日本のIP電話
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日本のIP電話(にほんのアイピーでんわ)は、2003年より電話番号が割り当てられたサービス(→#電話番号割り当て)が開始され、一般電話網からの直接着信が可能になり、ISPが提供するADSLFTTH契約のオプション商品やセット商品として、提供されている。また、公衆交換電話網を利用せず、VoIP網を直接接続する動きもある。

電話番号計画として、市外局番から始まる加入電話と同じ番号(0AB - J番号という)と、050から始まる11桁番号がある。
利用状況

主な利用方法としては、

通常の市外局番のプライマリー電話で
固定電話を置き換える。

050番号のセカンダリー電話を固定電話として併用して、通話料金を低減する。

非地理的番号である050番号をFMCに利用する(スマートフォンのインターネット電話など)。

などがある。

企業などでは、1人に1個ずつ人事異動で変更されない電話番号を割り当て顧客などからの問い合わせに直接応答するなど業務の効率化を目指した利用法もある[注 1]。また、2005年頃から、大手企業の問い合わせ先窓口の電話番号にもIP電話が導入されるケースが登場した。



キヤノン・お客さま相談センター

インクジェットプリンター 050-555-90015

レーザープリンター 050-555-90061

デジタルカメラ 050-555-90002


ローランドお客様相談センター 050-3101-2555

日本中央競馬会・開催情報 050-3116-7700

JR東日本・テレフォンセンター

列車時刻、運賃・料金、空席情報 050-2016-1600

忘れ物 050-2016-1601

その他 050-2016-1602


法テラス(日本司法支援センター)

本部事務所 050-3383-5333


電話番号の使用数(厳密な契約数ではない)は、0AB - J番号は2017年3月末には3,241万となり、050番号は2006年12月の1040万が最高で・2015年3月末に718万・2017年3月末に854万となった[1]
料金
初期費用

アクセス回線工事と同時の場合は、番号ポータビリティの手数料のみの追加の場合が多い。また、設定変更のたびごとに手数料が発生する場合が多い。
月額料金

月額料金 = アクセス回線料 + 電話基本料 + 専用機器レンタル料 + 電話番号追加数×単価 + 同時通話数×単価 + 付加機能料 - 割引

月額料金は、ADSL加入電話(1回線)との合計と、FTTHとIP電話(1チャネル)との合計とが、ほぼ同水準である。付加機能には、アクセス回線ごとに料金がかかるものと電話番号ごとに料金がかかるものとがある。
通話料金

2015年現在、IP電話利用の通話料金には以下の特徴がある。とくに安価な遠距離・国際通話はコストを安くできるVoIPの特色になる。

「050番号」を通知した発信では、同一のIP電話基盤グループに契約の「050番号」IP電話への着信について通話料が無料となることが多い。また、「0AB - J番号」を通知した発信では、「050番号」「0AB - J番号」を問わず、同一事業者IP電話への着信についてのみ無料となることが多い。

固定電話・PHSに掛ける場合には、全国一律の通話料制をとるITSP(IP電話事業者)が多く、長距離通話料金は固定電話から掛けた場合に比べ大幅に安くなる。

なお、市内通話は固定→固定に比較して固定→IP電話は若干高くなり、また公衆電話→IP電話は大幅に高くなる。携帯電話・PHSからの発信は通常の固定電話宛の通話料と同水準である。海外から日本のIP電話に掛ける場合、多くは日本の固定電話に掛ける場合の通話料と同水準である。まれに携帯宛通話料が適用される事業者が存在する(スカイプアウト等)。


携帯電話への発信も中継電話のそれと同水準にある。

PHSへの発信は市内のPHSにかけた場合と同水準である。2013年11月現在、0033モバイルサービスと同水準の料金である。

国際電話についても主要国に対してはおおむね安く、ITSPによってはアメリカへの通話が国内通話よりも安い(国際電話には消費税は課税されないため)サービスさえある。逆に、国によってはKDDI回線 (001) などよりも高くなる場合もある。

なお、これらは主に050番号のIP電話の場合であり、0AB - J番号のIP電話の場合は一部異なる場合がある。

(従来の固定電話用)のLCR装置が機能していると、通話料の引き下げや無料・話し放題のメリットを享受できない場合がある。

050番号のIP電話でも、IP電話対応機器の設定を行うことで、同一市外局番(固定電話と異なり、同一MA・別MAを問わない)0AB - J番号の電話への市外局番が不要となる。例えば、固定電話では県外通話となる、同一市外局番の山梨県甲府MAと静岡県沼津MA(055)、富山MAと石川県金沢MA(076)、徳島MAと高知MA(088)の相互通話時に市外局番を省略して通話可能である。

