早乙女勝元
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早乙女 勝元
(さおとめ かつもと)
誕生 (1932-03-26)
1932年3月26日
東京府東京市足立区
死没 (2022-05-10) 2022年5月10日(90歳没)
埼玉県
職業作家
言語日本語
国籍 日本
最終学歴東京都立墨田川高等学校
ジャンル平和文学
デビュー作『下町の故郷』(1952年)
活動期間1952年 - 2022年
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早乙女 勝元(さおとめ かつもと、1932年3月26日 - 2022年5月10日)は、日本の小説家児童文学作家東京府東京市足立区出身。
生涯

1945年3月10日未明、12歳の時に東京大空襲を体験し、九死に一生を得る。この体験が生涯にわたる反戦・平和運動の原点となった。

1946年義務教育を終え、鐘紡附属東京理化学研究所(当時)に少年工として勤務する。かたわら旧制都立第七中学校(現・都立墨田川高校)夜間部に入学。

1952年に「下町の故郷」で直木賞候補。

1956年、「ハモニカ工場」で作家として独立[1]

1962年に音楽大学を卒業したばかりの金子直枝と結婚。直枝は小学校教師となった。

1970年に「東京空襲を記録する会」を結成[1]

1972年、早乙女愛(のち映像プロデューサー)が生まれる。

2002年東京都江東区にオープンした東京大空襲・戦災資料センター館長就任[1]2019年退任、名誉館長。

2022年5月10日、老衰のため死去[1]。90歳没。

人物

地元東京
下町の働く姿を描いた作品が多く、また反戦・平和をライフテーマとした。

ベトナム戦争のときの空爆被害の救援にも力をいれていた。

山田洋次に、1963年制作の「下町の太陽」に際してアドバイスを行い、また山田を初めて葛飾柴又に連れて行った。

原作「戦争と青春」は、1991年に映画化、今井正監督の遺作となった(上映会の挨拶まわりで倒れ亡くなった)

毎年3月9日前後には必ず朝日新聞の読者投稿面「声」に、東京大空襲を忘れてはならぬ旨、投書し採用されている。

著書

『下町の故郷』(1952年、葦出版社)「下町の故郷 18歳の少年の手記」 (1962年、三一新書)

『ハモニカ工場』(1956年、
未來社)理論社、1967

『美しい橋』(1957年、文理書院 のち本の泉社より再刊)

『秘密』(1960年、角川書店 のち東邦出版社より再刊)

『ゆびきり』(1960年、理論社)のちフォア文庫

『小麦色の仲間たち』(1964年、理論社)

『火の瞳』鈴木義治絵. 講談社, 1964 のち文庫、青い鳥文庫

『胸さわぎ』 (銀河選書) 大和書房, 1965

『青春の歯車』(1965年、理論社)

『太陽がほしい!』(上・下、1968年、理論社)

『輝坊といっしょに(わが子とともに1)』(直枝と共著、新日本新書・草の根出版会、1980)

『下町の恋人たち』東邦出版社, 1968

『愛と口笛とぼく』(1968年、東邦出版社→『それぞれの愛』に改題、草の根出版会)

『おばけ煙突の歌』 (小学生文庫) 鈴木琢磨 え. 理論社, 1970

『東京大空襲?昭和20年3月10日の記録』(1971年、岩波新書、ルポルタージュ)

『あした私は行く』(1972年、理論社)

『早乙女勝元長編青春小説集』理論社, 1972

『わが街角』(1972-1976年、新潮社、全5巻)のち文庫 全3巻, 1986

『猫は生きている』田島征三絵(1973年、理論社)

『共働きはラクじゃないヨ』(1974年、草土文化→草の根出版会)

『ベトナムのダーちゃん』遠藤てるよ画.(1974年、童心社

『下町抒情』久米宏一画, 童心社, 1974

『やさしく強い子に 早乙女勝元の教育論』民衆社, 1975

『恋人たちの絵本』永島慎二[画]. すばる書房盛光社, 1975

『がんばれダーちゃん』遠藤てるよ 画. 童心社, 1975

『親になったが運のつき(わが子とともに3)』朝日新聞社, 1976 のち朝日文庫, 1984

『人間として』草土文化, 1977.5

『人間らしく』草土文化, 1977.5

『絵本負元物語 お父さんのカレンダーおちこぼれの記』東本つね 絵. 理論社, 1978.12

『絵本東京大空襲 お父さんのカレンダーあの時・この時』おのざわ・さんいち 絵. 理論社, 1978.6

パパママバイバイ』(原作、門倉訣・詩、鈴木たくま・画、草土文化, 1979→草の根出版会, 1987.9 日本図書センター 2001年2月)
1977年に発生した横浜米軍機墜落事件を題材にした絵本。1984年劇場用アニメーションも作成された。

