昭和58年7月豪雨
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昭和58年7月豪雨発災日時1983年7月20日から7月29日

被災地域 日本海側、長野県
災害の気象要因梅雨
気象記録
最多雨量島根県浜田市で521.5 mm
最多時間雨量島根県浜田市で91.0 mm
人的被害
死者112人
行方不明者5人
負傷者193人
建物等被害
全壊1,098棟
半壊2,040棟
床上浸水7,484棟
床下浸水11,264棟
出典:消防白書[1]
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昭和58年7月豪雨(しょうわ58ねん7がつ ごうう)は、1983年昭和58年)7月に発生した水害(豪雨災害)である。

激甚災害指定[2]気象庁は7月20日から23日までの大雨に対してこの名前を命名したが、気象庁ホームページを参照し29日までのデータを記載する[1]
概要

7月20日から7月29日までの
各地方気象官署で観測された降水量(mm)
[3]期間1日1時間
量日付量日付
新庄山形県新庄市178.0142.52643.526
高山岐阜県高山市189.053.02514.525
高田新潟県上越市246.083.52527.525
富山富山県富山市332.586.52024.522
伏木富山県高岡市327.589.52030.027
金沢石川県金沢市298.073.02135.024
福井福井県福井市250.097.02442.024
敦賀福井県敦賀市179.065.52121.521
津山岡山県津山市251.591.02333.521
松江島根県松江市208.590.52226.022
西郷島根県西郷町195.097.52228.524
浜田島根県浜田市521.5331.52391.023
米子鳥取県米子市170.058.52216.522
境鳥取県境港市197.091.52220.022
萩山口県萩市159.099.02127.021
厳原長崎県厳原町210.5162.52134.021

この災害は、日本海側の広い範囲で降った梅雨の期間中に[1]島根県浜田市を中心とした山陰地方西部で局地的な集中豪雨が発生したことにより起こったものである[2]。最大1時間降水量は浜田市91.0mm、最大1日降水量は浜田市331.5mm[4]。この地域の中小河川はほぼすべて大氾濫し、山崩れが起こった[4]

島根県の石見地方で災害が発生した7月23日はその前年の1982年(昭和57年)に長崎大水害が起こっており、2つの災害は日付および気候条件は同じで、発生した災害内容に類似点が多く見られた[2][4]

なお、この1983年は5月日本海中部地震、7月この豪雨災害、9月昭和58年台風第10号と大規模な災害が続いた年でもあった。この災害からの復旧最中である1988年(昭和63年)には、全く同じ場所である中国地方西部を昭和63年7月豪雨が襲うことになった。
降水.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}7月20日から29日での最大1日降水量分布。が300mm以上、が200mm以上、が100mm以上、がそれ以下を示す。

大まかな流れは以下のとおり。

5月下旬 : 梅雨前線北上、九州南部で梅雨入り[4]

6月

中旬 : 本州梅雨入り[4]

下旬 : 日本南海上に前線が停滞[4]


7月

初旬 : 前線北上、九州地方を中心に各地で大雨そしてがけ崩れが発生、北日本では寒気[4]

7日 - 14日 : 北日本に加え東日本でも低温となり、これにより前線が日本南海上にまで南下[4]

15日 - 19日 : 太平洋高気圧が強まったことから、前線北上、典型的な梅雨末期の状況となる[5]

19日 - 20日 : 日本海上に低気圧が発生し東進、これにより前線が山陰沿岸まで南下し活発な活動となる[5]

21日 : 低気圧の東進に伴い、前線は瀬戸内海側まで南下[5]

22日 : 再び山陰沿岸まで北上しそのまま停滞[5]

22日夜から23日朝 : 前線北の山陰沖を低気圧が通り、前線南の日本南海上から暖湿流が流れこんだため、島根県西部を中心とした中国地方西部で集中豪雨発生[1][6]


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