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旅行者の銅像(スペイン・オビエド)
旅行(りょこう、(トラベル、英: travel)とは、見物・保養・調査などのため、居所を離れてよその土地へ行くこと[1]。旅(たび)とも。 広辞苑によると、旅とは、住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行。古くは必ずしも遠い土地に行くことに限らず、住居を離れることをすべて「たび」と言った[2]。大辞泉には「住んでいる所を離れて、よその土地を訪れること」とある[3][※ 1]。 旅の歴史を遡ると、人類は狩猟採集時代から食糧獲得のために旅をしていた。農耕が行われる時代になった後も、すべての人々が定住していたわけではなく、猟人、山人、漁師などは食糧採集のための旅を行っていた。その後、宗教的な目的の旅がさかんに行われ始めた。ヨーロッパでは4世紀ころには巡礼が始まっていた。日本でも平安時代末ころには巡礼が行われるようになった。イギリスでは近世になると裕福市民層の子弟が学業仕上げのためのグランドツアーや、家庭教師同伴の長期にわたる海外遊学などを行うようになった。日本では江戸時代にいくつもの街道が整備され、馬や駕籠も整備され、治安も改善されたので、旅がさかんになった。近代になり西欧で鉄道や汽船などの交通手段が発達すると、ますます旅はさかんになった。→#歴史 現在の旅は非常に多様であり、さまざまに分類することが可能である。→#旅の分類 現代では一般庶民にも移動の自由が公に認められているが、過去においては制限がかかっていた場合が多く、宗教的な巡礼を名目に旅をすることが多かった。 ヨーロッパでは4世紀ごろには巡礼が始まっており、中世にはキリストの聖杯・聖遺物、あるいはその使徒の遺物が安置されているといわれる大聖堂、修道院への巡礼が盛んに行われるようになっていた。主な巡礼路には、旅人に宿泊場所を提供し世話をしたり、病人を世話するための施設も造られていた(ホスピスや病院の起源)。 日本では8世紀ごろから西国三十三所、四国八十八箇所巡礼などが行われるようになった[※ 2]。 また、近世に入ってからは、イギリスの裕福な市民層の師弟の学業の仕上げとしての「グランドツアー」、家庭教師同伴の長期にわたる海外遊学が広く行われるようになり、それを世話する業者である旅行会社が登場した。1841年当時のこのような世相からトーマス・クック・グループが創業した。 また、アメリカでは19世紀には金鉱の発見などにより、「西部開拓」という大移動、旅行ブーム(ゴールドラッシュ)を引き起こした。以後、放浪者、「ホーボー」や、ビートニクなどの運動でも旅行は新しい文化の呼び水になった。(ただし、21世紀現代の米国ではパスポート保持者は全国民の3割に過ぎず、外国へ旅行する人の半数は、行き先が、2007年までパスポートが不要だったカナダとメキシコだったという[4])。 狩猟時代、人々は食糧採集のために旅をしており、鳥獣を追って山野を歩き、魚をとるために川を上下した[5]。弥生時代に入ると農民は定住したものの、猟人、山人、漁師などによって食糧採集の旅は継続、また農民以外の職は行商人であったり歩き職人であったりした[5]。当時は人口が少なく、待っていても仕事にならず、旅をして常に新規顧客を開拓する必要があった[5]。中世から近世にかけては店をかまえる居商人が次第に増えたものの、かわらず旅をする商人・職人も多かった[5](例えば、富山の薬売りなど)ほか、芸能民、琵琶法師、瞽女等々もいた[5]。
概説
歴史
日本
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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