日産・サクラ
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この項目では、日産の車種について説明しています。その他の用法については「サクラ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

サクラ(SAKURA)は、日産自動車2022年から販売する軽トールワゴン型の二次電池式電気自動車(BEV)である。目次

1 概説

2 初代 B6AW(KE0)型(2022年 - )

2.1 概要

2.1.1 パワートレイン

2.1.2 運転支援機能

2.1.3 内外装

2.1.4 車両型式


2.2 年表


3 車名の由来

4 脚注

4.1 注釈

4.2 出典


5 関連項目

6 外部リンク

概説 IMk コンセプト

2019年10月23日に開幕した第46回 東京モーターショー2019にて発表された、軽EVのコンセプト「IMkコンセプト[1]をベースとした市販車で、三菱自動車工業NMKV(日産と三菱の共同会社)との共同で開発された。

2021年に量産化が明らかになり[2]2022年5月12日に行われた2021年度の決算説明会内で、5月20日に発表することが発表された[3]。発表と同日の5月20日に三菱とのラインオフ式が行われ、正式名称が「SAKURA」であることが明らかとなった。三菱自動車では同日にeKクロスベースのEVとして「eKクロスEV」が発表された[4]

発表に先立って、同社副社長の星野朝子は「『日産サクラ』は、日産リーフ日産アリアに続く、量販3モデル目となる電気自動車です。軽自動車市場に初投入するこの電気自動車は、日本の自動車市場の常識を変えるゲームチェンジャーとなり、電気自動車の普及促進に弾みをつける存在になると確信しています」と述べた[5][注釈 1]
初代 B6AW(KE0)型(2022年 - )

日産・サクラ
B6AW(KE0)型
日産・サクラ
概要
製造国 日本岡山県倉敷市
販売期間2022年5月20日 -
ボディ
乗車定員4名
ボディタイプ軽トールワゴン
駆動方式前輪駆動
パワートレイン
モーターMM48型:交流同期電動機
最高出力47 kW / 2302 - 10455 rpm
最大トルク195 N・m / 0 - 2302 rpm
サスペンション


前:マクファーソン式

後:トルクアーム式3リンク

車両寸法
ホイールベース2,495 mm
全長3,395 mm
全幅1,475 mm
全高1,655 mm
車両重量1,070 - 1,080 kg
その他
姉妹車三菱・eKクロスEV
製造事業者三菱自動車工業
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概要
パワートレイン

パワートレインとして、最大で195 N・mのトルクを発揮するMM48型モーター、および20 kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。アクセルペダルの操作のみで加減速を可能にする「e-Pedal」はクリープ機能を備えた「e-Pedal Step」として搭載。減速の際にはブレーキペダルを踏んだ場合と同等の減速感を発揮し、一定以上の減速度が発生する場合はブレーキランプも点灯する(ガソリンエンジンのAT車の場合と同じくアクセルオフの減速後にクリープ機能が作動するため、停車する場合にはブレーキペダルを踏む必要がある)。
運転支援機能

全方位運転支援システム「360°セーフティアシスト」が採用されており、前方には搭載されたミリ波レーダーとカメラにより、自転車運転者や夜間の歩行者も検知し、衝突する可能性が高い場合には表示とブザーで回避操作を促し、安全に減速できなかった場合にはブレーキも作動する「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」、2台前を走行する車両の車間や相対速度をモニタリングし、減速が必要と判断されたときにはディスプレイ表示とブザーで注意を促すことでブレーキの踏み遅れによる玉突き事故回避を支援する「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)」、車速60 km/h以上の高速走行中にハンドル操作からドライバーの注意力低下が判断したときにはブザーとディスプレイ表示で休憩を促す「インテリジェント DA(ふらつき警報)」、進入禁止・最高速度・一時停止の3つの標識を検知してディスプレイに警告表示し、進入禁止標識を通過した場合にはブザーを鳴らすことで注意を促す標識認識機能を装備。側方には「インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)+LDW(車線逸脱警報)」でブザーを鳴らすとともにブレーキ制御により車両を元の車線内に戻すような力を短時間発生させることで車線内に戻すステアリング操作を支援する。駐車時にはブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏みこんだ場合にモーター出力やブレーキを制御して壁などの障害物(前進時には車両と歩行者を含む)との衝突回避を支援する「踏み間違い衝突防止アシスト」を装備。また、「アダプティブLEDヘッドライトシステム」や「インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付)」も採用されている(グレードにより標準装備またはメーカーオプション設定)。

高速道路単一車線運転支援機能「プロパイロット」を採用しており、アクセル・ブレーキ・ステアリング操作を補助することで車間距離と車線中央を保つ。また、緊急時にはSOSコールとも連動しており、「プロパイロット」作動中に予期せぬ事象が発生し、ハンドル操作が一定時間検知されず、かつ、メーター表示や音による警告にもドライバーの反応がない時にハザードを点灯させて徐々に減速して停車。さらに、NissanConnect サービスに加入している場合は停車後に緊急通報センターへ音声接続され、必要に応じて警察や救急への出動要請も行う「プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付)」も備わる(本機能を利用するにはNissanConnect サービスへの契約に加え、EV専用NissanConnect ナビゲーションシステムの装着も必要なため、一部グレードに設定のメーカーオプションはナビゲーションシステム・車載通信ユニット(TCU)・SOSコールは他の装備と合わせたセットオプションとなる)。また、軽自動車で初となる「プロパイロット パーキング」も採用(メーカーオプション設定)。ステアリング・アクセル・ブレーキ・シフトを制御して縦列・前進・後退での駐車を補助し、駐車が完了すると自動で電動パーキングブレーキが作動し、「P」レンジへシフトチェンジされる。
内外装

内外装においてはベースとなっているデイズと主骨格は共通だが、相違点は多岐にわたる。

外観はフロントウインドウ、ドアミラー、ドアハンドルを除いた外板のすべてが新造となるほか、フロントフェイスにシールドが採用され、ヘッドランプは軽自動車で初となるプロジェクター式の薄型3眼LEDを採用。リアのLEDリアコンビネーションランプは軽自動車初採用となるロングバータイプで、真下中央にはアリアや3代目ノート/ノート オーラと同じ「N I S S A N」のバラ文字が配置される。それに伴い、リヤゲートとリヤバンパーの形状もデイズとは大きく異なる。15インチアルミホイールも「水引」をモチーフにした専用デザインが与えられる。

内装はステアリングを抗菌仕様とし、デイズとは異なるデザインのエアコンパネル、シフトレバー、(メーターの役割を果たす)7インチカラーのアドバンスドドライブアシストディスプレイと9インチディスプレイ(ナビゲーション又はディーラーオプションのディスプレイオーディオ)を水平方向にレイアウトされた統合型インターフェイスディスプレイを採用。バッテリーをユニバーサルスタック構造としたことで十分な室内空間や荷室容量が確保され、ボックス類・カップホルダー・ボトルホルダー付きドアポケットなどの豊富な収納スペースやラゲッジアンダーボックスも備わる。
車両型式

車両型式は三菱流のB6AWであるが、日産の社内型式としてKE0が与えられている[6]
年表

2022年令和4年)

5月20日 - 日産自動車の内田誠、三菱自動車工業の加藤隆雄両CEO立会いの下、12時に製造元の三菱水島製作所でオフライン式を実施[7]、14時に公式発表[8]、20時にメタバース上で発表イベントとなるお披露目会が行われた[9]

グレード体系は標準仕様「X」、上級仕様「G」、ビジネス向けの普及仕様「S」の3グレードを設定。「G」は「X」ではメーカーセットオプション設定となるアダプティブLEDヘッドライトシステム、インテリジェント アラウンドビューモニター、6スピーカー、EV専用NissanConnectナビゲーションシステム、NissanConnect専用車載通信ユニット、ETC2.0ユニット、プロパイロット、プロパイロット緊急停止支援システム、SOSコール、SRSニーエアバッグ(運転席)、ロードリミッター付プリテンショナーシートベルト(後席)、ステアリングヒーター、運転席シートヒーターが標準装備となり、外装にクリアブラックシールドを追加。「プレミアムインテリアパッケージ」の設定も可能となる。一方、「S」は「X」からファブリック調インストパネル、アームレスト(前席ドア・フロントセンター)、助手席シートバックポケット、後席シート肩口スライドレバーが省かれ、断熱グリーンガラス(フロントドア)をUVカットに、14インチホイールをフルホイールカバー付きのスチールにそれぞれグレードダウンしている。

