晴れのちシンデレラ
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晴れのちシンデレラ
漫画
作者宮成楽
出版社
竹書房
掲載誌まんがライフMOMO
まんがライフオリジナル
まんがくらぶ
まんがライフ
レーベルバンブーコミックス
発表号『まんがライフMOMO』
2007年6月号(ゲスト)
2007年9月号 - 2019年1月号
『まんがくらぶ』
2019年2月号 - 2020年5月号
『まんがライフオリジナル』
2008年4月号・11月号(ゲスト)
2009年5月号・12月号(ゲスト)
2010年5月号 - 7月号(短期連載)
2010年12月号(ゲスト)
2011年6月号 - (連載)
『まんがライフ』
2020年6月号 - 2022年9月号
発表期間2007年4月 -
巻数既刊16巻(2023年9月14日現在)
漫画:晴れのちシンデレラ magical
作者宮成楽
出版社竹書房
掲載誌まんがライフSTORIA
ストーリアダッシュ
レーベルバンブーコミックス
発表号『まんがライフSTORIA』
創刊号 - vol.37
『ストーリアダッシュ』 -
発表期間2013年3月30日 -
巻数既刊5巻(2023年7月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『晴れのちシンデレラ』(はれのちシンデレラ)は、宮成楽による日本4コマ漫画およびストーリー漫画作品。略称は『晴れシン』または『晴れのち』。『まんがライフMOMO』(竹書房)では2007年6月号にゲスト掲載後、同年9月号から2019年1月号まで[1] 毎月、4コマ漫画が連載された。『まんがライフオリジナル』(同)では2008年4月号、同年11月号、2009年5月号、同年12月号にゲスト掲載後、2010年5月号から同年7月号まで短期連載され、同年12月号のゲスト掲載を経て、2011年6月号より隔月で4コマ漫画を連載している。『まんがライフMOMO』の休刊後には『まんがくらぶ』(同)に移籍し、2019年2月号から同誌の最終号である2020年5月号まで連載[2]。その後『まんがライフ』(同)へ移籍し、2020年6月号から同誌の休刊号である2022年9月号まで連載[3]

まんがライフSTORIA』(同)では創刊号からショートストーリー漫画を連載。同誌が2019年7月30日号(vol.37)限りで休刊したことに伴い、ウェブコミック配信サイトストーリアダッシュ』へ移籍し、連載されている。『まんがくらぶオリジナル』(同)や『まんがライフWIN』(同)、『まんがくらぶ』、『まんがライフ』(同)にゲスト掲載されたことがある。

2017年には連載10周年を迎え、単行本10巻の帯でも10周年に関する言及がなされた。
物語概要

春日晴は、お嬢様学校・百華高校に通い、生徒たちから敬愛を集める、いわゆるお嬢様である。しかし彼女はかつて、およそ「都会」「家柄」「上流階級」といった概念とかけ離れた極貧生活の環境で、弟、母との3人で幼少時を暮らしていた。そんな彼女の生活が突如、「上品」あるいは「お嬢様」としてのなんたるかに直面する事態に一変。それまで生まれ育った環境の中で獲得した野性的資質とのはざまで葛藤しながら、家族や学校のクラスメートたちと過ごす日々がユーモラスに描かれている。

サザエさん』同様、登場人物たちが年齢を重ねない設定で連載されている。時折、過去の時間軸(晴の幼少期?じいや達と出会う以前)での話が挟まれることがある。
登場人物
春日家
春日 晴(かすが はる)
主人公。百華高校に通う2年生。通称「春姫」。身長168
