最後の追跡
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最後の追跡
Hell or High Water

監督デヴィッド・マッケンジー
脚本テイラー・シェリダン
製作シドニー・キンメル(英語版)
ピーター・バーグ
カーラ・ハッケン(英語版)
ジュリー・ヨーン(英語版)
製作総指揮ジジ・プリッツカー
ビル・リシャック
マイケル・ネイサンソン
ジョン・ペノッティ
レイチェル・シェーン
ブルース・トール
出演者ジェフ・ブリッジス
クリス・パイン
ベン・フォスター
ギル・バーミンガム
音楽ニック・ケイヴ
ウォーレン・エリス(英語版)
撮影ジャイルズ・ナットジェンズ(英語版)
編集ジェイク・ロバーツ
製作会社シドニー・キンメル・エンターテインメント(英語版)
オッド・ロット・エンターテインメント
フィルム44
LBIエンターテインメント
配給CBSフィルムズ/ライオンズゲート
公開2016年8月12日
劇場未公開
上映時間102分[1]
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$12,000,000[2]
興行収入$37,584,304[3]
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『最後の追跡』(原題: Hell or High Water)は、2016年アメリカ合衆国で製作された犯罪映画である。監督はデヴィッド・マッケンジー、主演はジェフ・ブリッジスが務めた。第89回アカデミー賞では作品賞を含む4部門にノミネートされた[4]
ストーリー

テキサス州西部。早朝、ハワード兄弟はテキサス・ミッドランズ銀行の2つの支店に強盗に入った。計画は周到に練られたものだったが、荒々しい気性を持つタナーは慎重さに欠けていた。兄の粗野な振る舞いをトビーは苦々しく見ているのだった。

銀行強盗事件の捜査を命じられたのは、テキサス・レンジャーのマーカスとアルベルトであった。定年退職を間近に控えていたマーカスは、手際よく捜査を進めていった。その頃、タナーは別の銀行を襲っていた。近くのレストランで待機していたトビーと合流し、2人はオクラホマ州にあるカジノへ向かった。奪った金をチップと交換するためである。交換手続きの間、タナーはギャンブルをしていた。こうして、2人は交換した金を「タナーがギャンブルで得た儲け」に見せかけることに成功し、意気揚々と帰路についた。

ハワード兄弟の母親はつい最近亡くなったのだが、一家の農地は彼女が抱えていた借金の担保として、テキサス・ミッドランズ銀行に差し出されていたのである。しかも、数日以内に借金を返済できなければ、農地は差し押さえになってしまうのである。農地に埋蔵されている石油に目を付けていたトビーはどうしても土地を手放すわけにはいかなかった。疎遠になっている息子のために財産を残し、自分とは違う人生を歩ませるためである。2人にとって、テキサス・ミッドランズ銀行を襲うことは正義にかなう行為であり、フロンティア精神の発現でもあった。

マーカスはテキサス・ミッドランズ銀行のとある支店に張り込んでいたが、その店を2人が襲うことはなかった。そんなあるとき、マーカスは2人の行動パターンに気付き、そこから次のターゲットになるであろう支店を予測することに成功した。しかも、借金の返済期限が迫っていたために、ハワード兄弟は客が多い時間に強盗に入らざるを得ない状況にまで追い込まれていた。警備員と銃を持っていた客が銃撃してきたが、2人はなんとかそれを切り抜けることができた。しかし、町の自警団が銃を持ち2人を追い始め、その報せを聞いたマーカスとアルベルトも追跡を開始する。

逃げる際に腹部を撃たれたトビーは、盗み出した現金をタナーから預かりその場を離れる。一方のタナーは追手の目をトビーから引き離すための囮となり、追ってくる者たちに銃を乱射する。その場に駆けつけたマーカスとアルベルトだったが、タナーが放った銃弾によりアルベルトは死亡する。怒りに震えるマーカスはタナーの背後に回り込み、彼を狙撃しアルベルトの仇を討つのだった。

タナーの死亡をニュースで知ったトビーは、一人でテキサス・ミッドランズ銀行へと向かい借金を完済する。農地を守ったトビーは、そこに元妻と息子たちを住まわせ、その農地から出る石油による稼ぎも息子たちに入るようにしていた。そんなある日、マーカスがトビーのもとを訪れる。互いに大切なものを奪われ、相手への殺意に燃える2人は銃を手に緊迫した状況を迎えるが、そこにトビーの息子たちが帰宅してきたためマーカスはその場を立ち去る。マーカスはトビーに対し、互いに一生苦しみを背負っていくことになると声をかけるのだった。
キャスト
マーカス・ハミルトン
演 -
ジェフ・ブリッジス、日本語吹替 - 宝亀克寿定年間際のテキサス・レンジャー。口が悪く偏屈な人物だが正義感は強く、執念深い捜査でハワード兄弟を追い詰める。
トビー・ハワード
演 - クリス・パイン、日本語吹替 - 阪口周平とある理由から銀行強盗を働く男。本来は犯罪とは無縁の心優しい人物。以前は天然ガスの会社で掘削の仕事をしていた。
タナー・ハワード
演 - ベン・フォスター、日本語吹替 - 間宮康弘トビーの兄。トビーと共に銀行強盗を働く。粗暴で暴力的だが弟思いな性格。暴力的だった父親を射殺した過去があり、その後は何度も罪を犯し刑務所に服役していた。
アルベルト・パーカー
演 - ギル・バーミンガム、日本語吹替 - 相沢まさきテキサス・レンジャー。マーカスの相棒。インディアンメキシコ人の血を引いており、そのことをマーカスにからかわれている。
デビー・ハワード
演 - マリン・アイアランドトビーの元妻。彼とは別居中。
ジェニー・アン
演 - ケイティ・ミクソン(英語版)タナー兄弟が訪れたレストランのウェイトレス。
エルシー
演 - デイル・ディッキーテキサス・ミッドランズ銀行の支店に務める女性。
ビリー・レイバーン
演 - ケヴィン・ランキンタナー兄弟に協力する会計士。
エミリー
演 - メラニー・パパリア(クレジットなし)カジノでトビーに声をかける娼婦。
ジャスティン・ハワード
演 - ジョン・ポール・ハワードトビーの長男。
ランディ・ハワード
演 - クリストファー・W・ガルシアトビーの次男。
カウボーイ
演 - テイラー・シェリダンカメオ出演)マーカスに声をかけられるカウボーイ。
製作

2012年4月18日、シドニー・キンメル・エンターテインメントはテイラー・シェリダンが執筆した「Comancheria」と題された脚本の映画化権を獲得し、フィルム44と共同で製作を行うとの報道があった[5]。シェリダンの脚本は2012年のブラックリスト (映画化されていない脚本を対象とした人気投票) にランクインしていた[6]。2015年4月2日、ジェフ・ブリッジスが本作の主演を務めると報じられた[7]。また、当初の予定では、ピーター・バーグがメガホンを取る予定だったが、最終的にデヴィッド・マッケンジーが監督に起用されることになった[7]。5月4日、クリス・パインとベン・フォスターの出演が決まった[8]

2016年5月26日、本作の主要撮影ニューメキシコ州クローヴィスで始まった[9]。撮影は同州のポーテイルズトゥクムカリでも行われた。
公開

2016年5月16日、本作は第69回カンヌ国際映画祭の「ある視点部門」で上映され、それがプレミアとなった[10]

日本国内では劇場公開されなかったが、ネットフリックスによりネットフリックスオリジナル映画として配信されている[11]


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