『それぞれの恋』草土文化, 1979.11

『それぞれの愛』草土文化, 1979.11

『わが子わが夢 生活と教育に関する覚え書』草土文化, 1979.3

『東京が燃えた日 戦争と中学生』岩波ジュニア新書, 1979.6

『人間ならば』草土文化, 1980.5

『アウシュビッツからの手紙』岡野和絵. 草土文化, 1980.7

『アウシュビッツと私』草土文化, 1980.8

『おトウの子育て 末娘・愛ちゃんと歩けば』田畑精一絵. 学習研究社, 1980.9

『うちの父ちゃん お父さんのカレンダー』山室正男画. 理論社, 1981.10

『愛ちゃんと歩けば わが子とともに』草土文化, 1981.11

『おトウの出番だ 突貫小僧にやきもき』学習研究社, 1981.12

『死んでもブレストを』 (愛と平和の記録) 遠藤てるよ 画. 草土文化, 1981.12

『もし私が教師だったなら』民衆社, 1981.6

『平和に生きる 私の原点・東京大空襲』草土文化, 1982.11

『おかあちゃんごめんね』 (愛と平和の記録) 福田庄助画. 草土文化, 1982.7

『優しさと強さと アウシュビッツのコルベ神父』小学館, 1983.1

『わが子と訪ねた死者の森収容所』中公新書 1983.6

パパママバイバイ』(アニメ絵本) 山形雄策 文, 東映動画 絵. 草土文化, 1984.7

『ぼくの生活夢日記』草土文化, 1985.10

『小学・中学・高校生』新潮社, 1985.3

『あおよかえってこい』遠藤てるよ 絵. 童心社, 1985.7

『炎のあとに、君よ』新潮社, 1985.7

『ターニャの日記』矢崎芳則 絵. 草土文化, 1985.7

『愛といのちの日記 アンネの時代に散った少女たち』小学館, 1986.8

『人間だいすき』草の根出版会, 1986.8

『火の夜』鈴木たくま 画 (フォア文庫) 理論社, 1987.3

『SOS!インディギルカ号』藤沢友一画. 童心社, 1987.7

『失職失恋、そして…』 (わたしの青春アルバム) 草の根出版会, 1987.8

『この父を越えて行け 心の内をフランクに語れば…』草の根出版会, 1988.10

『生活おもしろ手帳』草の根出版会, 1988.10

『さようならカバくん』鈴木義治 絵. 金の星社, 1988.2

『わが子わが夢 生活と教育に関する覚え書』草の根出版会, 1988.6

『炎の中のリンゴの歌 東京大空襲・隅田川レクイエム』小学館, 1988.7

『とべとべひよこ』葛岡博 絵. 金の星社, 1990.3

戦争と青春』講談社, 1991

改題『螢の唄』新潮文庫, 2016.2


『東京大空襲ものがたり』有原誠治 絵. 金の星社, 1991.9

『再会ベトナムのダーちゃん』大月書店, 1992.7

『ダーちゃんは、いま』遠藤てるよ 画. 童心社, 1992.7

『ベトナム"200万人"餓死の記録 1945年日本占領下で』大月書店, 1993.9

『私の人生案内 教育相談なども』民衆社, 1997.11

『生きることと学ぶこと』(岩波ジュニア新書) 1997.9

『世界の旅から わたしの出会った女性たち』(母と子でみる)草の根出版会, 1998.6

『戦争を語りつぐ 女たちの証言』(岩波新書) 1998.7

『エルベの誓い』 (母と子でみる 草の根出版会, 2001.11

『語りつぐ戦争 15人の伝言』河出書房新社, 2002.8

『戦争と子どもたち』河出書房新社, 2003.1

『図説東京大空襲』 (ふくろうの本) 河出書房新社, 2003.8

『キューバに吹く風』 (母と子でみる 草の根出版会, 2004.11

『ゴマメの歯ぎしり 平和を探して生きる』河出書房新社, 2004.7

『早乙女勝元 炎の夜の隅田川レクイエム』 (人間の記録 日本図書センター, 2004.8

『枯れ葉剤とガーちゃん』 (「写真絵本」物語ベトナムに生きて 1 草の根出版会, 2006.8

『戦争孤児のダーちゃん』 (「写真絵本」物語ベトナムに生きて 2) 草の根出版会, 2006.8

『ナパーム弾とキムちゃん』 (「写真絵本」物語ベトナムに生きて 3) 草の根出版会, 2006.8


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