日本放送協会の放送形態
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日本放送協会の放送形態(にっぽんほうそうきょうかいのほうそうけいたい)の項目では、日本放送協会(NHK)における放送の体系、技術系統、表示・アナウンスなどにおける、運用上の各波・各局・地域別・時代別の差異について記す。
用語の定義

本項における用語の定義の出典は以下の通り。改正前後とは放送法令改正の2011年(平成23年)6月30日施行に伴い改廃されたことによる。

用語改正前改正後
放送法
国内放送第2条第1号の2第2条第4号
受託国内放送第2条第1号の3削除
国際放送第2条第2号第2条第5号
中継国際放送第2条第2号の2第2条第8号
受託協会国際放送第2条第2号の2の2削除
中波放送第2条第2号の3第2条第16号
超短波放送第2条第2号の4第2条第17号
テレビジョン放送第2条第2号の5第2条第18号
協会国際衛星放送新設第2条第9号
衛星基幹放送新設第2条第13号
地上基幹放送新設第2条第15号
放送法施行規則
地上系による放送別表第1号(注)1削除
衛星系による放送別表第1号(注)2削除
総合放送別表第1号(注)9別表第5号(注)4
教育放送別表第1号(注)10別表第5号(注)5
広域放送別表第1号(注)12別表第5号(注)7
県域放送別表第1号(注)13別表第5号(注)8
難視聴解消を目的とする放送別表第1号(注)16別表第5号(注)10
電波法施行規則
短波放送第2条第1項第24号の2
標準テレビジョン放送第2条第1項第28号の2
高精細度テレビジョン放送第2条第1項第28号の3
デジタル放送第2条第1項第28号の16第2条第1項第28号の8

放送系統
放送波
2023年12月以降

法令に基づく種類区分系統名称備考
アナログ放送地上系による放送中波放送総合放送
NHKラジオ第1放送
教育放送NHKラジオ第2放送
超短波放送NHK-FM放送
デジタル放送 $地上系による放送
$(高精細度テレビジョン放送を含む放送)総合放送NHK総合テレビジョン
教育放送NHK教育テレビジョン通常は「NHK Eテレ」と呼ぶ
委託国内放送業務衛星系による放送高精細度テレビジョン放送NHK BS旧BS1と旧BSプレミアムを統合、2Kを1波化
(BS2K Ch.103)旧BSプレミアム。2024年3月まで停波・移行促進告知を基本とするが、
能登半島地震 (2024年)発生による地上波中継局電波断絶に伴い、
暫定的に金沢総合の一部サイマル放送に切り替え
超高精細度テレビジョン放送NHK BSプレミアム4K旧BS4Kに旧BSプレミアムを統合。
4K解像度放送普及を目的とする
NHK BS8K2018年12月1日開局。
8K解像度放送普及を目的とする
国際放送地上系による放送短波放送NHKワールド・ラジオ日本送達媒体の変化により規模縮小。
短波放送の他、衛星系(委託協会国際放送業務)による放送も行っている
委託協会国際放送業務衛星系による放送
(高精細度テレビジョン放送HDTV&標準テレビジョン放送PALで送信)NHKワールドTV外国人向けテレビ国際放送で英語主体の編成
在外邦人向けテレビ国際放送・外国向けテレビ番組配信
(衛星系による放送・配信 標準テレビジョン放送 NTSCで送信[注 1]NHKワールド・プレミアム日本国内向け放送と同様、日本語主体の編成。
スクランブル放送となっているが、一部時間帯ではノンスクランブル放送を実施
(主にニュース・情報番組とごく一部の娯楽番組)


国際系の細分は便宜的なものであるが、あえて付した。これは、各国の主要放送機関が、外国向けの情報発信手段をラジオからテレビ・インターネットにシフトしていることに呼応し、NHKでもテレビの国際放送を強化していることによるもの。

2011年度から2023年11月まで

法令に基づく種類区分系統名称備考
アナログ放送地上系による放送中波放送総合放送NHKラジオ第1放送
教育放送NHKラジオ第2放送
超短波放送NHK-FM放送
テレビジョン放送
(標準テレビジョン放送)総合放送NHK総合テレビジョン2011年7月24日を最後に完全停波[注 2]
デジタル放送との区別のため「アナログ」のウォーターマークが入る
教育放送NHK教育テレビジョン
衛星系による放送
(委託国内放送業務)標準テレビジョン放送総合放送NHK BS1(アナログ)
NHK BSプレミアム(アナログ)
デジタル放送 $地上系による放送
$(高精細度テレビジョン放送を含む放送)総合放送NHKデジタル総合テレビジョン通常運用でアナログと特に区別はせず
教育放送NHKデジタル教育テレビジョン
委託国内放送業務衛星系による放送高精細度テレビジョン放送NHK BS1(デジタル)旧衛星第1テレビから意味付けを変えたが、基本スタンスはそのまま
NHK BSプレミアム(デジタル)旧衛星第2テレビと廃止したデジタル衛星ハイビジョンを統合
超高精細度テレビジョン放送NHK BS4K2018年12月1日開局。
4K解像度放送普及を目的とする
NHK BS8K2018年12月1日開局。
8K解像度放送普及を目的とする
国際放送地上系による放送短波放送NHKワールド・ラジオ日本送達媒体の変化により規模縮小。
短波放送の他、衛星系(委託協会国際放送業務)による放送も行っている
委託協会国際放送業務衛星系による放送
(高精細度テレビジョン放送HDTV&標準テレビジョン放送PALで送信)NHKワールドTV外国人向けテレビ国際放送で英語主体の編成
在外邦人向けテレビ国際放送・外国向けテレビ番組配信
(衛星系による放送・配信 標準テレビジョン放送 NTSCで送信[注 1]NHKワールド・プレミアム日本国内向け放送と同様、日本語主体の編成。
スクランブル放送となっているが、一部時間帯ではノンスクランブル放送を実施
(主にニュース・情報番組とごく一部の娯楽番組)


国際系の細分は便宜的なものであるが、あえて付した。これは、各国の主要放送機関が、外国向けの情報発信手段をラジオからテレビ・インターネットにシフトしていることに呼応し、NHKでもテレビの国際放送を強化していることによるもの。

地上系のデジタルテレビ放送開始当初は、デジタルの特性を生かした別放送が行われていた時期があったが、そもそもテレビのデジタル完全転換が本来の目的であったため、現在はデジタルEテレにおける一部時間帯のマルチ編成や一部地域放送を除いて編成上そうした区別は一切行っていない。よって、以後の記述ではアナログとデジタルの区別は特段に行わないものとする。

2010年度まで

法令に基づく種類区分系統名称備考
アナログ放送地上系による放送中波放送総合放送
NHKラジオ第1放送
教育放送NHKラジオ第2放送
超短波放送NHK-FM放送
テレビジョン放送
(標準テレビジョン放送)総合放送NHK総合テレビジョンデジタル放送との区別のため「アナログ」のウォーターマークが入る
教育放送NHK教育テレビジョン
衛星系による放送
(委託国内放送業務)[注 3]標準テレビジョン放送難視聴解消を目的とする放送NHK衛星第2テレビジョン
総合放送NHK衛星第1テレビジョン
高精細度テレビジョン放送デジタル方式の放送へ円滑に移行するための放送NHK衛星ハイビジョン2007年10月31日で廃局
デジタル放送 $地上系による放送
$(高精細度テレビジョン放送を含む放送)総合放送NHKデジタル総合テレビジョンテレビ放送のデジタル化により現在は通常運用で特に区別はせず。
教育放送NHKデジタル教育テレビジョン
委託国内放送業務衛星系による放送標準テレビジョン放送NHKデジタル衛星第1テレビジョンアナログのような細分はなし
NHKデジタル衛星第2テレビジョン
高精細度テレビジョン放送NHKデジタル衛星ハイビジョン
国際放送地上系による放送短波放送NHKワールド・ラジオ日本送達媒体の変化により規模縮小。
短波放送の他、衛星系(委託協会国際放送業務)による放送も行っている。
委託協会国際放送業務衛星系による放送
(高精細度テレビジョン放送HDTV&標準テレビジョン放送PALで送信)NHKワールドTV外国人向けテレビ国際放送で英語主体の編成
在外邦人向けテレビ国際放送・外国向けテレビ番組配信
(衛星系による放送・配信 標準テレビジョン放送 NTSCで送信)NHKワールド・プレミアム日本国内向け放送と同様、日本語主体の編成。
スクランブル放送となっているが、一部時間帯ではノンスクランブル放送を実施
(主にニュース・情報番組とごく一部の娯楽番組)。

放送系

放送の種類ごとに、各放送局での放送系が異なる。

総合テレビにおける
広域放送

関東広域圏 - さいたま放送局、千葉放送局、横浜放送局は、東京を親局とする同一の放送系に属する。アナログ総合テレビでは水戸放送局、宇都宮放送局、前橋放送局も含まれていた。


ラジオ第1放送における広域放送

関東広域圏 - 水戸放送局、宇都宮放送局、前橋放送局、さいたま放送局、千葉放送局、横浜放送局は、東京を親局とする同一の放送系に属する。

中京広域圏 - 岐阜放送局、津放送局は、名古屋を親局とする同一の放送系に属する。

近畿広域圏 - 京都放送局、神戸放送局、奈良放送局、和歌山放送局は、大阪を親局とする同一の放送系に属する。


ラジオ第1放送、FM放送、総合テレビにおける道県域放送(ただし域内各放送局による独自番組も放送されている)

北海道 - 函館放送局、旭川放送局、釧路放送局、北見放送局、室蘭放送局、帯広放送局は、札幌を親局とする同一の放送系に属する。

福岡県 - 北九州放送局は、福岡を親局とする同一の放送系に属する。


ラジオ第2放送及び教育テレビ東京以外の放送局は、東京を親局とする同一の放送系に属する(全国放送)。ただし前記に準じたエリアで独自番組も放送されている。

編成
全般

通常は、定例のレギュラー編成を放送するが、連続ドラマ・報道・情報・生放送を伴う番組などの一部を除き、通常は新作を月の前・中盤を中心に3本程度、下旬の残り1-2回は過去に放送した番組で好評を得た内容を再編集・再構成したもの(アンコール。番組表では「○○選」と表記)が放送されるが、プライム枠を中心に月1回程度のレギュラー番組を行うものがある。

