最上の名医
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最上の命医
ジャンル
医療漫画
漫画:最上の命医
原作・原案など入江謙三(原作)
作画橋口たかし
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
発表号2008年1号 - 2010年13号
発表期間2007年 - 2010年
巻数全11巻
漫画:最上の明医?ザ・キング・オブ・ニート?
原作・原案など入江謙三(原作)
作画橋口たかし
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
発表号2010年18号[1] - 2014年22・23合併号[2]
巻数全19巻[3]
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『最上の命医』(さいじょうのめいい)は、『週刊少年サンデー』(小学館)で連載された橋口たかしによる日本漫画作品。取材・原作は入江謙三、医療監修は岩中督。

2008年1号から2010年13号までを第1部『最上の命医』とし、2010年18号から2014年22・23合併号までは、世界観は同一だが主人公を変えた第2部『最上の明医?ザ・キング・オブ・ニート?』が連載された。

2011年1月10日から3月14日まで、第1部の『最上の命医』がテレビ東京系でテレビドラマ化され放送された。

2016年2月と2017年8月と2019年10月には同じくテレビ東京系で、スペシャルドラマが放送された。
概要

作者の前作『焼きたて!!ジャぱん』と同時期に上がった企画だったが、医療モノはネタの綿密な取材や確認が必要なことや、医療に詳しい原作者・監修を努める人物が必要だとして『ジャぱん』を先に開始とした[注 1]。また、企画当初は第2部を本編として開始する予定だったが、作者と担当編集で議論を重ねた結果、元々予定していた物語の主人公、最上義明(もがみ よしあき)が医療漫画としてはあまりに破天荒で不謹慎と取られる危険性があったため、主人公の上司となる人格者、西條命(さいじょう みこと)を主人公とした「スピンオフ」を先行して発表することを思いつき、命を主役とした第1部が先に描かれることになった[注 2]。本作は第2部の方が本編であり、作品を通じて表現したいテーマも第2部の側にあるという[注 2]

専門家による監修のもと、病気や手術法についても図解入りで詳しく描かれている。登場する手術法は一般の医師よりも驚異的なスピードで行われるなど、やや誇張されているように見えるが、しっかりとした取材に基づき描かれており、実際に作品に登場する医師よりも短時間で手術を行うことができる医師は実在している[注 3]。執筆時に予定していた手術法を専門家の意見によって、より高度な物へ変更した場合もあり、設定は決して過剰ではない[注 3]。作中に登場する医療技術は、名医にしかできない高度な手術法だけではなく、基本的だが安全性の高いものや、応急処置なども紹介されている。

2010年10月時点で200万部を突破している[4]

第2部は医師と獣医師の違いはあるものの、『焼きたて!!ジャぱん』連載当時に少年サンデー紙上で連載していた『ワイルドライフ』と設定上の共通点[注 4]が多い。ちなみに作者はこの作品に実名でゲストとして登場している。
あらすじ
第一部 最上の命医

0歳の時、心臓の大手術を受けた少年・西條命は、自分を治した神道護のような“最上の名医”を目指していた。ある日、友人と釣りに出かけた時にその友人が怪我で倒れてしまう。船の上、電話の指示でなんとか手術を成功させた命は、医者は目の前の患者だけではなく、その家族や子孫の繋がりである「無限の樹形図」を救うことなのだと教わる。

それから十数年後、命の勤務先である平聖中央病院を舞台に奮闘が始まる。医療ミスが原因で小児外科が廃止されていたが、命によって復活し現代の小児外科の問題を中心に、若き天才外科医、西條命が、さまざまな患者を相手にその腕を振るい、病院の確執や利権と戦いながら、小児医療改革を目指していく。理事長には子供がおらず、系列病院の中で「最上の名医」だと判断した者に経営権を譲ると発表されており、利権問題で静かに内部抗争が起きている。
第二部 最上の明医 ?ザ・キング・オブ・ニート?

