日本文学大賞
[Wikipedia|▼Menu]

日本文学大賞(にほんぶんがくたいしょう)は、1968年から1987年まで、新潮社財団法人「新潮社文芸振興会」が三大新潮賞のひとつとして設けていた文学賞である。
選考

小説評論詩歌戯曲を対象とした。

選考対象は、

選考会前年の1月?12月の間に刊行された単行本(第1回から第4回)

選考会前年の1月?当年の4月の間に刊行された単行本(第5回、選考会の時期が変更されたための措置)

選考会前年の5月?当年の4月の間に刊行された単行本(第6回以降)

但し、いずれの場合も刊行年をさらに1年間遡って作品を選ぶことができた。
1983年まで

選考委員は4名で、毎年交代。選考委員の作品は対象としない。
1984年から

1984年の第16回から規定が、以下に大きく変更。

文芸部門と学芸部門の2部門制となった。

各・部門の選考委員は5名となった。

選考委員の作品も対象となった。

発表・受賞

受賞作発表は『新潮』誌上において行われた。第1回?第4回は5月号、第5回?第9回は8月号、第10回?第15回は7月号、第16回は8月号、第17回?第19回は7月号。

受賞者には記念品と副賞として賞金100万円が授与された。
廃止

1988年、三大新潮賞から新潮四賞への移行に伴い終了した。

文芸部門は、純文学を対象とした三島由紀夫賞と大衆文学を対象とした山本周五郎賞となり、両賞とも新人を対象としている。

学芸部門は新潮学芸賞となり、21世紀に入り小林秀雄賞新潮ドキュメント賞となった。

各回のデータ
第1回(1969年)
選考委員
中村光夫丹羽文雄三島由紀夫
受賞作
井上靖おろしや國酔夢譚稲垣足穂 『少年愛の美學』
候補作
開高健輝ける闇椎名麟三 『勤人の休日』芹沢光治良 『人間の運命』稲垣足穂 『東京遁走曲』村松剛 『評傅ポール・ヴァレリー』福田恆存解つてたまるか!・億萬長者夫人』
第2回(1970年)
選考委員
石川達三小島信夫武田泰淳平野謙
受賞作
有吉佐和子出雲の阿国
候補作
大江健三郎 『われらの狂氣を生き延びる道を教えよ』大岡昇平 『ミンドロ島ふたたび』椎名麟三 『懲役人の告發』高橋和巳 『日本の惡靈』丹羽文雄 『親鸞』花田清輝 『随筆三国志』
第3回(1971年)
選考委員
江藤淳大岡昇平中村光夫舟橋聖一
受賞作
河上徹太郎 『有愁日記』福田恆存 『総統いまだ死せず』
候補作
石原慎太郎 『化石の森』河野多惠子 『回転扉』小島信夫 『階段ののぼりはな』瀬戸内晴美 『遠い声』深沢七郎 『庶民烈伝』藤枝静男 『欣求浄土』三浦哲郎 『海の道』本多秋五 『遠望近思』
第4回(1972年)
選考委員
井上靖、遠藤周作、武田泰淳、平野謙
受賞作
円地文子 『遊魂』福永武彦 『死の島』
候補作
杉浦明平渡辺崋山辻邦生 『嵯峨野明月記』三島由紀夫 『豊饒の海
第5回(1973年)
選考委員
円地文子、小島信夫、
中村真一郎、中村光夫
受賞作
武田泰淳 『快楽』


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:20 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef