最終警告!
たけしの本当は怖い家庭の医学
Medical Horror Check Show
ジャンル教養バラエティ番組
総監督鈴木コーイチ
『最終警告! たけしの本当は怖い家庭の医学』(さいしゅうけいこく!たけしのほんとうはこわいかていのいがく、英称:Medical Horror Check Show)は、2004年4月13日から2009年12月15日まで朝日放送(ABC)を制作局として、テレビ朝日系列で毎週火曜日20:00 - 20:54(JST)に放送されていたメディカル・ホラー・シミュレーションバラエティ番組(字幕放送、ハイビジョン制作)である。ビートたけしの冠番組。新聞のテレビ欄では「たけしの家庭の医学」と表記されており、その「たけしの家庭の医学」シリーズの第1作。通称は「家庭の医学」。 2002年12月30日と2003年12月29日にそれぞれ特番として放送されたものが好評だったため、2004年4月13日よりレギュラー番組としてスタート。この枠でのたけしの冠番組の放送は『たけし・所のWA風がきた!』以来2年ぶりとなった。 2009年12月15日に放送された「家でデキる人間ドック名医が無料診断2009」をもって6年間の歴史に幕を下ろした。2010年1月12日からは引き続きたけしが司会を務める『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』がスタートした(初回は3時間スペシャル)。 最高視聴率は2006年6月13日放送の20.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム) キャッチコピーは「そのまま放って置くと、大変なことになりますよ」。また、番組ロゴの下記には「Medical Horror Check Show」と書かれている。
番組概要
出演者
プラックホスピタル・院長(司会):ビートたけし(テロップ名義は「たけし院長」)
アシスタント:渡辺真理(2004年のレギュラー化から出演)
近藤サト(2002年、2003年のスペシャルのみ出演)
ナレーター:来宮良子
オープニング
まず、ゲスト患者の紹介と症例VTRに関する3つの症状の質問がある。開始当初はサイレンを鳴らしながらブラックホスピタルに向かうCGとゲスト患者の内2人の事前コメントを放送していた(質問は2006年6月より放送されている)。
番組の舞台となる「ブラックホスピタル」は普段外装がOPに登場するのみだが、たまにメディカル・ホラー・チェックで内部に入ることもあり、OPの質問に登場する看護師の他、2体の看護師や医師がいずれもCGで登場する。
2007年以降は特定の医者や病院を取り上げ、治療法に重点を置いて紹介する企画がスタート(多くは2時間もしくは3時間スペシャルで放送)。オープニングでも通常の「ブラックホスピタル」ではなく「ホワイトホスピタル」と称した明るい外装の病院が登場し、スタジオ内も白を基調としたセットが用いられる(番組内でCGで登場する医師は「ブラックホスピタル』と同じ)。
症例VTR
放置しておくと恐ろしい結果になりかねない病気を、実際の症例を元に構成されたVTRにより紹介していく。
症例の初期症状は発熱、鼻づまり、倦怠感、背中の痛みなど日常でもありがちなものが多い(稀に大きくなるホクロなど「よくわからない」もの)。ありがちなので、また痛み等はないので大したことはないだろうと放置、あるいは一応受診したものの似たような別の病気と判断された……と思い特に措置をしないでいると病巣は影で進行していて、ついに卒倒や激痛が走るなどの重大な事態(番組では「最終警告」と呼称)に至り、救急車で病院に救急搬送されて、緊急手術が行われるか、精密検査によりようやく本当の原因が分かるというパターンが多い(この辺りが「放っておくと大変なことになりますよ」)。そしてその後、「治療の甲斐無く、帰らぬ人となってしまったのです…」や「一命を取り留めた」「リハビリをしている」「発見が早期だったため回復した」などという結果・現状に至る。放送初期はほとんどが死に至るケースで一命をとりとめた場合でも障害が残ってしまうことが多かったが、放送後期は回復傾向など明るい方向へ向かう場合が多くなっている。また、死亡の場合は基本的に享年も表示されている。
また病名発表前、あるいは入院前に死亡の場合のVTRは病気になってしまった人が家族や職場の同僚等、親しい人の眼前、突然死というケースが多い。また、孤独死で発見された例もあった。それに対して病名発表後、あるいは入院後に死亡の場合のVTRは病院の病室・手術室または霊安室などのベッドの上に仰向けに寝た状態で死亡というケースが多い。病室の場合、医師、看護師が一礼して退出後、家族や職場の同僚が周囲で泣き崩れていることもある。また、すでに仏壇に遺影となっていることもある(後者は症例が癌の場合に特に多く見られる)。
