最大積載量(さいだい せきさいりょう、英: maximum payload [5], etc.)とは、物体をのせる(載せる、乗せる)ことを目的としたもの(機器、動物。人間が動かす物。)が、本来の機能を保ったままで負うことができる限界の重量、すなわち、積載量(搭載量)の上限である。
重量という語には物理量としては、2つの意味(質量の意味と力(荷重)の意味の2つ)があるが、ここでいう重量は「質量(mass)」の意味である(車両総重量#定義)。したがって、その計量単位は、キログラム(kg)またはトン(t)である。
「物体をのせることを目的としたもの」とは、「乗り物」あるいは「ビークル/ヴィークル」と呼ばれるもののこと。「乗り物」は「人が乗って移動するもの」および「人が乗って、あるいは、人を乗せて、その場で動かすもの」であり、「ビークル(英: vehicle)」は「運輸物」、すなわち「(有人と無人の区別なく、)人や物をのせて移動させるもの」を指す。 英語(事実上の国際共通語)では決まった表現というものが無く、様々な呼ばれ方をしている。通例となっている表現がある分野も存在するが、それすら確認できない分野もある。一方で、個々の分野で取り決められている規定に基づき、厳密に使い分けられている例もある。加えて、その機器の種類に応じて呼び方が違っている場合もある。日本語においても同様で、個々の分野ごと、場合によっては機器の種類に応じて、表現は異なる。また、当然ながら、その分野で国際的に通用している共通語に合わせた翻訳語を用いる例も多い。 英語における用例: ( )丸括弧内は用いられている分野や種類、および、日本語における対訳語。maximum payload [5](航空機、宇宙開発、ほか|対訳語:最大ペイロード). payload capacity [6].maximum loading capacity [7][8][2](自動車[注 1]、航空機、宇宙開発、ほか). max capacity(自動車[注 1]). maximum loading weight [9].carrying capacity [1](貨物船、ほか|船舶における対訳語:最大載貨重量).deadweight(貨物船、ほか|対訳語:最大載貨重量) - 単位は deadweight tonnage で、表示の仕方は DWT、D.W.T.、d.w.t.、dwt の3種類がある。 日本語における用例: ( )丸括弧内は用いられている分野や種類。最大積載量(自転車、リヤカー、人力車、車椅子、自動車、鉄道車両、船舶〈貨物船も含む〉、航空機、宇宙開発、飛翔体、台車、輸送コンテナ、ブランコ、メリーゴーラウンド、エレベーター、エスカレーター、ほか)最大搭載量(航空機、宇宙開発、飛翔体、ほか)最大ペイロード(航空機、宇宙開発、飛翔体、ほか)、ペイロード(航空機、宇宙開発、飛翔体、ほか)飛行する物体に付きまとう物理的制限としては、風圧などの外部要因を加算した最大積載量を意味する「外部ペイロード(英: external payload [6])」もあるため、「最大ペイロード」と呼んだほうが正確であるが、日本語では単に「ペイロード」と呼ぶのが通例となっている。最大載貨重量(貨物船、ほか) - 単位は載貨重量トン数 (deadweight tonnage) で、表示の仕方は DWT、載貨重量トン、トンなど。 ここでは、道路を走行する車両における、積載量や最大積載量[10]などについて解説する。 登録車は自動車検査証(車検証)に記載されている。車検証のない小型特殊車や新小型特殊車、原付自転車などは法令で定められている。また、構内専用自動車や台車、荷車は製造メーカーが安全を考慮して定めている。 トラックやバンなどの「貨物自動車」は、「貨物を積載するための面積・空間を有する自動車」であるが、その形状、大きさ、軸配置、車両の構造によって積める荷物の重量に限りがある。おおよそ小型のトラックであれば軽量のものを、当然、大型のトラックであれば重量のあるものを、積むことができる。しかし、「大きな荷物であるから重い」とは限らないので、運転免許制度や貨物車の自動車の区分では「積載量による区分」としている。 道路運送車両法施行(1951年〈昭和26年〉施行)以降現在の日本の場合、自動車の総重量限度は、軸距離によって定められている。車両の型式ごとに許容される車両総重量[注 2]が決まっており、以下のとおりの計算式になる。
語
概要
道路車両
許容される車両総重量 :(車両重量+〈1人分の体重[日本では55キログラム]× 乗車定員数〉)= 最大積載量(49キログラム以下切り捨て)