最強のふたり
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この項目では、2011年のフランス映画について説明しています。テレビ朝日の連続テレビドラマについては「最強のふたり?京都府警 特別捜査班?」をご覧ください。

最高のふたり」とは異なります。

最強のふたり
Intouchables
監督エリック・トレダノ(フランス語版)
オリヴィエ・ナカシュ(フランス語版)
脚本エリック・トレダノ
オリヴィエ・ナカシュ
原作フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴ(フランス語版)『Le Second Souffle』
製作ニコラ・デュヴァル・アダソフスキ(フランス語版)
ヤン・ゼノウ(フランス語版)
ローラン・ゼイトゥン(フランス語版)
出演者フランソワ・クリュゼ
オマール・シー
アンヌ・ル・ニ(フランス語版)
オドレイ・フルーロ
音楽ルドヴィコ・エイナウディ
撮影マチュー・ヴァドピエ
編集ドリアン・リガル=アンスー
製作会社Quad Productions
配給 ゴーモン
ギャガ
公開 2011年9月23日(SSIFF)
2011年11月2日
2012年9月1日
上映時間112分
製作国 フランス
言語フランス語
製作費950万ユーロ
興行収入3.46億ユーロ(ヨーロッパ)
16.5億円[1]
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『最強のふたり』(さいきょうのふたり、原題: Intouchables)は、2011年フランスバディヒューマン映画。監督・脚本はエリック・トレダノ(フランス語版)とオリヴィエ・ナカシュ(フランス語版)、出演はフランソワ・クリュゼオマール・シーなど。

2017年『人生の動かし方』などリメイクが多い。
概要

頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流を、ときおりユーモアを交えながら描いたドラマ。

2011年10月23日、第24回東京国際映画祭のコンペティション部門にて上映され、最高賞である東京サクラグランプリを受賞し、主演の2人も最優秀男優賞を受賞した。また、第37回セザール賞で作品・監督・主演男優・助演女優・撮影・脚本・編集・音響賞にノミネートされ、オマール・シーが主演男優賞を受賞した。

フランスでの歴代観客動員数で3位(フランス映画のみの歴代観客動員数では2位)となる大ヒット作となった。日本でも興行収入が16億円を超え、日本で公開されたフランス語映画の中で歴代1位のヒット作となった[2]

エンドクレジットには、映画によって得られた利益の5%が、ローラン・ド・シェリゼによって設立された麻痺者のための協会「シモン・ド・シレーヌ」(Simon de Cyrene)に寄付されることが示されている。
あらすじ

パリに住む富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、頸髄損傷で首から下の体を動かすことができない。フィリップと秘書のマガリー(オドレイ・フルーロ)は、住み込みの新しい介護人を雇うため、候補者の面接をパリの邸宅でおこない、そこにドリス(オマール・シー)が面接を受けに来る。しかしドリスは職に就く気はなく、給付期間が終了間際となった失業保険を引き続き貰えるようにするため面接を受け、不合格になったことを証明する書類にサインが欲しいだけだった。気難しいところのあるフィリップは、他の候補者を気に入らず、介護や看護の資格も経験もないドリスを、周囲の反対を押し切って雇うことにする。

試用期間として1か月間フィリップの介護人として働くことになったドリスは、仕事ぶりは少々雑ではあったが、フィリップは自身を病人としてではなく、ひとりの人間として扱ってくれる彼と次第に親しくなっていく。働き始めて1か月後ドリスはフィリップの信頼を得て本採用が決まり、ある晩2人で外食した際に彼の体の障害や亡くなった妻の話を聞く。

数日後、フィリップが文通相手の女性に出す手紙をマガリーに代筆してもらっていた所、部屋に入ってきたドリスに「相手の女性とはお互いに顔も声も知らない」と伝える。まどろっこしく感じたドリスは文通相手の電話番号を見つけて勝手に電話してしまい、仕方なく電話に出たフィリップは相手の女性と後日外で会う約束をする。数日後、文通相手と会うために助手と2人で待ち合わせ場所に向かうフィリップだったが、自身の障害を知られるのが怖くてドタキャンしてしまう。

フィリップに電話で呼び出されたドリスはそのまま2人で飛行機で旅行に出かけ、プロの手を借りてパラグライダーでしばしの時間、大空を舞う。フィリップの邸宅に戻った2人だったが、そこに問題を抱えたドリスの弟がやって来て兄に助けを求める。ドリスから実家で暮らす家族の話を聞いたフィリップは、彼との別れを決める。