帝王大学付属病院の勤務医・最上一尊は数々の難手術を成功させてきた命の入院と、ろくに勉強もせず引きこもり状態の息子の義明に頭を悩ませていた。ある日、義明は堪忍袋の緒が切れた父親に家から追い出されてしまうが、幼馴染の伊達の家に強引に転がり込み自由気ままに振舞う。

しかし、伊達が事故で重傷を負い父親の電話の指示を元に救命措置を行った事を機に、義明は半ば冗談で父親に「伊達と共に医学部を目指す」と宣言する。義明と伊達は、友人の釈紗英と共に医学部入学を果たす。命を目指して医療を学ぶ義明は、医療後進国ケニアやアラスカなどで厳しい現実や想像を絶する出来事に直面していく。
登場人物

第2部の登場人物はそれぞれ戦国武将にちなんだ名前になっている。
主人公
西條 命(さいじょう みこと)
第1部『最上の命医』主人公。小柄で童顔。普段の性格は無邪気で子供っぽいが、医療にかけては独特の凄味を見せ、あらゆることを覚悟した上で決断する意志の強さを持つ。彫刻家である父親譲りの並み外れた「次元変換能力」を持ち、それを外科手術に生かすことが出来る。天性の才能にも恵まれながら、努力と研鑽を惜しまず、わからないことは素直に認めて仲間を頼る謙虚さも持つ。自分にしか出来ない神業じみた手術より、平凡な医師にも可能な手術方法を編み出すことに熱意を持っており、時として「天才」が陥りやすいことに無縁な天才医師。神道の理念である「見殺しよりは人殺しがいい」という考えを受け継ぎ、失敗をすることよりも何もしないことを嫌う。新生児の時に神道医師による心臓大血管転位症の手術を受けたことをきっかけに、自分を救った医学に興味を持ち、知識と技術の習得にのめり込むようになる。10歳のとき、同級生を自らの手で救ったことで、「人に助けられた人間が別の人間を助けることで描かれる『無限の樹形図』」の一部となるため神道を超える小児外科医師の道を志す。アメリカの医大で
MSA(最優秀若手医師賞)を受賞するが、敢えて小児科医療が切り捨てられようとしている日本に帰国、平聖中央病院に就職。医療ミス事件により廃止されていた小児外科再建に尽力するが、実質的な権力者である副院長・桐生奠の様々な妨害に遭う。しかし、数々の危機を鮮やかな手術と巧みな駆け引きで切り抜けてみせたことで院内に少しずつ賛同者と味方を増やしていく。当初は、「最上の名医」に興味はなかったが、「権力争い」などに否応無しに巻き込まれてしまい、何れは医療事故に繋がりかねないと懸念した危や雅の助言で、「これからは俺がスタンダードになる」宣言。「最上の名医」を目指すことになる。そして、日本医学会会長佐野徳亮にも「若き天才」と評され、更には平聖病院グループの総帥である理事長・平からの試練を見事クリアし、平聖病院グループの後継者である「最上の名医」の最有力候補となる。第1部終盤において、信頼するスタッフや同僚に囲まれ、「最上の名医」としての輝かしい未来が約束されたかに見えたが、アフリカから呼び寄せた兄・生に異変を察知され追及された結果、自らの病を告白。病は肝臓への多発性転移。後事を託した後も、ギリギリの状態まで医師としての仕事に携わるが、治療のために第一線を退く。第2部ではかつて敵対していたが命により親族の女性を救われた宗像と、命の手術により救われた少年の父親であるシシリアンマフィアのボス・ルッケーゼの裏からの手回しによって世界初の臨床実験を受けることができて回復し、平聖病院グループの理事長の座を受け継ぐ。そしてグループの中核を為す平聖中央病院院長には、かつての政敵でもあった桐生 奠を、心臓外科部長には自身の右腕といってもよい桐生 危を副院長兼任で配した。