この後、本当の病名とどういう病気かの解説、リスクファクター等や見逃していた特徴的な点についての説明がある。
発症者に多い又はリスクファクターとして認知されている性格や習慣(喫煙、掃除がおろそか、短気など)が盛り込まれていることが多いが、スティーブンス・ジョンソン症候群など原因が全く判明していないために予防の難しいものや炎症性乳癌のように早期発見ができても生存・治癒が極めて難しいものもしばしば存在する。
ありがちな症状と違う特徴的な点(いつまでも鼻水が止まらない、痛みの発生状況が食後すぐに限られるなど)は必ず盛り込まれ、強調されている。
体の中で変化している様子はCGによって描かれている。
VTRの最後には症状の画面と来宮のアナウンスで、「あなたは最近、○○が○○していませんか?」「○○がひどくはありませんか?」「そして何より、たかが○○だと軽くはみていませんか?」などといった注意喚起をし、「そのまま放っておくと、大変なことになりますよ」と述べて締めくくる。ただし、その逆のパターンもあり、物の使い方を守れなかったことで恐ろしい結果になりかねない病気は「(いつまでも)そんなことをしていると、大変なことになりますよ」と締めくくることがあった(その他にも「そんなことばかりしていると、大変なことになりますよ」「それらを歳のせいにしていると、大変なことになりますよ」「むやみに体を鍛えていると、大変なことになりますよ」「甘く考えていると、大変なことになりますよ」「軽く考えていると、大変なことになりますよ」「そんなことを続けていると、大変なことになりますよ」などがある)。なお、このような恐怖感をあおる演出は後継番組以降は控えめとなったが、『名医とつながる!たけしの家庭の医学』最終回のラストにおいて「大変なことになりますよ」の演出が復活している。
メディカル・ホラー・チェック
病気のテーマごとにスタジオのゲスト患者に事前に問診や検査を受けてもらい、その検査結果などから病気にかかる危険性の低い患者からランキング形式で発表する(病気によっては発表のない場合もある)。
体力などが関係する病気の場合は検査を番組中などに行うこともある。その場合はたけし院長も参加させられる。
ランキングのタイトルは基本的には「○○病になりやすい人ランキング」や「○○が悪い(ひどい)人ランキング」などであるが、時々「子供の安全を守れないダメな親ランキング」「衛生管理が出来てない汚い人ランキング」などというタイトルになったりする事もある(子供の場合は薬剤、衛生管理の場合は部屋の中で繁殖しているカビ・口の中の細菌などがある)。
発表した中で特に注意が必要なゲスト患者は「レッドゾーン」と診断され、VIP患者席に座らされて医師からの診察を受ける。ここで「スペシャル・ホラー・チェック」(大抵はスタジオで再検査する)がでることがある。また、まれに後述のような「ブラックゾーン」や「イエローゾーン」と診断されることもある。
レッドゾーン発表前にはBGMとして怖さを演出するために、日本映画『リング』の主題歌であるHIIHの『feels like 'HEAVEN'』が流れる。中盤からは効果音などのアレンジした主題歌が流れた。また、個別にレッドゾーンを告知する場合も有り、その場合は先のBGMは流れない。
該当者がいない場合にはモニターに「該当者なし」の文字が表示されると共にファンファーレが流れるが、このファンファーレは前番組『世界痛快伝説!!運命のダダダダーン!Z』で正解時やトップ賞発表時に使われていたものを流用している。
「レッドゾーン」に入るのは大抵最も危険度の高い1位のゲスト患者であるが医師の裁量(検査で出された数値は高いが、収録時点で既に治療中の段階であるなど)により1位が外れることもあったり、さほど危険度の高くないゲスト患者でも「レッドゾーン」に入ることがある。通常は発表されたランキングの1?3位のゲストを主に1?3人が入るが、たまにゲストの過半数が入ることもある。渡辺が「全員該当する場合もあります」と言っていることから理論上7人(組)全員入る可能性もあるが、ゲスト患者全員が入ったのはこれまでに一度だけ(下記「ブラックゾーン」含む・後述)である。
滅多にないが「レッドゾーン」だけでなく、「レッドゾーン」の患者よりもさらに結果が深刻な場合や「スペシャル・ホラー・チェック」の結果次第では「ブラックゾーン」と診断されるゲスト患者が出てくることもある(既に「レッドゾーン」と診断されているゲスト患者だけでなく、「レッドゾーン」に入らなかったゲスト患者も含む)。
「レッドゾーン」はスペシャル番組の時とレギュラーに進出した当初、「○○で死んでしまうかもしれないゲスト」という名前で発表していたが途中「レッドゾーン」に名前を変える。