時限信管
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出典検索?: "信管" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2012年3月)
M1915時限式弾頭信管、イギリスで開発された2.95インチ山砲用にアメリカで設計されたもので、最長21秒までの延期時間を設定できる

信管(しんかん、: fuseあるいはartillery fuze)とは、弾薬を構成する部品の一つであり、弾薬の種類と用途に応じて所望の時期と場所で弾薬を作動させるための装置である。

現在、以下の4つの機能を持っていて、以下の機能が一つに結合された装置を信管と呼んでいる。
起爆時期を感知する機能

所望の時期以外では起爆させないための安全装置

安全装置の解除機構

弾薬の起爆装置

の発射薬に点火する装置は単独では「起爆時期を感知する機能」を持たないため雷管と呼ぶ。
概要着発式弾頭信管の概要図

図は信管の概要図で「弾頭」に装着する「着発式」で「遠心力式の安全装置」を持ち、「瞬発」と「延期」の切替え装置を持っている。用途としては野砲などの榴弾で使用されるものである。起爆は鋭敏な点火薬が撃発されることで起こり、起爆薬から添装填薬へと伝わり、砲弾の炸薬が起爆される。
撃針ブロック

砲弾が発射されると遠心力によって2.が解除され、太いばね(番号なし)の作用で先端が9.を押し退けて3.から露出する。目標に当たると衝撃で引っ込み、撃針部が4.を突いて発火させる。


遠心力式安全装置

砲弾が発射されるとライフリングによる回転で遠心力が生じ、1.を固定していたこれが細いばね(番号なし)に逆らって外側に押し付けられて外れることで解除される。


構造体

点火薬

目標に当たった衝撃で引き戻ってきた1.に突かれて発火する。


遅延火薬

瞬発と延期の切替え装置

信管の側面に露出した小さなマイナスネジのような部分を90度回すことで切り替えられる。この部分の穴が開通していると、4.の火は直接7.に達するので瞬発する。逆に穴がふさがれていると、4.の火は5.を経由するので伝達がわずかに遅れ、0.1秒程度の遅延動作をする。


起爆薬

添装填薬

弾頭キャップ

砲弾が発射されると、2.が作動して1.が3.先端から突き出ることで外れる。


動作

衝撃、水圧電気刺激、化学反応などにより作動するが、意図せぬタイミングでは作動することが決して無く、かつ望むときには確実に作動する信頼性が要求される。

基本的に、信管の動作は、二つに分けられる。前半が安全装置解除で、それを行わないうちは叩いても作動することはない。後半が起爆で、これが確実に行われることによって意図する破壊を実現できる。

たとえば手榴弾は安全ピンなどの安全装置を外して、安全レバーを外す・撃鉄に打撃を加えるなど信管を作動させない限りは、落下させたり蹴飛ばしたりしても爆発することはない。無論そういった扱いを意図的にするべきではないし、火の中に投入したなどの場合には望まないタイミングで爆発させるおそれがある。
分類