ボディカラーはモノトーンはブラックパール、スターリングシルバーメタリック、スパークリングレッドパールメタリック、アッシュブラウンメタリック(特別塗装色)、ソルベブルーメタリック(特別塗装色)、ホワイトパール3コートパール(特別塗装色)の6色、2トーン(特別塗装色)はソルベブルーメタリックとホワイトパール3コートパールはルーフカラーでブラックパールまたはチタニウムグレーメタリックの選択が可能なほか、スパークリングレッドパールはブラックパールのルーフカラーを設定。さらに、2トーン専用色として、リーフやアリアにも設定されている暁-アカツキ-サンライズカッパーメタリック/ブラックパールをはじめ、ブラックパールのルーフカラーと組み合わせたブロッサムピンクチタンメタリック、チタニウムグレーメタリック、フローズンバニラパールメタリックの全9種(うち5種は「G」専用)を設定。

キャッチフレーズは「電気自動車になった日産の軽」で、CMキャラクターは松たか子、CMソングはマカロニえんぴつ「たましいの居場所」。


車名の由来

日本を象徴する花である「サクラ」に由来しており、「日本の電気自動車の時代を彩り、中心となるクルマになってほしい」との願いが込められている。車名は社員からの公募で決定した[10]

サクラにちなむ日産車のネーミングとしては過去にチェリーS110型シルビアのメキシコ名「ダットサン・サクラ」、K12型マーチ等のピンク系カラー名(ナデシコピンクパールメタリック、#NAR)などが存在する。尚、前述したようにサクラのボディカラーにもサクラをイメージした「ブロッサムピンクチタンメタリック」(ブラックパールと組み合わせた2トーン専用、#XAB)の設定がある[注釈 2]
脚注

[脚注の使い方]

注釈^ 厳密にいえば、2000年登場のハイパーミニが軽自動車市場に初投入されたモデルである。
^ デイズやルークスにも「S」・「X」専用色として設定(モノトーンでの設定で、#NBS)

出典^ 日産自動車、「ニッサン IMk」を世界初公開 ? 「ニッサン インテリジェント モビリティ」の将来を現すEVシティコミューター? 日産自動車株式会社 2019年10月01日
^ 日産と三菱自が来春から「軽EV」を年6万台生産。脱炭素社会に向け先手 ニュースイッチ 2021年06月01日
^ 日産、新型軽自動車バッテリEVを5月20日発表へ Car Watch 2022年05月12日
^ “三菱自動車、新型軽EV『eKクロス EV』を本年夏に発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2022年5月20日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2022/detail5615.html 2022年5月20日閲覧。 
^ 新型日産サクラ登場──本格的な軽電気自動車がついに出た! GQ Japan 2021年05月20日
^ “日産サクラ環境情報”. 日産自動車株式会社. 2022年5月23日閲覧。
^ “日産自動車、三菱自動車、NMKVが新型「軽EV」のオフライン式を実施” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2022年5月20日), https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-62f323df4b615e03378855c9050378f6 2022年5月21日閲覧。 
^ “新型軽 電気自動車「日産サクラ」を発表” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2022年5月20日), https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-62f323df4b615e03378855c905038929-220520-02-j 2022年5月21日閲覧。 
^ “日産自動車、メタバース上で新型軽電気自動車「日産サクラ」をお披露目” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2022年5月20日), https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-62f323df4b615e03378855c90500a2a8 2022年5月21日閲覧。 
^ 日産が軽の電気自動車「サクラ」を発表 市場投入は2022年夏Web CG 2022年5月20日

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、日産・サクラに関連するカテゴリがあります。


電気自動車

日産・ハイパーミニ

三菱・eK(とりわけeKクロス)/日産・デイズ

日産・ルークス

外部リンク

日産:サクラ SAKURA 軽自動車 Webカタログ トップ











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