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出典検索?: "有袋類"
ドメイン:真核生物 Eukaryota
界:動物界 Animalia
門:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
綱:哺乳綱 Mammalia
亜綱:獣亜綱 Theria
下綱:後獣下綱 Metatheria
階級なし:Marsupialiformes
階級なし:有袋類 Marsupialia
学名
Marsupialia
Illiger, 1811[1][2]
大目・目
アメリカ有袋大目 Ameridelphia
オポッサム形目 Didelphimorphia
少丘歯目 Paucituberculata
オーストラリア有袋大目 Australidelphia
ミクロビオテリウム目 Microbiotheria
フクロネコ形目 Dasyuromorphia
バンディクート形目 Peramelemorphia
フクロモグラ形目 Notoryctemorphia
双前歯目 Diprotodontia
ポッサム
有袋類(ゆうたいるい、Marsupialia)は、哺乳綱獣亜綱後獣下綱の1グループ。かつては有袋目(フクロネズミ目)の1目が置かれていた[3]。しかし、哺乳類の歴史において有袋類の適応放散は有胎盤類の適応放散と同等のものであり、有胎盤類と同様にいくつかの目に分けるべきだという主張が強くなった[4]。1980年代以降は2大目7目とする分類が主流である[5][6]。
後獣下綱唯一の現生群であり、後獣下綱のシノニムのようにあつかうことがあるが[1]、狭義の有袋類は後獣下綱のうちデルタテリディウム類Deltatheroideaなどを含まない系統として扱われる[7]。有袋類全体は下綱、上区、区、上目などとされ、分類階級に複数の見解がある[1][2][8]。 有袋類は、現生哺乳類の主流である有胎盤類と異なり、胎盤が高機能の漿尿膜胎盤ではなく低機能の卵黄嚢胎盤であるため、子宮内で胎児を大きく育てることができない。このため、未熟な状態で生まれた子どもを、育児嚢で育てる。育児嚢は通常腹部にある袋で、中には乳頭があり、子どもはこれをくわえて母乳を摂取する。フクロアリクイなど一部の有袋類には育児嚢が無い[9]。 恒温動物ながら有胎盤類に比べ体温調節機能がやや低いが、カモノハシ目(単孔類)の動物よりはその機能が高い。 2億2500万年前に、最古の哺乳類のアデロバシレウスが出現している。有袋類(後獣下綱)と真獣下綱とが分岐したのが1億2500万年以上前であるといわれている[10]。1億4000万年前の白亜紀に入ると、西ゴンドワナ大陸は1億500万年前頃[11]にアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、その間に大西洋が成立した。また、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸及びマダガスカル島と、南極大陸及びオーストラリア大陸に分裂した。中生代白亜紀末(6500万年前)にはアフリカから南米、南極、インド、オーストラリアの各プレートが離れたとされている[12]。6000万年前には南アメリカの有袋類の祖先が当時陸続きであった南極を経由して同じく陸続きのオーストラリア大陸に移住して様々な有袋類へと進化することとなった。南極大陸は3500万年前には完全に孤立し、オーストラリア大陸も孤立することとなった[11]。この分裂が、オーストラリア大陸でのその後の単孔類の生き残りや有袋類の独自進化につながることになる[13]。 一般に有袋類はオーストラリアに生息するものがよく知られるが、オポッサムは北アメリカ大陸から南アメリカ大陸にかけて生息する。このオポッサム科の種数は70種以上と、有袋類のなかで最大である。有袋類は有胎盤類より先に出現し、その後に現われた有胎盤類により生態系の位置を奪われた。しかしオーストラリア大陸と南アメリカ大陸は他の大陸から遠く隔絶していたため、ユーラシア大陸の有胎盤類はこの2大陸に侵入できず、この地域のみ有袋類の世界が残った。オーストラリア大陸は隔絶状態が続いたために、現在でも有袋類は生態系の重要な地位にある。しかし、南アメリカ大陸は大陸移動の結果、北アメリカ大陸と陸橋で300万年前頃[11]に接続し、これを通って侵入した有胎盤類によって、有袋類中心の生態系は崩壊した。しかし、オポッサム類だけは生き残り、逆に陸橋を通って北アメリカ大陸に進出している。 有袋類の化石が世界中から見つかることから、有袋類はかつて世界中の広い地域に生息していたことが知られているが、現在では主にオーストラリア区(オーストラリア大陸とパプアニューギニア等)および新熱帯区(南米大陸)にのみ生息し、オポッサム類のみが新北区(北米)に進出している。特にオーストラリアには、競争相手となる他の大形哺乳類がいなかったため、他の地域では見られない多様な有袋類が生息している。
特徴
分布