信管は、装着位置・作動方式・装着対象などによって分類できる。
装着位置による分類
弾頭信管(Point Detonation Fuse)
砲弾等の弾頭部先端に装着される信管で、最も多く採用されている装着位置の信管である。弾頭部とは主に
炸薬が填実されている部分の事であり、通常は砲弾等の先端位置であるが、一部のミサイル等では誘導装置が弾頭部よりも前に設置される構造もあり、必ずしも飛翔体の最先端部分というわけではない。信管を弾頭に装着する効果は、通常弾頭部は露出しているので信管の調整・交換・受信等の外部からのアクセスが容易であることと、着弾による衝撃を最初に感知できることである。
弾底信管(Base Detonation Fuse)
シュコダ30.5cm臼砲弾の弾底信管砲弾等の弾底部に装着される信管で、主に徹甲榴弾やベトン弾(破甲榴弾)などの貫通力を持たせるために先端が硬い弾頭や、粘着榴弾などの砲弾、航空機等から投下される爆弾の補助信管として採用される事が多い。起爆するための外力に、着弾による衝撃力よりも着弾時の急激な速度低下による慣性力を利用しやすいので、後述する無延期信管の装着位置として優れている。また炸薬を後方から起爆させるので爆発エネルギーを前方に集中させやすく、装甲貫徹力を高めやすい。弾頭信管では硬い装甲目標に命中した場合に信管が壊れてしまい起爆しない問題があるため装甲目標用の砲弾は弾底信管であることが多い。欠点として、信管に外部から触れることが難しいため時限調整などがやりにくいことがある。
弾頭点火弾底起爆信管(Point Ignition Base Detonation Fuse)
信管構造を感知部と起爆部に分け、感知部を炸薬前方に、起爆部を炸薬後方に配置し、それぞれを電線等で繋いだ信管。弾頭に感知部を位置させることで、着弾による衝撃力を利用し炸薬を後方から起爆させることが可能となる。このため、起爆タイミングに極めて高い精度を要求されるモンロー効果を利用した成形炸薬弾用として、弾底信管に替わって採用されている。反面、構造が複雑となり、交換も難しく、かつ電気を利用するために静電気や落雷、短絡に対しての脆弱性をもつ。
その他の信管
上記以外の装着位置の信管。
手榴弾
手榴弾のカットモデル炸薬中心部を貫通するように信管が設けられていることが多い。
爆雷
海上自衛隊の150kg対潜爆弾(カットモデル)弾頭(着水時に下になる側)と弾尾に独立した信管を備える。弾尾は指定した水深で起爆させるため時限式か水圧感知式の信管であり、航空爆雷では外部に露出したプロペラが投下後に一定数回転することで安全装置が解除される。弾頭は磁気検知式の近接信管であり、潜水艦を感知した際には即座に起爆する。
作動方式による分類イギリス軍が第一次世界大戦2インチ中迫撃砲で使用していた発着式信管
着弾すると点火針が慣性力で前進して点火薬を突き、発生した火焔が点火針の小穴を通って添装填薬に達することで起爆する
Detonator Holder (点火薬皿、工場出荷時には別梱包)
Detonator (点火薬)
Creep Spring (抑えばね)
Body (構造体)
Pellet with Needle (点火針)
Magazine (添装填薬)
Baffle Pin (安全ピン)
Plug, transport (工場出荷時のプラグ、使用前に点火薬皿と交換される)
着発信管
着弾によって起爆する信管。
瞬発信管(Super Quick Fuse)
着弾の衝撃力によって直ちに起爆する信管。最も単純で生産性の高い構造であり、精密な起爆タイミングがとれる。通常の陸上目標物に対してよく使用される。
無遅延信管(Non Delay Fuse)
着弾の衝撃力ではなく、弾丸の急激な速度低下による慣性力で起爆する信管。瞬発信管よりもわずかに起爆タイミングが遅くなる。この遅れは、砲弾等を建物の壁を貫通した後に炸裂させたり、ホプキンソン効果を企図した粘着榴弾用として利用される。
遅延信管(Delay Fuse)
着弾時の衝撃力または慣性力をトリガーとして遅延式起爆装置を作動させる信管である。発射時からタイマーを作動させる信管は時限信管として区別される。建物を攻撃するときに無延期信管よりもさらに深部で起爆させる場合や、砲弾等をあえて起爆させずに時限爆弾化させて行動不能地域を作るなどの戦略目的で利用される。
ピエゾ信管
圧電素子を使用した信管で目標に激突した衝撃で発電した電力で電気雷管を起爆させる。電線で接続する構造から感知部分を先端に起爆部分を後ろに置くことができるので成形炸薬弾頭の信管として広く用いられている。
時限信管(Time Fuse)
イギリスの機械式時限信管発射をもってタイマーの作動が始まる信管。砲弾等を空中で起爆させることができるため、特に照明弾発煙弾の起爆、広範囲の地域を制圧する曳火砲撃高射砲による対空射撃に使われる。
火道式時限信管
内部に導火線が内蔵されている信管。初期の時限信管はほとんどがこの方式だったが、現代では手榴弾ぐらいでしか使用されていない。
化学式時限信管
内部に複数の薬剤等が別々に填実してあり、発射によって始まる化学変化の進行度で起爆する信管、あるいは薬品を充填したガラス容器などが割れることで作動するタイプなどがある。化学反応は温度によって反応速度が変化するため気温の影響を受けやすく、不正確で取り扱いが難しい。高温下や極低温下では凍結や変質の問題もあり、第二次世界大戦のころには姿を消し、近代で使用された事例はテロリストなどの密造爆弾ぐらいしか無い。
機械式時限信管
内部にばねや歯車からなる機械時計が内蔵されている信管。火道式時限信管よりも精密に長い時間を設定できる。高射砲の信管として第二次世界大戦で広く使用された。高射砲の砲弾は1秒間に700m以上も進むため百分の1秒刻みの設定が可能な信管が要求され、実際にドイツ軍の8.8cm高射砲の信管には百分の1秒刻みの設定値があったが、誤差もかなりあったと思われる。高射砲の砲架には信管調定機が設けられ、ここへ装填前の砲弾を装着しておき、射撃指示装置からの指令に応じて、信管を担当する砲手が延期時間を調節することができた。近接信管が広まったことにより姿を消した。
電気式時限信管
内部に電子部品等で構成される時計が内蔵されている信管。極めて正確な延期時間が取れるが、静電気等に脆弱である。
近接信管(Variable Time Fuse、Proximity Fuse)


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