日産・エクステラ
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エクステラ(XTERRA、X-TERRA)は、日産が製造・販売しているトラックベースのコンパクトSUVである。

日産・エクステラ
2代目のロゴ
2代目
概要
販売期間1999年 - 2015年
ボディ
ボディタイプ5ドア SUV
エンジン位置フロント
駆動方式後輪駆動 / 四輪駆動
系譜
後継日産・テラ
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概要 (2代目まで)

名前は競技種目のエクステラにちなんでいる[1]。エクステラは、日産によって[2] 機能的で信頼性の高いアウトドア用のクルマとして位置づけられ、そのマーケティングキャッチフレーズ“Everything You Need, Nothing You Don’t.”(訳:「必要なものはすべて揃っている、不要なものなんてない。」)に象徴されている[3]。どちらも高級感よりも堅牢性、実用性、手頃な価格を優先していた[4]。伝統的なボディオンフレーム構造とアンダーボディスキッドプレートは、トラックからの伝統とオフロード能力の両方を反映している[5]。ベース車種はそれぞれ異なっても、2代目までのモデルライフを通して2列目のスタジアム座席、Cピラーに取り付けられたリアドアハンドル、非対称のリアウィンドウ、ツーボックスデザインといった共通点を持っていた。また、屋外の荷物を運ぶために、取り外し可能な前進ギアバスケットを備えたルーフラックが標準装備された。
初代 WD22型(1999年 - 2005年)

日産・エクステラ(初代)
WD22型
2001年改良型
2002年改良型
概要
別名日産・パラディン (中国)
日産・ロニス (イラン)
製造国 ブラジル
中華人民共和国
アメリカ合衆国
販売期間1999年[6] - 2005年 (アメリカ合衆国)
1999年 ? 2009年 (イラン)
2003年 ? 2007年 (ブラジル)
2003年 ? 2015年 (中国)
デザイントム・センプル[7]
ロバート・バウアー
ダイアナ・アレン
ボディ
乗車定員5名
ボディタイプ5ドアSUV
エンジン位置フロント
駆動方式後輪駆動
四輪駆動
パワートレイン
エンジン本文参照
最高出力本文参照
最大トルク本文参照
変速機5MT
4AT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン式
トーションビーム式
車両寸法
ホイールベース2,650 mm
全長4,522 mm
全幅1,788 mm
全高1,834 - 1,879 mm
車両重量1,880 - 2,020 kg
その他
ベース車日産・ダットサントラック(D22型) /
フロンティア(D22型)
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1999年にカリフォルニア州ラホーヤでの日産デザインインターナショナル(NDI、現日産デザイン・アメリカ)で開発された[8]。この車は、NDIの当時のデザインディレクター、トム・センプルによって[7]開発され、完全に着想、開発、製造された最初の日産車となった[9]。NDIの社長・ジェリー・ハーシュバーグは、「エクステラの設計者にとっての原動力は、手頃な価格で頑丈で高品質なクルマを作成することであった」と述べている[10]。彼は後にそれを「『乱暴に扱ってくれ』と言わんばかりのガレージツールであり、綺麗なときよりも汚いときの方が魅力的に見えるように設計されている」と説明した[11]。「クルマで何ができるのかと同じくらい、人々がクルマで何をするか」[10]をテーマに設計され、同年6月にXEとSEの2つのグレードで北米市場に導入された。

北米においてはエントリーモデルとしてパスファインダーの下のクラスに位置する。ダットサントラック(D22型)[10]及び日産・フロンティア(D22型)のシングルキャブをベースとして作られている。理由は、ビルドインフレーム(フレーム一体型モノコック)構造のパスファインダーに対し、オフロードでの耐久性をより高めるためにラダーフレーム構造を持つシャシーから設計し、両者のキャラクターを差別化するためである。ゆえにサスペンションは共通のものが使われており、土の上では心地よい安定性が、アスファルト上では逆効果になった。また、ダットサントラック及びフロンティアとはエクステリアはもちろん、インテリアにまで類似する部分が多い。インストゥルメントパネルも同様のものが使用されている。しかし、シートの位置やエアコンのロータリーコントロール、ドライバーに近いギアレバーなど乗用車としての快適さに重点が置かれている。スタジアムシートと後席から一段高くなるキックアップルーフが特徴で、居住空間が確保されている。

ベースとなるXEは、スチールホイール、ルーフラック(最大125ポンドの荷重定格)を備えていた。 SEには、XEにオプション装備されていた標準装備が装備された。すべてのグレードには、折り畳み式のリアシートバックに対応するために、取り外し可能なタブ固定式リアシートクッションが装備されていた。

生産拠点はブラジルのクリチバ工場と北米日産会社のテネシー州スマーナ工場である。
2002年改良型

2002年改良型の設計は、ミシガン州ファーミントンヒルズの日産テクニカルセンター(北米)で行われた[8]

2001年9月、シカゴモーターショーでデビューしたマイナーチェンジモデルは、日産のCIが当時最新のものに変更され、丸みを帯びたヘッドライトと隆起したボンネット(48mm)を備えたフロントエンドスタイリング、グレートリム(XE)またはブルー(SE)の3つの丸型ゲージを備えたインストルメントパネル、改良されたHVACコントロール、サイドマップポケット付きコンソール、25%拡大されたグローブボックス、一体型コンパス付きマップランプ(SE)、 引き出し式リアカップホルダー、4つのインテリアパワーポイント、改良された新しいファブリック地シート、標準装備の可変式間欠フロントワイパーとリアワイパー、オプションの300Wオーディオシステム、ダッシュマウントのプル&ツイストパーキングブレーキに代わる足踏み式ペダルパーキングブレーキに変更された。

2003年モデルでは、フロントシートにランバーサポートが追加され、SEでは、6枚組、4スピーカーのAM/FM/CDオーディオシステムが、後部収納エリアのごく一部を占める8インチのサブウーファーを備えた6スピーカーの300WロックフォードフォズゲートAM/FM/CDオーディオシステムに置き換えられた。最後のモデルは2005年1月に製造された。

2002年6月、第7回北京モーターショーにて、同様にD22型系ダットサントラックをベースとする「パラディン(D22W型系)」を発表。エンジンはKA24DE型およびVG33E型を搭載し、鄭州軽型汽車製造、CITIC、および日産の合弁会社である鄭州日産汽車有限公司にて2003年に生産開始。
エンジン・レイアウト・変速機の組み合わせ

発表当初は、直列4気筒 DOHC KA24DE型に、後輪駆動と5速マニュアルトランスミッションが組み合わされた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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