旧松本家住宅
情報
設計者洋館:辰野金吾、日本館:久保田小三郎
旧松本家住宅(きゅうまつもとけじゅうたく)/旧松本邸(きゅうまつもとてい)は、福岡県北九州市戸畑区にある歴史的建造物。日本の実業家で明治専門学校(現九州工業大学)の創設者の1人、松本健次郎がかつて暮らしていた住宅であり、洋館・日本館各1棟および蔵2棟から成る。洋館と日本館は1972年(昭和47年)、蔵2棟は1982年(昭和57年)に、それぞれ国の重要文化財に指定された。 洋館・日本館ともに木造の二階建てで、廊下で繋がっている。洋館の設計は明治の建築家辰野金吾の事務所によるもので、アール・ヌーヴォー様式のデザインで美しい曲線が目立つ。一方、日本館は洋館の建築監督であった久保田小三郎 西日本工業倶楽部の倶楽部館として使用されている。またパーティや結婚披露宴の会場としての利用が可能である。映画・テレビの撮影場所としても利用されている[1]。 敷地内への入場・施設の撮影はできないが、毎年1回、秋に一般公開(無料・要事前申込)に際して入場が可能となっている。 門の敷地外から目視による見学は自由であるが(撮影は不可)、建物全体は樹木によりほとんど見ることは出来ない。
沿革
1908年(明治41年)洋館および日本館の建設着工
1912年(明治45年)旧松本家住宅完成 以降、戦後進駐軍に接収されるまで、松本家の住宅および迎賓館として利用される。
接収後?1952年(昭和27年)独身将校用の宿舎となる。
1952年(昭和27年)西日本工業倶楽部の設立を受け、松本氏から同倶楽部に譲渡される。
1972年(昭和47年)洋館及び日本館が「旧松本家住宅」として国の重要文化財に指定される。
1981年(昭和56年)修復工事(?昭和57年)。
1982年(昭和57年)蔵2棟(壹號蔵、弐號蔵)が重要文化財「旧松本家住宅」に追加指定される。
2007年(平成19年)近代化産業遺産(北九州炭鉱 - 筑豊炭田からの石炭輸送・貿易関連遺産)に認定される。
建築
利用情報
交通アクセス
鹿児島本線戸畑駅より西鉄バス・明治学園前バス停下車徒歩5分
無料駐車場あり(敷地内正面及び側面、隣接する旧安川邸駐車場の利用も可能)
関連項目
安川敬一郎 - 松本健次郎は安川敬一郎の二男。
美の巨人たち - TXN系番組。辰野金吾「旧松本健次郎邸」2008年12月6日放送。旧松本邸の歴史、建物内部を取り上げた。
藍より青し - 文月晃原作の漫画。主人公たちは旧松本邸をモデルとした大きな洋館に住んでいる。
ロケが行われた主な映像作品
さかえ屋 代表銘菓「なんばん往来
裸の大将 第59話「清が誘拐されサァ大変」(1993年2月7日放送、関西テレビ)- 竹本邸として
スパイ・ゾルゲ(2003年6月14日劇場公開、東宝)- 情報受け渡し場所の庭園として
テレビ朝日開局45周年記念ドラマ「流転の王妃・最後の皇弟」(2003年11月29日・11月30日放送、テレビ朝日)- 嵯峨邸として
奇跡の夫婦愛スペシャル「虹を架ける王妃」(2006年11月24日・11月25日放送、フジテレビ)- 李王邸として
K-20 怪人二十面相・伝(2008年12月20日劇場公開、東宝)- 羽柴邸として