日本のバレーボール
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日本のバレーボールでは、日本バレーボールについて記述する。
目次

1 歴史

1.1 伝来

1.2 第3回極東選手権

1.3 国内大会の開催

1.4 日本初のバレー専門チーム・神戸高商

1.5 女子バレーチーム誕生と初の国際ゲーム

1.6 大日本排球協会の設立

1.7 第9、10回極東選手権

1.8 戦後の復活と国際交流

1.9 企業女子スポーツの成長・発展


2 競技人口

3 世代別の状況

3.1 小中学校

3.2 高等学校

3.3 家庭婦人


4 地域別の状況

5 日本で生まれた技術

5.1 日本で生まれた技の一覧


6 メディア

6.1 バレーボール中継


7 脚注

7.1 注釈

7.2 出典


8 参考文献

9 外部リンク

歴史
伝来

1908年、欧米の体育視察から帰国し、東京YMCA体育主事となった大森兵蔵が初めて日本にバレーボールを紹介したと言われている[1][2]。しかし大森はストックホルムオリンピックの帰国途中、アメリカ・カリフォルニア州で死去したため、本格的な普及には至らなかった[3]

1913年、F.H.ブラウンが北米YMCAから派遣されて来日し、紹介と指導に力を注ぎ、日本のバレーボール界の基礎を築いたとするのが、今日の定説とされている[1][4]。ブラウンは東京中華青年会にバレーボールを紹介した後[5]、比較的体育施設が整っていた関西地区のYMCAから指導することにした[3]1917年、東京YMCA体育館の完成により、東京YMCAで指導したが[2][3]、当時日本の体育運動界は不振の状況下にあったので、バレーボールを試みる者も極めて少なく、あまり普及するに至らなかった[4]。バレーボールはできるだけ大勢の人がやるのに意義があるとの考え方から当初は16人制で出発。サイドアウト制を採用し、しかも点数も21点であったので大変な試合時間を要した。このためバレーボールが競技的に盛んになってくると人数が16人では身動きがとれない。多すぎるし、運動量としても少なすぎる、血気盛んな青年たちにとっては物足らないということになり、段々人数が減ってきた[6]。また国際ゲームともなれば、人数が多いと派遣などで不都合が生じやすいという理由もある[1]1921年第5回極東選手権競技大会(以下極東選手権、極東大会)から12人制を採用[6][7]1927年の第8回極東選手権からは、日本の提案が取り入れられ9人制となった[† 1]。この9人制全盛時代が30年間続き、1960年前後に6人制へと移行した[1][6]
第3回極東選手権

1917年5月8日から17日にかけて、東京芝浦で第3回極東選手権が開催された[† 2]。開催国でもあるということから、ぜひともバレーボールのチームをこの大会に出場させなければならないということになったが、当時はこのバレーボールを専門にやっている者がおらず、そのチームの編成には非常に苦心したといわれる[8][9]。日本体育協会はバレーボールに最も精通しているブラウンにチーム編成を依頼し[3]、ブラウンは東京、横浜、大阪、神戸などのYMCAからバスケットボール選手、陸上競技選手などの教え子のうち、バレーボールを楽しんだ経験のある者を集めて、急造のピックアップチームを編成した[1][8]。このような事情でメンバーはボールの扱い方を知らず、攻撃法はまだ見たことがなく、ただボールを打ってネットを越せればよいというレベルであった[5]。試合の結果は当然ながら、中国対日本が21-4、21-2で中国が勝利し、フィリピン対日本が21-7、21-0でフィリピンが勝利した[10]。試合は大敗したものの、各地からこの試合を観戦に集まった体育指導者が、初めて見るバレーボールに大きな興味を持ち、帰郷して広めたのが、日本でバレーボールが広く一般的になり普及した原因である[5][9]。その一人で、当時広島師範学校(現広島大学)の武道教師だった河津彦四郎は体育教科にバレーボールを取り入れるなど、教え子の多田徳雄らとバレーボールを研究した[11]。ただし、一般レベルでは日本のバレーボールは全くの日陰者の境遇におかれ、ほとんどスポーツ界から忘れ去られた[5]。同じく世間から閑却されたバスケットボールがそれでも抑えがたい勃興の熱と力をひそかに養って行き進歩の跡を示したのに反し、以後4年の間、バレーボールは局地的に細々と命脈を保った[5]
国内大会の開催

これまでYMCAでのみで行われていたバレーボールを学校で取り入れようという動きが出始めたが、バレーボールの指導は、ほとんどが女子児童の間で行われ、男子の間では指導は極めて稀であった[5]1918年、大阪朝日新聞社広島通信部主催の女学生の陸上競技大会が開催され、競技種目中にバレーボールが加えられた[12][13][14]


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