札幌記念
開催国 日本
主催者日本中央競馬会
競馬場札幌競馬場
創設1965年8月1日
2024年の情報
距離芝2000m
格付けGII
賞金1着賞金7000万円
出走条件サラ系3歳以上(国際)(特指)
負担重量定量(3歳55kg、4歳以上58kg、牝馬2kg減)
出典[1][2]
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札幌記念(さっぽろきねん)は、日本中央競馬会(JRA)が札幌競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GII)である。
正賞は札幌市長賞、札幌馬主協会会長賞[1][2]。 1965年に4歳(現・3歳)以上の馬による重賞競走として創設され、札幌競馬場で施行する重賞競走としては、最も歴史が古い[3]。札幌競馬場は寒冷地のため当時は芝コースが設置されておらず、砂[注 1]2000m(左回り)で施行された。その後1969年から1974年までは左回りダート、1975年から1989年までは右回りダートコースで施行していたが、1990年から右回り芝コースでの施行に変更[注 2][4]され現在に至っている。負担重量は創設から長らくハンデキャップだったが、1997年から別定に変更したのち、2006年以降は実力馬の参戦を促す観点から定量に変更された[4]。 1984年のグレード制施行によりGIII[注 3]に格付けされたが、1997年から夏季競馬開催では唯一となるGII[注 3]に格上げされた[4]。GIIに格上げ後は、開催時期の関係から[注 4]夏季に開催される数少ない定量戦であることや賞金の高さから、過去にGIを優勝している馬や後にGIを勝利する馬が本競走に出走するなど、過去や未来の大レースと密接な繋がりを持つ競走となっている[4][注 5]。2006年からはサマー2000シリーズの第4戦にも指定された[4]。2009年からは国際競走となり、外国馬も出走可能になった[6]。毎年のように豪華な出走馬が集うことやGIIとしては高額に設定された賞金(後述)から、GTに匹敵する「スーパーGII」[7]とも呼ばれている[8][9][注 6]。また、通常時GIが開催されない競馬場で開催される唯一のGIIレースでもある。 「日刊競馬」の田所直喜は、1989年までダートコースで行われていた時代[注 7]の本競走について「(当時はダートの大レースが少なかったので)今と比べても見劣らない存在感があった[10]」と評する。地方競馬との交流重賞が整備され、ダート重賞が急増した1995年までは中央競馬のダート重賞自体が少なく[10][注 8]貴重な存在で、「夏のダート王決定戦」の趣があり、「レースの格や賞金が高くないわりに、有名一流馬の登場回数が多かった[10]」という。 出走資格:サラ系3歳以上 負担重量:定量(3歳55kg、4歳以上58kg、牝馬2kg減) 2023年の1着賞金は7000万円で、以下2着2800万円、3着1800万円、4着1100万円、5着700万円[1][2]。 1着賞金の7000万円は、中央競馬で施行するGII競走では最高額となっている[12]。 コース種別を記載していない距離は、芝コースを表す。 優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。 1974年までは左回り、1975年以降は右回り[4]。 回数施行日競馬場距離優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師馬主
概要
競走条件
JRA所属馬
地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
外国調教馬(優先出走)
JRAが施行する古馬混合のGII競走において、負担重量を定量としているのは本競走と阪神カップのみ(2024年現在)[12][注 9]。
賞金
歴史
1965年 - 4歳以上の競走馬によるとして創設。札幌競馬場の左回り砂2000mで施行[4]。
1968年 - 「札幌創建100年」の副称を付けて施行[4]。
1975年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる。
1984年 - グレード制施行によりGIII[注 3]に格付け[4]。
1990年 - 施行コースを右回り芝に変更[4]。
1997年
GII[注 3]に格上げ。
特別指定交流競走となり、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能となる。
負担重量を別定に変更。
2001年 - 馬齢表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走条件を「3歳以上」に変更。
2002年 - サックスプレイヤーのMALTAが生ファンファーレを演奏。
2004年 - 「日本中央競馬会創立50周年記念」の副称を付けて施行[13]。
2006年
負担重量を定量に変更。
サマー2000シリーズの第4戦になる。
2007年
日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更。
「札幌競馬場開設100周年記念」の副称を付けて施行[14]。
2009年
混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬が7頭まで出走可能となる[6]。
格付表記をGII(国際格付)に変更。
2012年 -「近代競馬150周年記念」の副称を付けて施行[15]。
2013年 - 札幌競馬場のスタンド改築工事により、函館競馬場で施行[16]。
2014年 -「日本中央競馬会創立60周年記念」の副称を付けて施行[17]。
2020年 - 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「無観客競馬」として実施[18](陸上自衛隊北部方面音楽隊による生ファンファーレの演奏は行われた)。
歴代優勝馬
第1回1965年8月1日札幌砂2000mハツライオー牡32:04.2森安重勝伊藤修司大久保常吉
第2回1966年8月21日札幌砂2000mタマシユウホウ牡32:02.4丸目敏栄稗田敏男小川太助
第3回1967年8月27日札幌砂2000mアポオンワード牡42:04.2栗田勝武田文吾樫山(株)
第4回1968年8月25日札幌砂2000mマーチス牡32:02.5古賀敏文伊藤修司大久保常吉
第5回1969年9月7日札幌ダート2000mマーチス牡42:02.8久保敏文伊藤修司大久保常吉
第6回1970年7月19日札幌ダート2000mヒデカブト牡32:02.4武邦彦伊藤修司伊藤英夫
第7回1971年9月19日札幌ダート2000mアポスピード牡52:04.7郷原洋行大久保房松佐藤清之助
第8回1972年7月30日札幌ダート2000mシネマゴースト牡42:04.1福永洋一柴田欣也
第9回1973年7月22日札幌ダート2000mハクホオショウ牡42:03.9池上昌弘尾形藤吉西博
第10回1974年7月14日札幌ダート2000mエリモマーチス牡32:05.1松田幸春大久保正陽山本慎一
第11回1975年7月13日札幌ダート2000mツキサムホマレ牡62:01.6福永洋一元石正雄
第12回1976年7月11日札幌ダート2000mグレートセイカン牡42:03.4郷原洋行大久保房松鈴木一朗
第13回1977年7月10日札幌ダート2000mランスロット牡42:02.5柴田政人高松三太伊達秀和
第14回1978年8月27日札幌ダート2000mタイホウヒーロー牡62:05.3蛯名信広久保田金造大岩貴
第15回1979年7月1日札幌ダート2000mテルノエイト牡32:07.9飯田明弘清水久雄中村照彦
第16回1980年6月29日札幌ダート2000mマークリシルバー牝52:06.0柴田政人矢野幸夫松下治夫
第17回1981年6月28日札幌ダート2000mキタノリキオー牡42:01.6的場均伊藤竹男高山幸雄
第18回1982年7月4日札幌ダート2000mオーバーレインボー牡52:05.8田島良保土門一美鳥居茂三
第19回1983年7月3日札幌ダート2000mオーバーレインボー牡62:05.0田島良保土門一美鳥居茂三
第20回1984年7月1日札幌ダート2000mローラーキング牡62:04.5松田幸春中村好夫嶋田孝一
第21回1985年6月30日札幌ダート2000mリキサンパワー牡42:02.9田面木博公高松邦男岩井三郎
第22回1986年6月29日札幌ダート2000mライフタテヤマ牡42:02.3猿橋重利安田伊佐夫辻幸雄
第23回1987年7月5日札幌ダート2000mフォスタームサシ牡52:02.3関口睦介佐藤勝美
第24回1988年7月3日札幌ダート2000mコバノリッチ牡52:03.5柴田政人阿部新生