cm[4]。途中転入でありながら、百華きっての才媛との評価とクラスに一人だけ許される「姫」の敬称を持ち、クラスメートの枠を越え学校中の尊敬を集める[注釈 1]。髪型は、初期はロングヘアを後頭部でおさげにして、その部分に赤いリボンを付けていたが、単行本4巻途中から[5][注釈 2]、後頭部でお団子にし、リボンを付けないスタイルに変化している。髪型を変えた理由について、作者は「暑い日に髪を下したシーンを描いた際、見た目が暑そうなので涼しそうな髪型にした」「当初は2 - 3ヵ月程度で前の髪型に戻す予定だった」と説明している[6]。元々は極貧の中で自給自足の生活(食用キノコすら見分ける)をしていたが、3年前、外国で祖父が油田を掘り当て大金が入ったことにより、それまでとは対極のセレブ生活を送ることになった。「本物のお嬢様」になろうと日々奮闘中。にもかかわらず、言動の端々に極貧時代に染み付いた癖が晴本人の自覚する程度に跡を残してしまい、周囲からの「上品さ・模範的お嬢様」視とに板挟みされ、(本来は取るに足らず笑い飛ばして済まされるべき)葛藤に苛まれる日々。その描写こそが本作の根幹を成している。緑の手を持った人であり、自分の部屋でこっそり栽培し始めたもやし西瓜じゃがいも(藤咲コック長に感心されるほどの出来)が豊作になってしまうほど。家事全般はそつなくこなすことができ、とりわけ裁縫の腕は弟あたるの学ランやコスプレ用に着たドレスなども自分で手縫いして自作するほど。ただし美的センスが問われることは苦手。過度な期待を寄せられるのが弱点で、察知した途端にギクシャクした動きをとるようになり力のセーブもできなくなる。3階ベランダから地上に飛び降りても平気、石臼を軽々と持ち上げるなど、極貧時代に培った超人的な身体能力を持っている。小学生時代には賞品(米俵)目的で参加した男女混合ちびっ子相撲大会で優勝経験がある。山の主(クマ)と川の主(大魚)と幼少時に何度も対決、あたるの応援もあり最終的には勝利している。とある一件をきっかけにおかめの面を被った「おかめ仮面」となり、密かに人助けをしている。
春日 あたる(かすが あたる)
晴の弟。男子部と女子部に分かれた名門校に通っており、作中で生徒会長に就任している。性格も良く学業優秀、運動神経抜群で男女問わず他の生徒に高い人気と尊敬を集めている[注釈 3]。着ている学ランは晴の手縫いで、通う学校を選んだ理由もその学校の制服が学ランであり、貧乏生活時代の姉の厚意が無駄にならないようにと慮ったため。幼少時から晴に付かず離れず遊んでいた。この生い立ち[注釈 4]により、晴におよばずながら身体能力は常人を凌駕している[注釈 5][注釈 6]。姉と違い学校でも身体能力をあまりセーブしておらず、清涼飲料の入ったガラス瓶の首を、日常茶飯事とばかりに何気なく手刀で切って開けてのけ、友人を驚かせるのも日常である。ただ、普段から力をセーブしていないことが原因で、間接的ではあるが源と政夫にオカメ仮面の正体を看破されかける結果を招いたことも。共に極貧時代を暮らしていたため、晴の考えはある程度読むことができ、晴からは身内の相談相手として、野生に目覚めかけた時の歯止め役として頼りにされている。ただし、食べ物に関することになると晴と同じく我を忘れる。お面をつけていても知り合いには見抜かれてしまうほどの癖毛の持ち主。また、晴よりもお姫様としての適性が高い。各単行本の巻末はあたるが主人公の『晴れのちおうじさま』という作品が収録されている。
じいや
春日家の執事。未だ本名は作中で明かされていない。春日家の極貧エピソードを知っては号泣している。写真撮影を趣味にしていることが、単行本1巻のカバー裏漫画で明かされている。ただし、粘土細工の美的センスは晴と同レベル。春日姉弟を幼少の頃からお育てしたかったと語るほど二人を溺愛[7]。バトラーX(ファイブ)という謎の団体(執事の団体)に属しているらしい。若い時はかなりのハンサムだったらしい。
御園(みその)
春日家のメイド。春日家の極貧エピソードを知っては号泣している。かわいいものが好き[注釈 7]。パペットや吹き流しなどの小物製作や裁縫も得意。作中ほとんど描かれないが、春日家には彼女以外にもメイドは複数従事している。四菱家のメイド宮野の新人時代に面倒を見たことで敬愛され目標にされるくらいメイドとしての実力、人格は高いことがほのめかされている。
晴とあたるの母
