最終列車
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「最終電車」「最終列車」「終電車」はこの項目へ転送されています。「最終電車」「最終列車」「終電車」を称する各種作品については「終電車 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
大阪市営地下鉄(現・大阪メトロ千日前線の終電。最後尾車両であるが、終電のため前照灯を点灯している。

終電(しゅうでん)は、終電車の略で[1]、ある鉄道路線の営業時間帯において、最後に運転される電車列車)を指す。最終電車、終発[2]、終車[3] とも呼ばれる。本記事では、非電化区間を走行する気動車列車(ディーゼルカー)を含む、日本国内各地における最終列車、終列車を全て含めて記述する。

2023年4月の時点で国内で最も遅い時刻に終着する列車は、平日ダイヤでは東武野田線(東武アーバンパークライン)の船橋発七光台行き(七光台駅午前1時16分着)、土休日ダイヤでは東日本旅客鉄道(JR東日本)高崎線東京発高崎行きと西日本旅客鉄道(JR西日本)JR神戸線京都発西明石行き(それぞれ高崎駅西明石駅に午前1時14分着)である。
概要終電の時刻を表示している携帯電話の画面。.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の一部(2021年改正による関東以外の私鉄(阪神・阪急・西鉄など)の終電繰り上げや、緊急事態宣言終了後も行政要請により繰り上げを継続している事業者(都交通局など)の説明に関わる部分)は更新が必要とされています。
この節には古い情報が掲載されています。編集の際に新しい情報を記事に反映させてください。反映後、このタグは除去してください。(2021年4月)

(西鉄の項目は更新済み)

終電は、鉄道で都市部を訪れている者が、そのまま現地で夜を明かさずに帰宅することのできる最終便となる。そのため「終電案内」などといった時刻表示が初電の案内とともに入口に掲示されていたり、自他を含めた「最終接続時刻」(接続路線の終電に乗り継げる最後の電車)を掲載している事業者があるほか、終電の時刻を調べることができるウェブサイトも存在する。JR線においては終電(最終列車)に乗り遅れた場合、直ちに申し出ることによって、有効期間の延長又は旅客運賃・料金(自由席に限る)の払い戻し(要手数料)を請求することができる[4]

日本に初めて新橋駅 - 横浜駅間で鉄道が開通した1872年、終電が始発駅を発車する時間は18時であった[5]。鉄道網が発展した後、1906年に鉄道国有法による鉄道国有化が行われ、日本各地で国鉄による夜行列車が運転されるようになった。終電は鉄道網の発展と都市化の進行により徐々に繰り下げられ、都市部では戦前から日付をまたいで運転される列車が存在していた[6]

1964年に東海道新幹線が開業すると徐々に夜行列車も廃止になる一方、高度経済成長により都市圏の人口集中が続いた。都市中心部では地価の高騰と住宅環境の悪化に伴い人口が減少し、都市外縁部で人口が増加するドーナツ化現象が発生した結果、都市圏の平均通勤時間が長くなり、輸送人員も増加傾向が続いた。1970年代半ばの第1次オイルショック時に一部の路線で終電を繰り上げる動きが見られたものの[注釈 1]1980年代後半から1990年代初めのバブル景気時代には国鉄分割民営化により誕生したJRのサービス合戦が盛んになったことも相まって、多くの事業者で終電の繰り下げ傾向が見られた。一例として、阪急電鉄1991年ダイヤ改正において、京都本線宝塚本線神戸本線の梅田駅(現・大阪梅田駅)発最終列車を0時25分発に繰り下げた[9]

その後のバブル崩壊により輸送人員は減少傾向に転じたが、公共交通機関としての使命を果たすために終電が大幅に繰り上がることはなかった。しかし、西日本旅客鉄道(JR西日本)では2005年に福知山線脱線事故が発生したことを受けて、乗務員の睡眠時間を確保するために2009年のダイヤ改正で終電を繰り上げた[10][11][12]

地下鉄は終電から始発までの間にトンネルや設備の保守点検および修繕を行う都合上、一般的な路線と比較すると終電が早い傾向にあるが、2011年東日本大震災以降は外国人観光客によるインバウンド消費が高まったこともあり、2013年3月に大阪市営地下鉄(現・大阪市高速電気軌道〈Osaka Metro〉)が堺筋線を除く8路線で終電を10 - 30分繰り下げたことを皮切りに[13]、東京[14] や名古屋(一部の日のみ)[15][16] など、都市部の地下鉄で軒並み終電が繰り下げられた。

一方で2010年代後半以降、2018年京阪電気鉄道京津線石山坂本線[17]九州旅客鉄道(JR九州)[18] など利用実態に合わせて終電繰り上げを行った路線も現れた。また、保線作業員の人員不足が顕著になり、作業時間を拡大させることによって1日の作業量を増やし、休暇の取得を促進して労働環境を改善することが喫緊の課題となり、西日本旅客鉄道は2019年10月の時点でさらなる終電の繰り上げを検討していた[19]。その中でも、2020年東京オリンピックの大会期間中には、終電を繰り下げる検討もされた[20]

しかし、2020年以降の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行によって鉄道需要は大幅に減少し、JRと大手私鉄16社は経常損失を計上するとともに、2020年東京オリンピックも延期された。働き方改革に伴うテレワークが普及し、さらには感染防止のために夜間の宴会等が自粛されたこともあり、深夜時間帯の乗車率は大幅に減少した。

これらの実態を鑑みて、JR西日本は2020年9月、翌2021年のダイヤ改正で終電を繰り上げることを発表した[21]。これに追従する形で、東日本旅客鉄道(JR東日本)や首都圏の大手私鉄9社を始めとする関東の鉄道事業者においても終電を繰り上げるダイヤ改正を発表した[22]終電の繰り上げを知らせる張り紙

2021年1月7日、首都圏の1都3県(東京都千葉県埼玉県神奈川県)を対象とした新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言が発令され、国土交通省自治体からの要請を受けて、関東の鉄道25事業者は同月20日から現行ダイヤの一部列車を運休または回送列車とする形で終電を繰り上げ[23][24]、同年3月12日(ダイヤ改正前日。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:89 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef