旧字
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楷書行書明朝体などの「書体」とは異なります。

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独自研究が含まれているおそれがあります。(2013年3月)


図1( 図2( 図3

字体(じたい)とは、図形を一定の文字体系の一字と視覚的に認識する概念、すなわち文字の骨格となる「抽象的な」概念のことである。
目次

1 概要

1.1 同形異字


2 正字体

2.1 康熙字典以前

2.2 康熙字典体

2.3 当用漢字・常用漢字

2.3.1 旧字体


2.4 簡体字

2.5 繁体字

2.5.1 韓文漢字


2.6 新字形


3 異体字

3.1 異体字の例

3.2 異体字の認定

3.3 文字集合と異体字


4 脚注

5 参考文献

6 関連項目

7 外部リンク

概要

文字は、言語と直接結び付いて意味を表すものであり、その結び付いた意味によって字種に分類される。そして異なる字種は、原則としてそれぞれ異なる字体を有する。例として図1は「かたな」という意味を持つ字(刀)であり、図2は「やいば」という意味を持つ字(刃)である。このとき図2は図1と比較して一画多い、異なる字体を有している。

しかし、異なる字種が同一の字体を有する場合も稀にある。次項で例を示すが、これらは「同形異字」と呼ばれ、視覚的にはまったく区別することができない。さらに、ひとつの字種に複数の字体が併存していることがある。それら複数の字体はそれぞれ異なる字源から成立している場合もあるし、同じ字源から発生しながらその表現が歴史的・地理的に変化していった結果が固定されている場合もある。例として図2と図3を比較すると中央の筆画の交差に差異が見られるが、これらはともに「ジン」という発音と「やいば」という意味を持つ字である。このように字義、字音が等しい同一の字種でありながら、互いに異なる字体を有する文字を異体字と呼ぶ。異体字のなかで、規範として選ばれている字体を正字体と呼ぶ。異体字と正字体については、それぞれ次節で詳しく述べる。

字体と似た概念に字形(じけい)があるがこれは個別具体の文字の形の総称であり、文字の視覚的な差異はすべて字形の違いとして捉えられる。これまで例として挙げてきた図1・図2・図3についても、字形の違いとして包括することができる。本来、字体は抽象的な概念であるから何らかの書体によって表現されている字形はあくまで参考のためのものに過ぎないと考えられる。しかし字形は常に書体の変遷に応じて大きく変化しているため、あらゆる書体・字形の差を抽象しうる字体というものを想定するのは難しい。

文字コードにおいてその文字集合包摂規準に従う場合などを除くと、これら字種・字体・字形の弁別は文字体系を共有するもの同士が何らかの合意に達することで行なわれる。すなわち先に挙げた図2と図3の例についてもこれらを字形の違いに留まるものと捉えるか、それとも異なる字体として認めるかということは一意に決まるわけではない。図2と図3は字形が相違するだけで、異体字ではないと考えることもできる。

なお文字コードの策定に当たっては表記体系上必要な句読点や括弧類、スペースなど意味や音を持たない図形記号の抽象化を含めたグリフ(glyph)という概念も用いられる。
同形異字

同形異字とは前文で記したように、同じ形で違う字ということである。

例1)芸 ※藝の略字、芸(ゲイ)と芸(ウン)

例2)灯 ※燈の略字、灯(トウ・トン)と灯(チョウ・テイ・チン)

正字体

正字体とはある文字において、最も規範的とされる字体を言う。特にいくつもの字体を有する漢字で問題になり、その選択のしかたによっていくつかの正字の体系が言われる。正字として重要なのはその典拠とそれを正字とする判断であり、四書では小篆隷書で示したものが正統の証でもあった。代の『康熙字典』(1716年)以後は、その字体が規範として尊重された。


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