日野・レインボー
[Wikipedia|▼Menu]
日野・レインボー


SKG-KR290J2 日野自動車サンプルカー

レインボー(Rainbow)は、日野自動車から発売されているバスの名称である。キャブオーバーの小型車は1966年リアエンジンの中型車は1980年に製造を開始し、国内初のスケルトンマルチチューブラーフレーム)構造を取り入れた中型バスとして、路線観光用途に1980年代から1990年代にかけて広く販売された。

もとは中型車のほか小型車も包括していたが、モデルチェンジによる名称変更が相次ぎ、現在は中型路線系(ジェイ・バス宇都宮事業所で製造するいすゞ・エルガミオOEM供給→統合モデル車・日野レインボーII)のみのラインナップとなっている。2016年5月6日のフルモデルチェンジの際、車名が「レインボー」に戻されている。

車体製造は日野車体工業金沢工場が担当していたが、2002年より同社小松工場、2004年10月にジェイ・バスへの統合で、その後は同社小松事業所が製造を担当した。車名「レインボー」は、日野自動車の社内公募によって決定した。

9 mワンステップ路線車(RJ系)・および7 mノンステップ路線車(HR系)は2004年に生産中止、9 mノンステップ路線車(HR系)は2007年10月1日に、いすゞ・エルガミオの統合車種(当初はOEM車種)であるレインボー II へ移行し、最後まで製造された10.5 mノンステップ路線車(HR系)も、2010年をもって製造を中止した。

なお、ここでは日野の中型路線バスの歴史をひも解く意味を踏まえ、1964年に発売された日本初の中型バスであるRM100系・RL系についても述べる。

また、1995年にリエッセ(RX系)に移行した小型バス、レインボーRB・ABについては日野・リエッセを参照。1998年から1999年にかけてメルファにフルモデルチェンジしたレインボー7M・7W、レインボーRJ・RR観光車については、それぞれ後継車の記事を参照。「日野・リエッセ」および「日野・メルファ」も参照
RM100RM100(帝国車体)東海自動車

1964年、日野自動車初の中型リアエンジンバスとしてRM100が誕生した。エンジンはDM100(90 PS)。中型トラックレンジャーと主要部品を共通化したため、価格は従来のバスよりも低く抑えられている。車体はRB10/RC100系を縮小したスタイルで、特に自家用や狭隘路線用として導入されるケースが多く見られた。1967年以降はエンジン出力が100 PSに引き上げられ性能が向上している。
RL
RL100RL100 徳島西部交通

1970年、RM100を発展させたRL100に移行する。エンジンは予燃焼室式のEC100 (120 PS) 。ボディスタイルはRE100/RC300系を縮小したものとなった。

RL100
上田交通

RL300/RL320

1975年、エンジンを予燃焼室式のEH300 (160 PS) としたRL300/RL320にマイナーチェンジされる。RL300は従来のRL100と同じサイズだが、RL320は全長やリヤオーバーハングを延長し、後輪より後への扉の設置を可能とした。

RL320
防長交通

RL320
日ノ丸自動車

K-RL301/RL321

1980年、RLとしては最後のマイナーチェンジを受け、エンジンは昭和54年排出ガス規制に適合した直噴式のEH700 (170 PS) を搭載した。車体寸法やスタイルなどはRL300/RL320に準ずる。

K-RL321
上毛電気鉄道

K-RL321
伊予鉄南予バス

レインボーRJ・レインボーRR (路線系)

デザイン変更前の初代とデザイン変更後の2代目にわけて扱う。
初代


K-RJ/RR系

1980年、それまでのモノコック構造による車体をもった、RL系をモデルチェンジしてレインボーRJ(当初は板バネのみ)が誕生した。車体は直線的なスケルトンマルチチューブラーフレーム)構造となり、中型バスに対するイメージを一新した。

路線系は、側窓が2連ユニット式となった天地の狭い2段式が標準で、窓上の幕板が広いのが特徴。前面は左右1つずつの丸形前照灯が特徴で、「二つ目」と呼ぶファンもいる。なお、前照灯は丸形4灯/角形4灯も選択でき、それらは異なる印象を与えた(阪急バス尼崎市営バスに納入)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:105 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef