉄道自動車局(国鉄バス)、北海道旅客鉄道(JR北海道)直営を経て、2000年4月以降はジェイ・アール北海道バスの運行となっている。

札幌都市圏の路線のうち、札幌市西部(西区手稲区)および小樽市の路線で、主に手稲営業所・小樽営業所が担当する。2006年平成18年)4月1日に各系統ごとに名称設定が行われ、以後案内上は「札樽エリア」という呼称で案内されている。

本項では、国鉄バス、JR北海道直営時代を含む路線の歴史と、札樽線の派生路線として札幌と小樽を結び運行する高速バス路線(うしおライナー・高速つばめ号・高速おたる号)についても記述する。
概要

札樽線は、北海道では初の省営バス路線として1934年昭和9年)6月10日に開業した路線であり、当初はバス5台(東京瓦斯電気会社製の『千代田号』[1])とトラック3台[1]という規模で、苗穂手宮の間を4往復したほか、札幌と途中の軽川(「手稲町」自動車駅、のちの「手稲本町」バス停)で折り返す便が2往復というものであった[2][3]。当時の札樽間には既に1日数十本の旅客列車が走っており、省営バス開業のねらいは多分に民営バス牽制にあったものと考えられる[1]。苗穂 - 手宮間の所要時間は2時間12分と、列車より1時間近くかかる上に、運賃は1円30銭と、同区間の三等汽車賃の倍以上であり、当時は沿線人口が少なかったこととも相まって、開業当初は予想に比して利用者は多くなかった[1]1937年には開道70年記念博覧会が開催され、バス3両が増車された。さらに運賃を汽車賃並みに下げると、客足も伸びはじめた[1]日中戦争が拡大化した1938年、自動車用ガソリンが配給制となり、第二次世界大戦勃発後の1941年になると、軍用車を除き、大半の車が木炭コークスなどを用いた代燃車となった[4]。道内の省営バスでは、大半が薪を用いたが[4]、これも戦火の拡大で思うに任せぬようになり[4]、鉄道並行路線であるということもあり、1944年4月20日に運休を余儀なくされた[4][5][6]

終戦後、1947年5月1日から運行が再開され[5]1950年には11往復に増発された。この年には北海道中央バスとの相互乗り入れ路線となっている[7]。その後も増強は続き、1956年には38往復に増発され、1960年には特急便の運行が開始されたほか、支線の開設なども行われ、札幌と小樽の都市圏における郊外輸送も担当するようになった。この時点で、国鉄バス4原則の中では「鉄道線の培養」に相当する路線となっていた。

また、札樽線は北海道の国鉄バスでは最初に新型車両が投入される路線ともなっており[7]1952年に代用燃料車両を置き換えるためにガソリン車が投入されたのを始め、1954年にはディーゼルバス(日野BD31)、1959年には空気ばねを装備した車両も登場した。また、ワンマン化についても、北海道の国鉄バスでは1967年に本路線で開始されたのが最初である[8]1962年に採用された中長距離バス専用デザイン。ただし実車は路線タイプのトップドア車両であり、この車体形状ではない。 1987年に採用された札樽線高速バス専用デザイン

また、1961年に国鉄が採用した中長距離バスの専用塗装デザイン[9]が、1962年に本路線の特急便車両にも採用された[7]。折りしもこの年は国鉄バスの原則に「鉄道線の補完」が加えられた年で、本路線は都市間連絡路線としての役割も担うことになった[10]。1980年代の中ごろまで札幌近郊の国鉄路線は、長距離列車や貨物列車1970年代までは石炭輸送列車が多かった)を主体としたダイヤであったため、地域間旅客輸送の需要を都市間バスで補完していたという経緯があり、「鉄道線の補完」という使命にも合致していた。1971年には札樽バイパス(現:札樽自動車道)の開通に伴い、特急便をバイパス経由とすることでスピードアップを図った。

特急便は1978年にいったん運行休止となったが、国鉄分割民営化を控えた1986年11月に札樽自動車道を経由する6往復の高速バス路線の運行を開始した[11]1987年2月には9往復に増便され、分割民営化直前の1987年3月5日からは、白地に橙色・赤色の帯が入るという、前年に登場していた183系500番台と同様の塗装デザインを施した新車(日野RU638BB)に9往復全てを置き換え、サービスおよびイメージの向上を図った[12]


北大経由便は札幌ターミナルへ乗り入れ札幌駅前は北レーンJRバス乗り場に統一

民営化後も高速バスの増強は続き、1992年10月からは札幌北インターチェンジ経由で「高速つばめ号」を運行開始、同時にこれまでの円山経由便は「うしおライナー」という愛称となった[13]2001年に高速バスは北海道中央バスと共同運行という形態となり[14]、愛称も「高速おたる号」に揃えられている。一部に利用制限は残るものの、札樽間高速バス共通カードの発行[14]や停留所の統一[14]などにより、北大経由便と円山経由の高速おたる号、高速よいち号、高速しゃこたん号、高速いわない号、高速ニセコ号を合わせた運行回数は120往復(一部時間帯を除き1時間あたり8本)の高頻度輸送となり、利便性は格段に向上した。このときから、「高速おたる号」に運用されるJRバス車両には運行管理のため北海道中央バスの無線が搭載されるようになった[14]

一方、札幌都市圏輸送についても増強が続けられ、特に手稲駅にはエリア内の多数の路線が集中し、エリアの拠点となっている。1999年2月25日札幌市営地下鉄東西線宮の沢駅まで延伸された際には、地下鉄のフィーダー輸送の需要が高まる[15]ことに対応し、宮の沢駅を新たな拠点に加えて大幅な路線の再編を行う一方で、快速便や区間便の設定を行うことでバスの快適性をアピールする方策を採った[16]

2004年4月からは北海道内の一般路線では初の試み[16]として、「55-1」系統(平日朝にJR札幌駅行き2本)において、車両の中に芳香剤と化粧直し用の鏡を数個設置した「女性専用バス」の運行を開始した。
年表

1934年(昭和9年)6月10日 - 札樽線・苗穂 - 手宮開業[17]

1950年(昭和25年) - 札樽線に快速バス運行開始。

1960年(昭和35年) - 特急バス運行開始。

1971年(昭和46年)12月5日 - 特急バスが札樽バイパス(後の札樽自動車道)経由となる。

1978年(昭和53年)12月1日 - 特急・急行バス休止。

1986年(昭和61年)11月1日 - 特急バスを復活。札樽自動車道経由で運行開始。

1992年(平成4年)10月1日 - 札樽自動車道全線開通に伴い、札幌北IC経由(北大経由)を新設、札幌市内相互乗降の扱いはせず。円山経由にうしおライナー、札幌北IC経由に高速つばめ号の愛称が与えられる[13]

1999年(平成11年)2月25日 - 札幌市営地下鉄東西線宮の沢駅延長に伴い、市内路線の再編実施。札幌市営バスから一部路線を譲り受ける。うしおライナーに「西町北20丁目」(宮の沢駅近く)を、小樽市内側に「潮見台」を増設。

2001年(平成13年)

4月1日 - うしおライナーに「時計台前」を増設。

12月1日 - うしおライナー・高速つばめ号を北海道中央バス「高速おたる号」と統一。札幌北IC(北大)経由の札幌市内相互乗降が可能となる。新たに、「新光」「見晴」「札幌ターミナル(北大経由のみ)」停留所を増設、小樽行のみ「花園公園通」停留所を「市役所通」に改称する。


路線・運行系統

2006年系統名設定後、2023年(令和5年)10月1日現在[18]

宮の沢駅前」は宮の沢バスターミナルに発着。「JR札幌駅」停留所(札幌駅バスターミナル)は再開発事業に伴い一時閉鎖となり、2023年(令和5年)10月1日から2028年(令和10年)度までの予定で「札幌駅前」路上停留所発着となる[19]

札幌市交通局札幌市営地下鉄)との連絡運輸乗継割引)は、宮の沢駅前および地下鉄琴似駅前から各区間(宮の沢乗継にて、宮65は星置橋間、55・57・61の札幌駅前方向は西区役所前間)、札幌駅前発着各系統は札幌駅前 - 琴似営業所前(快速便)・山の手1条通(普通便)間にて、札幌駅前(さっぽろ駅)、時計台前または北1条西4丁目(大通駅)で適用される。高速おたる号、期間限定路線の一部は対象外[20]。乗継割引に関する概要は札幌市営地下鉄#乗継割引を参照。
宮の沢駅発着


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