星の金貨
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この項目では、日本テレビで放送されたドラマについて説明しています。リンゴの品種については「リンゴ」をご覧ください。

グリム童話に収録されている作品「星の銀貨」とは異なります。

『星の金貨』(ほしのきんか)は、1995年4月から7月に日本テレビ系列で放送されていた日本のテレビドラマである。

この項では、その続編である1996年の連続テレビドラマ『続・星の金貨』(ぞくほしのきんか)、1997年のスペシャルドラマ『星の金貨 完結編スペシャル』(ほしのきんかかんけつへんスペシャル)、および新編となる2001年の連続テレビドラマ『新・星の金貨』(しんほしのきんか)についても記述する。
概要

3作とも脚本は異なる脚本家が執筆している。3作すべてに関わっている主要スタッフとして、演出の吉野洋と劇伴音楽の溝口肇がいる。

『星の金貨』と『続・星の金貨』は出演者もストーリーもほぼ同じまま主人公の彩を中心とした悲恋となっているが、『新・星の金貨』は前作のストーリーが完結したこともあってか、キャストが一新されており、先天性聴覚障害者(必然的に喋れない)の主人公の悲恋ということくらいしか共通点は無い。ストーリー的なつながりはほとんど無いが、『新・星の金貨』にも永世会病院(『星の金貨』『続・星の金貨』で舞台になった病院)や永世会病院に勤務する小泉美和が登場し(3作すべてに登場したのは美和のみ)、同一世界であることは示唆されている。また、『新・星の金貨』の時点では拓巳が永世会病院の院長に就いているが(拓巳は『続・星の金貨』最終話で院長就任)、海外赴任中という設定であったため『新・星の金貨』に拓巳は登場していない。

『星の金貨』が放送された1995年は、折りしもテレビがオウム真理教事件報道一色だった時期で、オウム真理教関連の報道特番を放送した影響で、放送は2度も延期された(当初は1995年6月28日終了予定だった)。そのため、休日にダイジェスト版を放送したところ、その後視聴率が上昇して最終的には20%を超えるヒット作となった。また、初回と最終回の差が3.32倍で3倍以上を記録したのは1978年10月期の『熱中時代』(12.2%→40.0%、3.28倍)以来であるが、上昇率ではテレビドラマで過去最高である。これ以降、放送中のテレビドラマのダイジェスト版を放送したり、本編の再放送を行ったりすることが定番となった。

『新・星の金貨』の主役・森田まひる役は、当初は鈴木あみ[1]が演じる予定だったが、所属事務所とのトラブルから直前になって降板したため、星野真里が演じることになった。それに伴って放送開始が2週間延期され、放送回数も2話分短縮された。なお、星野はこのドラマの主題歌で歌手デビューもしている。また、橋本由香里を演じる予定だった椎名法子も降板となり、藤崎奈々子が代役となった。
星の金貨、続・星の金貨、星の金貨 完結編スペシャル

星の金貨
ジャンル
テレビドラマ
脚本龍居由佳里(『星の金貨』『星の金貨 完結編スペシャル』)
山崎淳也(『続・星の金貨』『星の金貨 完結編スペシャル』)
演出吉野洋
五木田亮一
猪股隆一(『星の金貨』)
大平太(『続・星の金貨』)
古賀倫明(『続・星の金貨』)
出演者酒井法子
大沢たかお
竹野内豊
音楽溝口肇
製作
制作日本テレビ

放送
放送国・地域 日本

星の金貨
プロデューサー梅原幹
佐藤敦
出演者酒井法子
大沢たかお
竹野内豊
細川直美
伊武雅刀
竜雷太
オープニング酒井法子「碧いうさぎ
放送期間1995年4月12日 - 7月12日
放送時間水曜 22:00 - 22:54
放送枠水曜ドラマ
放送分54分
回数12

続・星の金貨
プロデューサー梅原幹
出演者酒井法子
大沢たかお
竹野内豊
沢村一樹
戸田菜穂
オープニング酒井法子「鏡のドレス
放送期間1996年10月9日 - 12月25日
放送時間水曜 22:00 - 22:54
放送枠水曜ドラマ
放送分54分
回数12

星の金貨 完結編スペシャル
プロデューサー梅原幹
佐藤敦
出演者酒井法子
大沢たかお
竹野内豊
広末涼子
村上冬樹
奥田佳菜子
放送期間1997年4月2日
放送時間水曜 22:00 - 23:24
放送分84分
回数1
特記事項:
『星の金貨』の最終回は30分拡大(22:00 - 23:24)。
『続・星の金貨』の第1話と最終回は30分拡大(22:00 - 23:24)。
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『星の金貨』は、1995年4月12日より7月12日まで毎週水曜日22:00 - 22:54(JST)に「水曜ドラマ」枠で放送された。主演は酒井法子大沢たかお