無料通話がある場合の日本のIP電話事業者の通話料金発信元同一事業者
のIP電話同一基盤他社
の050 IP電話その他の
050 IP電話0AB - J
IP電話
固定電話携帯電話PHS国際電話
050番号
を通知するIP無料無料7.X円
/3分8.X円
/3分1X円
/1分1X円
/1分XX円
/1分
0AB - J番号
を通知するIP無料8.X円
/3分8.X円
/3分8.X円
/3分1X円
/1分1X円
/1分XX円
/1分

他の網からの日本のIP電話事業者への通話料金発信元050のIP電話0AB - JのIP電話
固定電話10.X円 / 3分固定電話と同一
公衆電話10円 / 10.X秒


料金は、2015年現在の目安。

電話番号割り当て

2002年9月より、電気通信事業法および電気通信番号規則の条件を満たすIP電話網に電話番号が割り当てられている。条件は電気通信事業者が提供する部分についてのみ適用され、利用者の設置する部分(屋内)は利用者の責任とされている。

アクセス回線として光ファイバーインターネット接続ケーブルテレビ・高速専用線を用いるIP電話サービスは通常の市外局番 (0AB - J) の割り当てが認められているものがある。しかし、ADSLを用いるものは、通話品質クラスAを満たさないと言う事で"050"の識別番号の割り当てが一般的である。IP回線のエラーレートの高低は、IP電話の通話品質に直接の影響がある。すなわち、ADSL上のIP電話はその他の回線に対して品質上、不利である。

インターネットを経由するものは電気通信事業者が通話品質 (QoS) に責任を持つことが不可能とされ、050または (0AB - J) の電話番号割り当ては認められていない。ただし、050番号の発着信をITSP上のIP電話サーバで扱い、当該サーバと利用者との間でインターネット電話的にVoIP接続することにより、050番号ながら(ユーザ末端において)プロバイダーフリーとしているサービスも一部にある。インターネットを利用した接続であることをトーキーまたは特定の呼び出し音で発信者に知らせることになっているが、行われていないものも多い。
IP電話の品質クラス分類

クラス相当品質R値遅延時間
A固定電話並>80<100ms
B携帯電話並>70<150ms
C通話可能>50<400ms


呼損率 : 全ての区分について ≦0.15

なお、R値・呼損率は、95%以上の確率で満たさなければならない[2]
セカンダリ電話

通話品質クラスC以上で電話番号と設置場所の対応がとれないシステムは、050の識別番号の割り当てを受けることができる(次の「プライマリ電話」の項に示されている条件を満たさないと、通常の市外局番 (0AB - J) の割り当ては受けられない)。また、その多くは固定電話と併用して利用する「セカンダリ電話」(「第二電話」)とされる。特に、個人向け等(セカンダリ電話で050番号)の物については以下のような制限がある。なお法人向けのIPセントレックスなどでも050番号は使われているが、こちらは仕様が異なる。

050番号のIP電話サービスは、(専用IP網上で)通話品質クラスC以上が条件ではあるが、基本的に回線の帯域保証はなくベストエフォートである(通話セッション数の保証を含む。ただしインターネット経由と言う意味ではない)。そのため、回線の(一時的な)切断、ノイズ(特にADSL)や輻輳などが原因で、またさらには、回線事業者やISP (ITSP) における障害やメンテナンスなどが原因で、IP電話の掛け受けが出来なかったり、雑音が入ったりする可能性もある。

セカンダリ電話のIP電話では、サービスの利用可否に細かい区分がある。特に光ファイバーインターネット接続などに切り替えて、固定電話の利用を止めた場合に問題が顕在化することも多い。これらの利用可否は、技術的・制度的なものではなく、事業者側が、設備投資等の営業上の理由等から、固定電話の併用を前提とし、各種電話網との相互接続やサービス提供を実施していないためである。

利用できるサービス

固定電話との発着信(※一部の直収電話を除く)

携帯電話・PHSとの発着信(※一部のPHS事業者を除く)

国際電話との発着信(※国際着信ができないものもある)

IP電話 (0AB - J) との発着信(※一部のIP電話 (0AB - J) を除く)

IP電話 (050) との発着信(※IP電話網間が相互接続《通話料無料または有料》されている場合に限る)

ブラステルに限る:0120,0800への発信

OCNドットフォンに限る:ntt comが発行する0120,0570番への発信


利用できないサービス(※一部事業者で一部可能なものもある)

110/118/119番を始めとする各種特番 (1xx)

フリーダイヤル類 (0xx0,brastelでは0120,0800への発信はOK)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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