暗殺の森
Il conformista
映画の1シーン
監督ベルナルド・ベルトルッチ
脚本ベルナルド・ベルトルッチ
原作アルベルト・モラヴィア
『孤独な青年
『暗殺の森』(あんさつのもり、イタリア語原題:Il conformista)は、ベルナルド・ベルトルッチの脚本・監督による1970年製作の映画。イタリア・フランス・西ドイツ合作。原作はイタリアの作家アルベルト・モラヴィアの小説『孤独な青年(イタリア語版)』(原題: Il conformista, 「体制順応者」の意)。
第二次世界大戦前夜のイタリア、フランスを舞台に、幼い頃のある事件を心に秘めた青年が「優柔不断なファシスト」になっていく姿を描く。
日本公開は1972年9月。日本に初めて紹介されたベルトルッチ監督作品であると同時に、ドミニク・サンダが日本において人気女優になるきっかけとなった作品でもある。 1938年、第二次世界大戦前夜のイタリア。哲学講師のマルチェロは、友人で盲目のイタロの仲介でファシスト組織の一員となった。13才の頃に同性愛者の青年リーノに襲われたマルチェロは、リーノを射殺してしまった。それがトラウマとなっているマルチェロは、世間の波に乗ってファシズムを受け入れ、一般的なブルジョワ家庭の平凡な娘と結婚することで、特殊ではない自分を取り戻そうとしているのだ。組織の一員となったマルチェロは、大学時代の恩師であり反ファシズム運動の支柱でもあるルカ・クアドリ教授の身辺調査を任される。彼は新妻ジュリアを伴い、新婚旅行と称してパリへと旅立った。 パリでクアドリ教授に迎えられたマルチェロは、その美しい若妻アンナに魅了される。アンナはマルチェロが夫の身辺を嗅ぎまわっていることを警戒する一方で、彼を誘惑もする謎めいた女だった。クアドリはマルチェロの正体を知ってか知らずか、「君はいつか自分の主義を捨てる日が来るだろうよ」と予言めいたことをつぶやく。間もなく組織の指令は、クアドリの身辺調査から暗殺へと変わり、マルチェロの監視役として屈強なマンガニエーロという男が、ぴったり張り付くようになった。 マルチェロたち二組の夫妻がナイトクラブに出かけた際、クアドリは翌朝パリを発って、サヴォイアの別荘へ行くつもりだと告げた。アンナはマルチェロ達も来るように勧めたが、ジュリアがためらうのを見て、アンナもパリに留まることにした。
ストーリー