本名は明かされていない。普段着は極貧時代から着物と割烹着。厨房にもよくいて、献立決定や時には料理もしている。「3分活動するためには15分の充電が要る」虚弱体質(ただし活動可能時間中は晴以上の身体能力を発揮する)で、口から吐血している描写も日常である。極貧時代が長かったため、ダルマ招き猫など、開運グッズを集めてすがる習慣が未だに抜けない。初詣でのおみくじでは「大吉」が出るまで吐血しながら続け、おみくじ担当の巫女を恐怖のどん底に陥れた。極貧時代もへそくりを使って引き続けていた。晴とあたるが喧嘩をしていても「怒りますよ」との一言だけで二人に土下座させて収めたり、バットでスイカ(を模した泥団子)を一刀両断する[注釈 8]など、(体力・筋力的にはともかく)カリスマ性において春日家最強の人物。空中での銀杏切り、厚さ50センチメートルのパン生地を10秒でこね終わるなど料理の腕も凄腕[注釈 9]。若い頃はなまはげと呼ばれて鳴らしていたらしい。また、二人の幼少時には「ナマハゲ星出身」と言っていた。晴とあたるには、幼少期に(主に食べ物やイベントに関しての)間違った一般常識を教えており、姉弟の知識形成に多大な影響を与えている。
晴とあたるの父
作中には未登場で、どこに居るのか、存命か否かについても明かされていない。晴たちの会話の中で、まれに言及されることがある。晴の乳児時代にあまりの可愛さにカメラを買って壊れるまで使ったことで春とあたるの「かわいい」幼少時代の写真が残っている。
大吉
春日家の飼い犬。極貧時代にあたるが拾ってきた。名前の由来は宝くじが当たるように、との願いの名残。ご飯を与えられても半分を残しておくなど、極貧を生きるための生存本能が身についている。あたるのことはご主人さまと慕い、晴のことはボスと畏怖しているようである。成金趣味な現在の犬小屋は苦手で、あたるが泊まりに来る時以外は使っていない。あたるからもらったスカーフが宝物。
晴とあたるの祖父
本編には登場していない。3年前に油田を掘り当てたことで、大金持ちになった。晴と同い年の後妻がいる模様。金持ちになった今も現地の開運グッズを購入しては送ってくる。
藤咲(ふじさき)
春日家のコック長。右目の下に泣き黒子がある。名前がない初期はコック帽をかぶっていたが現在はつけてない。双子のコックを弟子にしている。春日家の極貧エピソードを知っては号泣している。春日家に一生捧げる誓いを何度も立てているくらい春日家が大好き。料理の腕(有名レストランからスカウトされるほど)は主菜からスイーツまで万能で、細やかな気配りの出来る人であり、ハンバーガーデビューの晴と三条様用に初心者向けミニミニハンバーガー(高さ3cm)を用意したり、晴の部屋で増殖したスイカを使って連日様々なスイーツを準備したりしている。しかし晴とあたるの母の超人的な凄腕ぶりには己の未熟を感じ、落ち込むこともある。春日家に仕える前に比べ性格が丸くなったらしい(修業時代の先輩が驚くくらい)。
黄太&青人
春日家のコックで、藤咲の弟子。双子で、髪の分け方が左右逆になっているのが識別点(分け目が左側にあるのが黄太、右側にあるのが青人)[8]。2人揃ってお調子者かつ春日家の過去にそれほど理解が深くないことから、藤咲を泣かせたり、怒らせたりすることもしばしば。
晴の学友
四菱 伊織(よつびし いおり)
晴のクラスメートかつ友人。髪はショートカット、170.5cm
[4] とやや高めの身長、スレンダー且つ凹凸の少ない体型、竹を割ったようなさっぱりとした性格[9] で言葉遣いもフランク。故に百華内にあって「王子様」視されがちなのが悩みの種。本当はお姫様のような存在に憧れており後述のドラマでは自分をヒロイン役に当てはめることが多い。作中で放送している朝の連続ドラマ『男シンデレラ』(通称ダンデレラ)の大ファン。夢中になりすぎて成績が急下降したこともある。薫とは幼馴染で何故か作品中、彼女が絡む場面では大抵「いおり」と名前がひらがな表記されている。見た目によらず怖がりで、怪談などが大の苦手。ただ、霊感はあるのか幽霊が見えてしまうこともある[10]
五十鈴 薫(いすず かおる)
晴の同級生。髪はロングヘアで、単行本で「おっとりしっかり」と紹介されているように、おしとやかだが芯の通った性格。身長は、晴よりもやや低め。伊織とは先々代からの家同士の付き合いという意味において、いわば産まれる前からの幼馴染。何故か作品中、彼女が絡む場面では大抵「カオル」と名前がカタカナ表記されている。五十鈴家は代々、占いに基づく託宣により時の実力者や政権に影響を与えることで上流社会に存在を示している。薫の母親がやっとつい最近になって当主継承に向けた修行を始めさせてもらった、という様子が示すように、家柄は大変厳格である模様。後述の、従妹みずきの西王家は五十鈴家の分家筋にあたる。放送部員として活動。この設定から、結果的に初登場はかなり早い時期であったと言えるものの、連載初期は「名前を明示される必然性が薄いモブキャラ」に過ぎなかった。伊織と同じく『男シンデレラ』のファンであり、伊織と二人で劇場版の試写会に行ったことがある。糸目だが、驚くなど感情が昂ぶった時には目を見開くことがある。怪談やオカルトを好み、別荘を恐怖の館に改造するほどである。伊織をよく怖がらせている模様。『男シンデレラ』絡みになると暴走しがちな伊織のブレーキ役およびツッコミ役でもある。太りやすい体質であり、時折(主に長期休みのタイミングで)欲求に負けて暴食した結果を過激なダイエットで何とか取り戻そうと努力する[注釈 10]ジャイアントパンダ着ぐるみで登場する連載回は大体このパターン。なお、単行本8巻からは、学友の助けや自制心の芽生えもあり、太る描写は見られなくなった。余談ではあるが、『日々是平坦』(迂闊著)にも、同性同名の女子高校生が登場している。(全くの別人であり、『晴れのちシンデレラ』の方が登場は早い)
三条 紋(さんじょう あや)
晴の同級生。高い家柄のお嬢様。身長は、晴よりもやや低め[注釈 11]。晴が転校して来る前の「姫(クラスの人気N0.1の敬称)」で、その地位を取り戻すべく彼女をライバル視しているが、温室育ちの虚弱体質でよく倒れてしまい、何度か晴に助けられている。伊織や薫とも仲が良く、晴を加えた4人で行動していることが多い。当初はあまり友人がいなかったようだが、3人と出会ってから学校の欠席数が目に見えて減るほど良好な友人関係である。3人とあたるからは名前ではなく敬意から「三条様」とよばれている。口ではライバルだと主張するものの、晴の人となりに心底惚れ込んでおり、端から見れば晴のことを敬愛しているようにしか見えない[注釈 12]。弟の慶一郎からは「姉上」と呼ばれている。100歳を超える高祖母も、同じ学校の女学生であった。
一ツ橋 琴子(ひとつばし ことこ)
晴たちの後輩。前髪を残して残りの髪を後ろで2つのお団子状にしている。晴のことを「お姉さま」と呼び慕っている。愛称は「コトちゃん」。自分と同じように晴を敬愛している同級生たちの多さに、日々危機感と嫉妬心を覚えている。
九頭竜 月虎(くずりゅう つきこ)
晴たちの先輩。通称「虎姫(とらひめ)」。「学園の王者」として、幼稚舎の後輩たちにもその名を轟かせている[11]リボンを使って髪を両サイドでまとめている。あたるを心から慕い尊敬する7歳の弟がいる。お気に入りの後輩がいないということが学内で噂になっていたが、自身が主催した茶会に晴と伊織を参加させた後、晴に「私の宝石姫」というあだ名をつけ、お気に入りであることを公言した。コモドドラゴンが好き、共に世界を革命しようと晴に誘いかけるなど、性格は個性的。真偽の定かでない逸話[注釈 13]がいくつもある。『magical』では、紋のことも先輩として気にかけている描写がある[12]。超然としたたたずまいではあるが、現在の境遇に寂しさを感じているような描写がある。
東雲 七生(しののめ ななお)
晴たちの先輩で、虎姫と同じクラスの友人。但し、薫と伊織の家同士の関係性を挟んだ友人同士に一見似ているようであるものの、五十鈴家(薫)と四菱家(伊織)のような「あくまで対等」とは違い、九頭竜家>東雲家の上下関係に基づくことが言動に暗示されている。とはいえ校内では色々な意味でクラスメートからさえも別格扱いされている虎姫に、容赦ないツッコミを入れている唯一の生徒でもある。伊織を「ワイルドリリー」と呼んで「お気に入りの後輩」にしている。大人びた容姿、性格で、先輩として晴に助言したりもしている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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