続編の『続・星の金貨』は、1996年10月9日より12月25日まで毎週水曜日22:00 - 22:54(JST)に「水曜ドラマ」枠で放送。

『星の金貨 完結編スペシャル』は1997年4月2日に放送。
ストーリー
星の金貨

北海道の美幌別診療所に看護見習いとして住み込みで働く倉本彩は耳と口が不自由な捨て子である。まだ赤ん坊の時に捨てられて以来、育て親が買ってくれたブランコで親を待ち続けている。そんな彩の診療所に医者として赴任してきたのが永井秀一だった。彩は次第に秀一に惹かれていく。彩の育て親が病死し、秀一は東京へ帰ることになった。空港で自分も連れて行ってとお願いする彩を見て、自分も彩を愛していると気付いた秀一は彩と結婚の約束をする。「すぐに戻るから。そしたら結婚しよう」という言葉を残して。彩は秀一との約束を信じ、診療所で帰りを待つが、待てど暮らせど秀一は帰っては来なかった。秀一は東京の空港で結城祥子を助けるため、エスカレーターから落ち重態になっていたのだ。秀一の身を心配して東京に一人やってきた彩は秀一の腹違いの弟、拓巳に出会う。そして、拓巳と一緒に行った永世会病院で秀一が大病院の御曹司だと言う事、そして、事故にあったことを聞く。数日後、秀一は無事、意識を取り戻す。しかし、頭を強く打ったため、秀一は記憶喪失になっていた。秀一は目の前に立っている彩の事をまったく覚えていなかった…秀一は看病してくれる祥子との仲が急速に深まり、彩は辛い日々を送る。そして、そんな彩を愛してしまったのが、秀一と性格が正反対の拓巳だった。そんな中、ある患者の手術に立ち会った拓巳は、執刀医の体調不良でその手術を途中から受け持つこととなる。だが彼をよく思わない医師の陰謀により容体は急変、その患者は植物状態となってしまう。傾いた経営を立て直すため、秀一は祥子との婚約を結ぶ。また病院の信用にかかわる大問題を引き起こした張本人にされてしまい、病院を解雇された拓巳は、キャバ嬢のもとに身を寄せる。だがやがてそれがただの逃避であること、そして自分が本当に求めている人は彩なのだと気付き、そこを去る。そのころ秀一は自分の過去について話を聞き、真偽を確かめるべく彩に会いに行く。だが彩は、拓巳を失う恐怖と嫉妬に狂ったキャバ嬢に刺され大けがを負っていた。彩の手術をすることになった秀一は、彩を何とかして助けようと懸命の処置を施す。そしてそんな彼に奇跡が起こった。彼の失われていた記憶が戻ったのだ。完璧な処置により一命を取り留める彩。だが彼女に償いをするため、拓巳が彩を連れ去り、介抱する。やがて回復した彩と共に、拓巳はしばし穏やかな生活を送る。記憶を取り戻した秀一は、もう二度と彩を失うまいと必死に彼女を探し、そして居場所を突き止める。彩を取り戻そうとする秀一と、彩との生活を失いたくない拓巳。二人は互いに彩のことを譲ることはなかった。そして秀一は彩に一通の手紙を拓巳に託した。「自分はすべてを捨てて彩を待つ。もし彩が来なければあきらめる」。拓巳は彩の気持ちを信じてその手紙を見せるが、彩が選んだのは秀一であった。一方秀一は祥子に婚約破棄を申し出て、待ち合わせ場所の東京タワーに向かう。だがその途中、祥子がリストカットをしたと連絡を受け、病院へと向かうこととなる。祥子は一命を取り留めるが、自分の中に秀一の子供がいると秀一に告げる。秀一が祥子との結婚を決心したと知り、ショックを受ける彩。彩の幸せを思って彩を秀一にゆだねた拓巳は秀一に怒りをぶつけるが、秀一も彩をまだ愛しており、そのことに苦しんでいた。祥子もまた秀一の気持が彩にあることを知り、苦しみの中にいた。彩は、このままで秀一が幸せになれるのか疑問を抱く。時は流れ、秀一と祥子の結婚式の時。自分の存在が祥子を、秀一を苦しめていると考えた彩は、入水自殺をしようとする。だが説得にあい、彼女は北海道に帰ることにした。それを知った秀一は空港に行き、彩に自分の本当の気持ちを告白する。彩は最後に彼に「生まれてくる子供を私のような不幸な子供にしないで。そしてあなたとのことは後悔しないからあなたも後悔しないで」と頼み、北海道へと去る。秀一は「後悔するわけがない。彩、君には僕のあげられなかった星が降る」と言い残して祥子のもとへ帰っていった。一年後。彩の診療所に新しい医者が赴任してきた。その人物は、再び医師となっていた拓巳。拓巳は懸命に練習して覚えた手話で彩に伝える。「お前を待ってやる。ただし、百年だけな」と。
続・星の金貨

秀一と別れ北海道に帰ってきた彩と、彼女を追って医師として赴任してきた拓巳。二人は、幸せそうに牛の出産のお手伝いをしたり、充実した日々をすごしていた。そんなある日、東京に居る彩の親友である遠藤園子が結婚することになり、披露宴に出るため彩と拓巳は上京する。その場で彩と秀一は再会する。秀一を忘れきれていない彩に、拓巳はプロポーズをしたうえで、赤と白のバラが一つずつ入った2つの箱をもってきて、彩に選ばせた。


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