出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2016年3月)
旧高旧領取調帳(きゅうだかきゅうりょうとりしらべちょう)とは明治時代初期に政府が各府県に作成させた、江戸時代における日本全国の村落の実情を把握するための台帳である。
原本は現存せず(後述)。 取調帳には旧村名・旧領名・旧高・旧県名の4種類の項目について、郡別にまとめられており、おおむね慶応年間から明治4年(1871年)頃までの実情を示す史料と見られる。例えば尾張国の旧高旧領取調帳の冒頭は以下のように記載されている。 「尾張国愛知郡 旧村名 旧領名 明治二年取調旧高 旧県名 ただし調書を作成した際の府県によって基準年や内容にばらつきがあり、例えば旧領名として幕末時点での領主を示しているもの、府藩県三治制下での府藩県の移管後の状況を示すもの、などが混ざり、旧県名も、廃藩置県前の管轄状況を示すものと、廃藩置県後の管轄状況をしめすものが混在している。旧高として記載されている石高についても、国郡によって基準年にばらつきがあり、大部分は明治元年(1868年)の石高となっているが、廃藩置県前に各府藩県がまとめた明治3年(1870年)以前の石高、廃藩置県後に政府の統一基準で各府県が算出し直した明治4年から地租改正開始直前の明治6年(1873年)までの石高など、複数の基準による石高統計が混ざっている。千葉県の事例では天保郷帳からの改訂という体裁で江戸時代の高直しの情報までまとめられている。一方で明治六年政変以降西南戦争まで半独立状態となった鹿児島県分については明治12年調査となっている。 『旧高旧領取調帳』記載の旧高の調査年度 (漢数字はアラビア数字で表記)旧高調査年度の記載旧国郡
概要
名古屋村 名古屋藩領分 高弐千六百拾六石弐斗九升 名古屋県
〃 万松寺領 〃三百石 〃 管下」
明治元年取調旧高
山城国
大和国
河内国
和泉国
摂津国
伊賀国
伊勢国[1]
志摩国
三河国
甲斐国
伊豆国
相模国
武蔵国
安房国[2]
上総国[2]
下総国[2]
常陸国[3]
近江国
美濃国
飛騨国
信濃国
上野国
下野国
磐城国[4]
陸中国[5]
羽前国
越後国[6]
佐渡国
丹波国[7]
丹後国[8]
美作国[8]
備前国[8]
備中国[8]
阿波国
讃岐国
伊予国[8]
明治元又ハ2年取調旧高
若狭国
明治2年取調旧高
尾張国
遠江国
岩代国[9]
陸前国[10]
越前国[10]
播磨国
周防国
長門国
紀伊国[10]
土佐国
明治3年取調旧高
備後国
安芸国
淡路国
肥後国[11]
明治4年旧県ヨリ郷村受取高
陸奥国[12]
明治4合併新置県ノ際郷村受取ノ節旧高
筑前国
筑後国
豊前国[13]
明治4(未)年取調旧高
因幡国
伯耆国
明治5(壬申)年取調旧高
駿河国
羽後国[10]
明治6年取調旧高
肥前国[14]・(壱岐国)[14]