映画は、物語のモデルとなったフィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴ(フランス語版)とアブデル・セロウが丘の中腹で一緒にいるショットで終わり、映画冒頭のパラグライダーのシーンを思い出させる。最後には、2人が今でも親しい友人であり続けていることが書かれている。
キャスト
フィリップ
演 -
フランソワ・クリュゼ、日本語吹替 - 小川真司頸髄損傷の富豪。普段の移動では電動車いすを利用している。ドリスが邸宅内の別室にいる時は、“赤ちゃんモニター”と呼ばれる機器で会話のやり取りをしている。堅物な性格なためこれまでに介護人を何人か雇ってきたが全員1週間ほどで逃げ出している。しばしば夜中に幻痛症と呼ばれる発作に苦しむ。趣味は、クラシック音楽や絵画などの芸術を鑑賞すること。怪我を負う前は、スポーツ競技としてパラグライダーを時々楽しんでいた。
ドリス
演 - オマール・シー、日本語吹替 - 菅原正志スラム街出身の黒人青年。冒頭で意図せずフィリップの介護人となる。日常の介助の他フィリップの外出時の車の運転手も務めるが実は無免許。基本的には雑な言動をしていて不真面目な性格だが、根は悪くなく陽気でくだらない冗談を時々言っている。相手が誰であろうといつもタメ口で話し、自分が思った正直な気持ちをぶつけている。ノリの良い洋楽が好きで「踊れない音楽は音楽じゃない」という持論を持つ。
イヴォンヌ
演 - アンヌ・ル・ニ(フランス語版)、日本語吹替 - 野村須磨子フィリップの助手。60歳前後の女性。当初ドリスを「乱暴な人」と評し、不真面目な彼によく口頭で注意していたが徐々に打ち解け始める。規律に厳しい性格だが実は他人の恋愛話が好き。
マガリー
演 - オドレイ・フルーロ、日本語吹替 - 佐古真弓フィリップの秘書、口述筆記などを担当しており、フィリップが言った内容をエレノア宛の手紙を代筆している。才色兼備で色気があり、ドリスから異性として気に入られている。
マルセル
演 - クロティルド・モレ(フランス語版)、日本語吹替 - 白川万紗子フィリップの使用人。介護士。毎朝7時頃に邸宅に訪れてフィリップの体のケアや運動機能を衰えさせないリハビリのようなことを2時間ほどしている。フィリップの世話をするようになったドリスに日常の介助の仕方などを教える。
エリザ
演 - アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ(フランス語版)フィリップの娘。16歳。実は養子でフィリップとは血縁関係はない。お嬢様扱いされて裕福な生活を送ってきたため、気が強く小生意気な性格でフィリップ以外の人から指図を受けることを嫌う。ドリスのことを見下している。
バスティアン
演 - トマ・ソリヴェレ(フランス語版)エリザのボーイフレンド。毛量の多い髪型をしており、ドリスから陰で“モップみたいな頭の男”と呼ばれている。
アルベール
演 - クリスティアン・アメリ(フランス語版)フィリップ邸の庭師。薄毛のおじさん。仕事は、フィリップの家の庭の手入れやちょっとした農作物を育てている。ドリスによるとイヴォンヌに気があるとのこと。
アントニー
演 - グレゴリー・オースターマン(フランス語版)フィリップの友人。ドリスが過去に半年間服役していたことを法務省の知り合いから聞き、フィリップに知らせて用心するよう助言する。
ミナ
演 - アブサ・ダイヤトーン・トゥーレドリスの妹。年は日本で言う高校生ぐらい。自身の学校が終わってから母親が仕事から帰宅するまでの間、8人ぐらいいる幼い弟妹たちの面倒を見ている。ドリスが半年も実家に連絡をしないでぶらぶらしていることに不満を感じている。
アダマ
演 - シリル・マンディ(フランス語版)ドリスの弟。年は日本で言う中学生ぐらい。年上の不良仲間がおり、詳細は不明だが何か悪いことをやって留置場に入れられるなど素行が悪い。ドリスから心配されているが、反抗期らしく素直になれず反発している。
エレノア
演 - ドロテ・ブリエール・メリットフィリップの文通相手。半年間フィリップと手紙のやり取りをしているがお互いに顔を見たことはない。フィリップ宛の手紙はいつも青い封筒に入れており、フィリップからは詩のような言葉で綴られた手紙を受け取っている。
アリス
フィリップの妻。故人。フィリップとは大恋愛の末に結婚し妊娠するが流産し、その後不治の病により亡くなっている。生前、25年間毎年ファベルジェの卵をフィリップにプレゼントしており、彼にとって宝物となる。
スタッフ

監督・脚本 - エリック・トレダノ
(フランス語版)、オリヴィエ・ナカシュ(フランス語版)

撮影監督 - マチュー・ヴァドピエ

プロデューサー - ニコラ・デュヴァル・アダソフスキ(フランス語版)、ヤン・ゼノウ(フランス語版)、ローラン・ゼイトゥン(フランス語版)

編集 - ドリアン・リガル=アンスー


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