義明の持つ才能をいち早く見出し、良き助言者として協力する。ただし恋愛オンチは相変わらずで、側で献身的に支える真中の想いには気がついておらず、理事長となっても未だ独身。自身が経営する平聖病院グループの就職説明会に現れた最上をはじめ様々な若手医師に北米での長期滞在型臨床研修を命じる。義明の資質を早くから見抜いてはいるが、義明自身の怠け癖が強いことも成績が悪いことも見抜いており、敢えて過酷な環境での研修や試練を課している。その際たるものが奠の尽力で実現した帝王大学付属病院への就職斡旋である。
最上 義明(もがみ よしあき)
第2部『最上の明医?ザ・キング・オブ・ニート?』の主人公。先祖は戦国大名最上氏。目つきもガラも悪い不良ニート。傍若無人かつ変わり者。変にプライドが高く、度を越した負けず嫌い。ケンカは異常に強い。華奢な体をしているが、自身よりも屈強な外国人複数相手でも全く劣らない。また、幼児期より母親からさまざまな「虐待」を受けていたせいで妙な免疫を持つ(本人はそのことにもあっけらかんとしている)。そのためか、虐待やイジメなどで心に傷を持つ人に敏感。反面、人に親切にされたり優しくされることに慣れておらず、周囲が落ち込んでいるのを励まそうとしていても迷惑がったり、釈のデマカセを真に受け、女性が好意を見せると「いよいよオレを嵌める気か」などと被害妄想に陥る。女性には非常にモテるのだが非常に奥手で、誘惑されてもはぐらかし据え膳を食わない。強者に媚び長いものに巻かれながら、弱みを握って逆に相手を支配し思い通りにするなどズル賢く、駆け引きが得意で機転やアイデアで危機的な状況を覆す「ひらめき」に関しては天才的。口では怠け者で悪人ぶっているが、命を救うことに関しては労力や利害を厭わない。自身が「化け物」と認めている命に惚れ込んでおり、困難な事例に遭遇すると助言を求める。命とは正反対の人物に見えるが、共に「人を救うためならば他の全てを失っても構わない」という強い覚悟を持つ。不登校の時期にゲーム、マンガ、映画、テレビなどにのめり込んでいたせいで医学だけでなく様々な知識や、普通に生きている上では全く必要のない雑学も豊富に持つ。義明の愛称となっている「もはみん」はネットゲームにハマっていたときのHN。引きこもりで高校にもまともに通わず父親の一尊を悩ませていたが、幼馴染の伊達が事故で負傷した際に救命処置を行ったのがきっかけで、医師を志し偏教大学医学部へ進学する。後にオスキー時に監督していた上杉と緊急手術をこなし機転の利いた行動を認められ、釈、伊達、愛と共にケニアに短期留学に向かう。その後、平聖中央病院に就職しようとするも、名医たちが競い合うように集まる病院への希望者は多く狭き門となる。説明会での一時審査を辛うじて突破し、長期滞在型臨床研修でアラスカバローに留学する。だが、バローでの数々の活躍は認められず不合格となる。その後、補欠合格者として明皇丸での練習生として勤務することになり「天敵」上杉と再会。揺れる船内での難手術や洋上での分娩など困難な症例を乗り越える。一躍ヒーローとなるが、目的地のハワイで原因不明の病に倒れ、危篤状態に陥る。釈の活躍で一命をとりとめたものの、帰路航海に参加できなかったため、不合格となる。一連の出来事が初めから義明を平聖中央病院に入れるつもりがなかった命の仕組んだものであることには気づいておらず、命と奠の暗躍により就職先が父・一尊のいる帝王大学付属病院に決まったことも知らない。
平聖中央病院

名門平氏の末裔で資産家の平聖盛が経営する平聖中央病院を中核とした全国57系列を擁する私立病院グループ。平聖中央病院は救急車が「列を成す」と評されるほどの激務を強いられる病院。平家の土地を利用した病院施設で平理事長の後継者は、「最上の名医」という名誉と平理事長の資産を受け継げるという「利権」があり、常に「権力争い」が背景にある。結果、西條命が「最上の名医」に選ばれ、理事長を受継ぐ。その後、命の下に桐生3兄妹や命の兄・生をはじめ、小児外科時代の同僚などの協力もあり、様々な病院改革を行った結果、東大卒の医師でも就職は難しいと言われるほどの最先端医療機関へと成長を遂げる。
桐生 危(きりゅう あやめ)
命と同い年で童顔の
心臓血管外科医。奠、棗とは兄妹。わざわざ海外で医師免許を取得し、中東で勤務医をしており若手ながら実力派であり、手術手腕に措いては命も「自分より上」と認めるほどの天才的外科医師。「ムシオトコ」という子供向けの食玩を通じて命と堅い友情で結ばれる。仲間でありながら無二のライバルとして競い合う仲。海外で勤務医をしていた際に、病院に無断で挑戦的な手術を行い「自分の大事な人」を死なせたトラウマを抱える。普段の態度は悪ガキそのもので、手術以外のことはいい加減。悪ぶっているが正義感が強く根は善良で周囲の人間関係にも敏感。医師としての決意や熱意も並々ならぬ物を持ち合わせている。「挑戦」を好み、常に自分を高めることに挑み続けている。自宅に帰るのが面倒になり病院に住み着いている。野心的な奠とは仲違いしており、それもあって命に味方していたが奠の理想や真剣さを知って和解。妹の棗も含め結果的には命の協力者として三兄妹が揃うことになる。恋愛に関しては命・マリア・真中と四角関係に陥っており、それを自覚している。危は初対面の頃から真中が気になっている。人当たりが良く優しい命がなにか重大な事実を隠していると勘づいていたが、彼の持病を知らされたときは激昂した。ただ、命の最後の手術にもパートナーとして力を貸す。義明達が医大生になる頃に命から副院長兼心臓外科部長を任されるが、管理職の雑務を嫌っているため後任を探し自分を降格させることを命に提案している。現在の日本の医学界が抱える致命的な欠陥を逆手にとった「踏み絵」を発案して就職希望者のふるい落としをするなど人の悪さは相変わらず。
桐生 奠(きりゅう さだめ)
危の兄。平聖中央病院副院長。麻酔科医。糸目とロン毛が特徴。院内において実権を握る。コストとリスクの面から小児外科の切り捨てを主導した張本人。自らが「最上の命医」に選ばれるため小児外科の復活を目指す命を妨害する目的でわざわざ困難な事例を持ち込んだり、患者家族の不安な心理を利用したり、謀略人事や派閥を利用して命を陥れようとするがすべて失敗。命の手術手腕やその姿勢に感服し、遂には断念する。帝王大学グループ全資産を運用出来る理事長になるため、養老総長が有力な支持勢力を構築するための後ろ盾になっている。しかし、医師として最低限のモラルは持ち合わせており、養老や宗像の手段を選ばぬやり方に反発し命の側に寝返る。養老にバレてからは
盗聴やスパイ、謀略に手足が出せない状況になったが、事情を察した命が助け船を出す。野口院長と共に帝王大の抱えた不祥事を内部告発し理事を解任される。その後、危と和解し密かに帝王大のスパイ探しをする。養老の自滅後は命の参謀役かつ麻酔科医として活躍する。学閥や上下関係にとらわれず研究に専念できる日本国内では私立病院が経営する初の大規模臨床施設を日本に設けたいと考えており、そのため、平理事長了承の下、平聖病院グループの全病院でかなりのコスト削減を推し進めていた。そのため、最も赤字経営になり易い小児外科をグループの全病院から廃止した。そうした理想家としての面とそれを実施するための経営手腕を平から高く評価されていたため、命が平聖中央病院に就職するまでは、「最上の名医」に最も近い人物でもあった。性格は真面目で気が小さく三兄妹の中では一番常識的。また、相手が妹であろうと素直に負けを認める潔さを持つ。かつては天才外科医と呼ばれていたため外科知識も持ち麻酔科医としての腕も一流。第2部では平聖中央病院の院長と大規模臨床施設設営の責任者に就いている(奠自身は、命の温情と評している)。就職志願者に危の発案した「踏み絵」(平聖中央病院が第一志望だったことを公表すること、風邪〈感冒〉の所見に抗生物質を処方するのは間違いであると明言すること[注 5]等)を踏ませた上で志願者の選抜も行うなど、他の大学病院や系列病院、そして監督官庁である厚生労働省を真っ向から敵に回しかねない命の強引な手法に対して危機感を抱きつつも支えている。
