暴動_(スライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバム)
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『暴動』
スライ&ザ・ファミリー・ストーンスタジオ・アルバム
リリース1971年11月20日
録音1971年春 - 1971年秋
レコード・プラント・スタジオ
カリフォルニア州サンフランシスコ
ジャンルファンクソウル
時間47分33秒
レーベルエピック・レコード
プロデューススライ・ストーン
専門評論家によるレビュー


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スライ&ザ・ファミリー・ストーン アルバム 年表

グレイテスト・ヒッツ
1970年)暴動
1971年)フレッシュ
1973年

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『暴動』 (There's a Riot Goin' On) は、スライ&ザ・ファミリー・ストーン1971年に発表した5枚目のアルバムスライ・ストーンの代表作として広く認められており、1970年代において最も偉大で影響力のあるアルバムの一つに選ばれている[1]。当初は『アフリカは君に語りかける』 (Africa Talks To You) というタイトルで発売される予定であった。

ローリング・ストーン』誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」(2020年版)において82位にランクインした[2]
歴史
概要

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、『暴動』発売の少なくとも1年前にはエピックにアルバムを渡さなければならないことになっていた。しかしスライ・ストーンはレコーディングの期限を何度も遅らせていたため、CBSの役員クライヴ・デイヴィスは頭を抱えていた。スライはカリフォルニア州サウサリートに建てたプラント・スタジオかベル・エアの邸宅の屋根裏に設けたスタジオにこもり、『暴動』の制作作業をほとんど一人で行なった。レコード・プラント・スタジオにはベッドと無線マイクシステムが設えられており、スライはしばしばそのベッドにただ寝転んだり、横になりながらボーカルを録音したりしていた。ファミリー・ストーンの他のメンバーたちによると、このアルバムの演奏の大半はスライがスタジオでオーヴァーダブを重ねて一人で録ったものである。『暴動』には他のメンバーの演奏が含まれた曲も収録されているが、これらもかつて通例だったように全員が揃って演奏するのではなく、別々に録音したものをスライとオーヴァーダビングするようになった。「ファミリー・アフェア」他いくつかの曲のために、スライはビリー・プレストンアイク・ターナーボビー・ウーマックといった同業の友人らを招き、自分のバンド・メンバーの代わりに演奏してくれるよう協力を要請している。

1971年秋、スライ・ストーンは個人で『暴動』のマスターテープをCBSレコードのオフィスへ送り、クライヴ・デイヴィスの悩みを解消した。CBSは「ファミリー・アフェア」を第1弾シングルとして発売した。これはスライ&ザ・ファミリー・ストーンとしては約2年ぶりの新作である。「ファミリー・アフェア」はバンドにとって4曲目(シングルとしては3枚目だが、「Thank You / Everybody Is a Star」は両A面なので)にして最後のナンバーワン・ポップ・ヒットとなったが、彼らの初期のヒット曲のサウンドからは大きくかけ離れたものとなっている。憂いを帯びたエレクトリックピアノに載せてスライと妹のローズ・ストーンが家庭の善悪面を歌うこの曲で、スライは低く暗鬱なトーンで自分のパートをこなしている。この曲のリズムはドラムマシン(リズム・ボックス:[3])によるもので、こうした装置を使用したヒット曲としては最も時期の早い部類に入る(スライ・ストーンがプロデュースした中で最も早いのは、妹ヴェット・ストーンを擁した3人組女性ボーカル・グループでファミリー・ストーンのバックコーラスも務めたリトル・シスターのシングル「Somebody's Watching You」である)。スライはリズム・ボックスを使えば非現実的なサウンドが得られると考え、ボタンを5つ押しながらテープを回し、巻き戻してはまた別の5つのボタンを押すというやり方でオーヴァーダブを繰り返していった。

『暴動』の大部分はスライ単独によるリードボーカルからなり、他のバンド・メンバーでソロのリードパートがあるのはローズだけである。アルバム全体はスライによる再録音とオーヴァーダビングにより生じた弱いダブ風のサウンドを特徴としているが、これがかえってスライの詞やボーカルのくたびれて麻薬に溺れてでもいるかのようなトーンには調和していた。本作でスライが扱っているテーマは、ドラッグによる高揚感 (「Luv n' Haight」) 、自己讃美 (「Poet」) 、そして1960年代というよき時代と希望は過ぎ去り、1970年代という暗黒時代が訪れたのだという宣言 (「Africa Talks To You 'The Asphalt Jungle'」) などであり、ファミリー・ストーンによるボーカルも含まれた曲においても同様である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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