朝鮮民主主義人民共和国の国際関係
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北朝鮮と外交関係を有する国々の一覧(2022年時点)赤色は北朝鮮、青色は北朝鮮と国交を有する国、灰色は国交を有さない又は国交断絶国。青色で塗られた諸国には、2012年10月時点で朝鮮民主主義人民共和国が設置している在外公館が存在する。後に閉鎖ラッシュが相次ぎ、在外北朝鮮公館があるのは46カ所(2023年11月29日時点[1])。 国交はある国でも在北朝鮮公館の撤退閉鎖が進み、2021年3月時点で残存しているのは13カ国のみである[2]。(北朝鮮と国交を有しながらも、大使館を北朝鮮国内に置かない国は、マレーシアにおける中華人民共和国の北京にある自国の在中大使館などのように「北朝鮮国外の自国大使館」で北朝鮮関係の事柄を取り扱っている[3]。)

朝鮮民主主義人民共和国の国際関係(ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくのこくさいかんけい)では、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国際関係について記述する。2023年11月1日時点で北朝鮮は159カ国と国交を形式状態有するものの[4]、在北朝鮮大使館を設置している国は2017年10月時点で24ヵ国[3]2021年3月時点では更に国交断絶や撤退が進み、13カ国のみである[2]。北朝鮮当局は、各国家に設置している在外公館を基点に不法外貨稼ぎ活動を行ってきた。しかし、制裁強化・国家経済難による運営費不足で2023年に閉鎖ラッシュが相次ぎ、在外北朝鮮公館数は2023年11月1日時点53カ所[1][4]から46ヶ所[5]へ減った(2023年11月29日時点)[1]
概要

北朝鮮は、歴史的に西側諸国、および西側諸国との関係が良好な国々とは距離を置いて来た。1970年代から1980年代にかけて、北朝鮮は日本人韓国人の拉致事件を起こした。その問題は北朝鮮が拉致を認めることによって部分的には解決したが、2つの国との争いはまだ続いている。1970年代後半までに緊張した南北関係、北朝鮮の外債に対する債務不履行外交官による薬物密輸報告が起きている。1976から77年にかけて北朝鮮の駐在外交官らは薬物を密輸していたことが発覚して、ノルウェーベネズエラインドなどに非難された。1983年ビルマ(現・ミャンマー)でラングーン事件というテロ行為、1987年大韓航空機爆破事件の二つで1988年ソウルオリンピック開催の妨害を画策するも強く国際的に批判された。ビルマは非同盟中立国大韓民国(韓国)とも国交を持っていたが、「認識を改めた」として北朝鮮と断交し、結果的にソウルオリンピックにはアフリカなどの非同盟諸国も多く参加することになった。ソウルオリンピックを機に、後ろ盾であったソ連中国が韓国と国交を樹立するとソ連など東側諸国から貰っていた支援がなくなって資金難に陥り、1993年から2001年にかけて相次いで在外大使館[注 1] を閉鎖させた[6]。また、米国は北朝鮮が大量の高品質な偽札作りをしていることを非難している。しかし、韓国は朝鮮統一を目指して1990年代から続けている太陽政策を維持し、北朝鮮の指導層に敵意を持つことを避けてきた。

1980年代以降、北朝鮮核問題は北朝鮮の国際関係を圧迫してきた。北朝鮮が1994年米朝枠組み合意を無視し、核の軍事利用計画を継続している証拠があると米国が主張すると、北朝鮮は米軍首脳との私的な懇談においてウラン濃縮計画の存在を認めた。2003年1月10日、北朝鮮は核拡散防止条約から脱退し、米国との二国間対話を主張したが、2003年8月、韓国、中国、ロシア日本を加えた六者会合を開催することに合意した。会合は2005年9月19日に合意に至るまで2年間続けられたが、2006年10月、北朝鮮が核実験を行うと危機にさらされた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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