また、学期制に準じる形で、毎年7‐8月(お盆休み前後)、12‐1月(年末年始)、3‐4月(年度替わり)、およびゴールデンウィークなどは通常定時番組を休止した特別番組、Eテレ・ラジオ第2の場合は2021年までその学期間に放送された内容の集中再放送(キャッチアップ放送とほぼ同義の「夏・冬・春のテレビ・ラジオクラブ」)も放送されていたが、2022年以後はNHK for Schoolのインターネットでのオンデマンド配信の普及から、地上波での集中再放送を減らし、一般特番が編成される機会が増えている(ただし、ラジオ第2の英語系語学番組は、一部を除き従来通り学期間の復習のために、金曜日の週間復習の再放送が行われている)。
放送休止

Eテレ、ラジオ第2放送以外は原則として24時間放送を実施しており[注 4]、放送機器のメンテナンスに伴う放送休止が各局任意で行われる程度である。なお、地上波放送の一部地域で放送を休止する場合、仮にある放送局管内の中継局が全て停波したとしても、テレビ・FM放送の基幹局が休止することはない。

ラジオ第1放送のAM放送でもパターンはテレビ・FM放送と同様であるが、伝送方法が異なっているため、状況により、基幹局が放送休止でほかの中継局が通常の終夜放送を行うこともある。また、地上波テレビ放送がアナログ・デジタルでサイマル放送されていた2003年12月から2011年7月までは、同じ地域であってもアナログ・デジタルとも一斉に休止する場合と、どちらか一方のみを休止する場合とがあった。

一部地域の放送休止は放送エリア内全域と特定地域に限定した休止の2パターンがある。

BS放送での放送休止は、デジタル放送で年1回程度となっている。なお、BSアナログ放送は1997年春まで「地球や月による」現象により放送休止時間を設けていた。これは衛星への大容量電池搭載によって解消した。
放送休止・再開時のジャンクション

休止前後の局名告知については「#局名告知」節で後述する。
国歌の扱い

NHKでは放送終了時に国歌(君が代)を放送している[注 5]。これはサンフランシスコ講和条約が成立し、正式に日本が独立国に復帰した1951年にラジオでまず放送を開始、テレビは1953年9月から掲揚されている日章旗も併せて放送されるようになった。1990年3月までは日付をまたいだ午前0時以後に終了した場合、テレビでは国歌の演奏・国旗の映像が省略されたことがあった。[注 6]

1987年7月にBS第1テレビ[注 7](地上波では1992年4月よりラジオ第1放送=深夜放送ラジオ深夜便」のレギュラー化)を皮切りに、BSテレビ、中波・FMラジオ、総合テレビの24時間放送が開始され、君が代を連日放送する媒体はEテレ[注 8] とラジオ第2放送の2波となっている。その他の媒体では、不定期に行われる放送機器メンテナンスに伴う休止前後に演奏される程度になった。君が代を放送しないですぐに放送休止に入る地方放送局もあるが、ラジオ第1放送の一部中継局(基幹局以外)での放送休止でもまれに君が代が流されることがある[注 9]。休止ではなく減力放送を行う地域でも君が代の演奏・日章旗の映像を放送する地域(関東など)がある。
ラジオのインターバル・シグナル

ラジオ第2放送では、放送開始前の7分間と放送終了後の4分間、チェレスタによるオリジナル曲のインターバル・シグナル(IS)が放送されている(放送開始前と放送終了後はそれぞれ別の曲)。

曲名:『ラジオの開始・終了音楽』(NHK独自バージョン)

作曲:熊田為宏

演奏:三石精一

終了音楽は終結部があるが、開始音楽は途中でフェードアウトする(減力放送実施のお知らせが入る場合は通常より早めにフェードアウトする)。いずれも長らくメロディーは変更されていないが、終了音楽は一時期、最後の節部分がやや異なるアレンジバージョンを使用していたことがある。

かつてはラジオ第1でも放送開始前後にラジオ第2と同じISが流れていたが、24時間放送化後は放送設備の点検による放送休止後の開始時を除き、放送されなくなった。また、FM放送でも放送開始前にISが流れていたが、放送休止が各局任意となった2000年に廃止された[注 10]

なお放送休止時、ラジオではIS終了直後、呼出符号(コールサイン)のアナウンスが入る。そのあと、無変調となる局、テストトーンとなる局、あるいは両者の併用となる局とで分かれる。

2000年7月以後、ラジオ第1・FMの放送が一斉休止から各局任意休止に変更された際、当該地域の放送局の宿直アナウンサーが「放送設備の点検・整備のため、午前5時ごろまで放送をお休みします」という生アナウンス(東京の渡邊あゆみが「FM放送はこれで放送を終わります。


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