有理化
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数学において、有理化(ゆうりか、: rationalization)とは、根号を含む式(とくに平方根を含む分数式の分母または分子)から根号を取り除く式変形のことである。根号を持つ無理数代数的無理数)を有理数に変える操作であることからこの名がある。
概要

有理化をすることで計算がしやすくなったりする。例えば 1 2 + 3 = 1 ( 2 − 3 ) ( 2 + 3 ) ( 2 − 3 ) = 2 − 3 4 − 3 = 2 − 3 {\displaystyle {\frac {1}{2+{\sqrt {3}}}}={\frac {1(2-{\sqrt {3}})}{(2+{\sqrt {3}})(2-{\sqrt {3}})}}={\frac {2-{\sqrt {3}}}{4-3}}={2-{\sqrt {3}}}}

などがあげられる。

抽象代数学的にはこの例は、Q を有理数体、d ∈ Q が有理数の平方ではないとしたとき Q ( d ) = { a + b d a ′ + b ′ d 。 a , a ′ , b , b ′ ∈ Q } {\displaystyle \mathbb {Q} ({\sqrt {d}})=\left\{{\frac {a+b{\sqrt {d}}}{a'+b'{\sqrt {d}}}}\,{\Big |}\,a,a',b,b'\in \mathbb {Q} \right\}}

という Q の二次拡大体を考えると、 Q ( d ) = Q [ d ] ( = { a + b d ∣ a , b ∈ Q } ) {\displaystyle \mathbb {Q} ({\sqrt {d}})=\mathbb {Q} [{\sqrt {d}}](=\{a+b{\sqrt {d}}\mid a,b\in \mathbb {Q} \})}

が成り立つ、という主張に一般化できる。

これは K = Q(√d) の各元 a + b√d に対し、その拡大 K/Q に関する共役元 a ? b√d を掛ければ N ( a + b d ) := ( a + b d ) ( a − b d ) = a 2 − b 2 d {\displaystyle N(a+b{\sqrt {d}}):=(a+b{\sqrt {d}})(a-b{\sqrt {d}})=a^{2}-b^{2}d}

(この N(a + b√d) は a + b√d の(拡大 K/Q に関する)ノルムと呼ばれる。)が Q に属すということからまさに有理化によって 証明されるわけである。

一般に、体 K の(有限次ガロア)拡大体 L の元に対し、その元の拡大 L/K に関する共役元(二次拡大ではただ一つだが、一般には複数ある)をすべて掛け合わせたものを、その元のノルムとよぶが、ノルムは下の体 K に属する。したがって同様のこと、つまり有理化は共役元が全て計算できるならば、二次拡大に限らず行える。
実数化

Q 以外の体の拡大についても同様のことができる。たとえば、Q を実数体 R にとりかえ、d = ?1 としてみよう。 C = R ( − 1 ) = { a + b − 1 ∣ a , b ∈ R } {\displaystyle \mathbb {C} =\mathbb {R} ({\sqrt {-1}})=\{a+b{\sqrt {-1}}\mid a,b\in \mathbb {R} \}}

(ここで、√?1 は虚数単位のことである。)であって、各元(つまり複素数)α = a + b√?1 の C/R に関する共役元とは共役複素数 a ? b√?1 のことであるということに注意して、そのノルムを計算すると N ( α ) = α α ¯ = ( a + b − 1 ) ( a − b − 1 ) = a 2 + b 2 {\displaystyle N(\alpha )=\alpha {\bar {\alpha }}=(a+b{\sqrt {-1}})(a-b{\sqrt {-1}})=a^{2}+b^{2}}

は R に属する。したがってたとえば、 1 2 + − 1 = 1 ( 2 − − 1 ) ( 2 + − 1 ) ( 2 − − 1 ) = 2 − − 1 4 + 1 = 2 − − 1 5 {\displaystyle {\frac {1}{2+{\sqrt {-1}}}}={\frac {1(2-{\sqrt {-1}})}{(2+{\sqrt {-1}})(2-{\sqrt {-1}})}}={\frac {2-{\sqrt {-1}}}{4+1}}={\frac {2-{\sqrt {-1}}}{5}}}


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