瀬名 マリア(せな マリア)
平聖中央病院の研修医。小児外科が廃止されるきっかけとなった手術に立ち会ってしまったせいで医師としての将来をも諦めかけていたが、命の「医師としての覚悟」を目の当たりにして立ち直り、最初の仲間として命の小児外科再建に協力する。仲間の間ではムードメーカー的な存在。性格は天然ボケで鈍くさい。命たちと比べると凡人で本人も自覚しており、小さなことをコツコツ重ね、時間をかけて自分の技術にしていく努力家。その姿勢は才能のない人間が嫌いな棗も認めている。ただ本人は自覚していないが、平均的な研修医と比べ手技や基礎技術、知識において遥かに上を行く実力を備えるが、緊急時のトラブルなどに直面すると回転が鈍くなり行動が後手後手に回りやすいという弱点を持つ。当初は命に好意を抱いていたが、医師として十全十美な命には純粋な尊敬の気持ちが強くなり、後に危に惹かれていった。第2部では36話にて散弾銃乱射事件の際に登場。89話での義明達が参加する平聖中央流海外長期滞在型臨床研修では、参加者の班分けについて不知火とともに危を徹夜で手伝った。当時はまだ一部の頃と雰囲気は変わらなかった。散弾銃事件の約3年後には天然さは無くなり落ち付いた雰囲気の優秀な女医に成長。義明の就職と同時期に帝王大付属病院に移籍する。危との進展はない様子。異性関係では色々あったようで、義明と飲み明かした翌朝、全裸で二人起床。その際恥ずかしがりも動揺もしておらず、義明には「いろんな連中と恋をして変わったのだろう」と推測された。
坂本 流馬(さかもと りゅうま)
小児外科部長。長身でオールバックが特徴。閉鎖前は小児外科副部長だったが奠の謀略人事で送り込まれる。「絶対にオレに逆らうな」と命令し命の妨害をしていたが、息子の手術を巡って和解し、以後は良き理解者の一人となる。性格は男らしく豪快で、一度信用した相手は徹底的に信じるタイプ。
高島 雅(こうしま みやび)
女性と見間違えられるほどの眉目秀麗の敏腕
麻酔科医。年齢的には命たちよりも上。性格は沈着冷静で柔和だが、どこか人を寄せ付けないミステリアスな面を持つ。そのせいで、危からスパイを疑われたことも。常に大人の態度を貫き、人間関係には深入りしない。職人気質が強く、腕一本で勝負する一匹狼的なところがある。以前の勤務先では、学閥に悩ませられたせいで派閥や院内政治を嫌悪し、才能があるせいで悪く言われる命に味方するようになる。
佐野 めぐみ(さの めぐみ)
日本医学会会長にして時事医大病院のトップを務める佐野徳亮の娘。小児内科部長の地位にあるが、医師としての腕は命には遠く及ばない。そのため、命を慕う若手達の姿勢から、命のことを恨んでおり、副院長の奠と共に、命を貶めるため、暗躍する。だが、内科医として天才的腕前を持つ父徳亮に暗躍を見破られ叱責される。元々は子供好きで尊敬する父徳亮に近づくため、小児内科医に志したが、あまりに熱心な余り目つきがきつくなり子供に嫌われるという悪循環に陥っていた。
真中 有紀(まなか ゆき)
小児外科希望の移植外科医。黒い髪をストレートに伸ばした美人。帝王大総長・養老の孫だが、絶縁状態も同然で心臓に持病を抱えた父親の治療のため、やむを得ず帝王大側のスパイとなる。命の誠意に触れ裏切る決意をするが、肝心な事を伝えそびれる。それでも手術を問題なく成功させ、徹頭徹尾自分を信じた命に感激し、命を本気で慕うようになる。何事もそつなくこなししっかり者で服装や化粧も洗練されているせいで、マリアからは羨望の目で見られるが、実は一途で悩める乙女。空回りも多く、アルフレッドからは
同性愛者というあらぬ誤解をかけられた。第1部終盤にて、命の下で医師としての再スタートを切り、恋も仕事も意気揚々としていた矢先に彼の持病を知らされショックを受ける。命の最後の手術に立ち会い、疲労困憊で力尽きた彼を連れ出した際に、命のことを全力で救うと決意する。第2部に入り、手術により奇跡的な回復をみせる命を側で支える。美人なため義明から「俺の側室かも」と言われた。最終話で命と結婚、南米に新婚旅行に行っていたことが明らかに。
桐生 棗(きりゅう なつめ)
危の妹。外科医。猫のような目と態度が特徴。性格はデンジャラスで手術マニア


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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