新潟-神戸歪集中帯
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新潟神戸歪集中帯のおおよその位置を示した図

新潟神戸歪集中帯(にいがたこうべひずみしゅうちゅうたい、Niigata-Kobe Tectonic Zone, NKTZ)は、新潟神戸構造帯とも呼ばれ、新潟県から、長野県北部、岐阜県名古屋滋賀県名張付近を経て神戸に延びる幅約200Kmの測地学的な歪みの集中帯で、領域の境界線は明瞭に定義されていない。

1990年に国土地理院による三角・三辺測量のデータの解析から指摘され[1]、2000年にGPSを利用した電子基準点の観測網(GEONET)による測量データの解析により存在が確認された[2]

幾つかの観測結果から、「歪速度が10倍くらい大きい領域が形成されている」「歪集中帯の直下の下部地殻の電気伝導度が小さい」「地下には比較的柔らかい岩盤が存在している」事などが明らかになっている。
目次

1 調査研究

2 主な地震

3 脚注

3.1 注釈


4 関連項目

5 参考文献

6 外部リンク

調査研究

この歪集中帯を、日本海東縁に延びる「プレート境界である」とする説[3][4]と、「陸側プレートの内部変形集中帯である」[5]という2つの異なった考えがあり、調査研究が進められているが結論は得られていない。「プレート境界説」はマントルを含めた地殻の運動モデルの分析では否定的な観測結果が得られている[6]

国土地理院ではGPSを使ってこの地域の地殻の変動量を2005年から2008年まで精密に調査した。その結果、新潟-神戸構造帯より西側の地殻は東へ移動し、東側の地殻は西へと移動していることが判明した。つまり、互いに押し込む圧力が掛かっている逆断層を形成するような運動をしていて、変動量は年間1-2cmであった。
主な地震

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2018年6月)

この集中帯域では、M6.0 - M7 以上の歴史的な地震が多く発生している。

新潟?神戸歪集中帯で発生した、主な歴史地震世紀地震名兵庫大阪・京都滋賀・岐阜岐阜・飛騨・福井長野新潟(陸域)新潟(日本海)山形(日本海)プレート境界型
巨大地震
16
(1498年 明応)南海トラフ
1502年 越後7.0
1510年 摂津・河内6.5
1520年 紀伊・京都7.7
1579年 摂津6.0
1586年 天正7.8
1596年 慶長伏見7.5
17
(1605年 慶長)南海トラフ?
1662年 山城7.2
1666年 越後高田6.4
1670年 越後西蒲原(四万石)地震6.7
1686年 遠江・三河地震7.0
18
(1703年 元禄関東)相模トラフ
(1707年 宝永)南海トラフ
1714年 信濃北西部6.2
1715年 大垣・名古屋6.5
1725年 高遠・諏訪6.5
1751年 越後・越中7.4
1762年 佐渡島北方沖7.0
1791年 松本6.8
19
1802年 畿内・名古屋6.5
1802年 佐渡小木6.8
1819年 伊勢・美濃・近江7.3
1828年 越後三条6.9
1830年 京都6.5
1833年 美濃西部6.2
1847年 善光寺7.4
1847年 越後頚城6.5
(1854年 安政東海南海)南海トラフ
1855年 飛騨6.7
1858年 飛越7.1
1890年 長野県北部(大町)6.2
1891年 濃尾8.0
20
1909年 姉川(江濃)6.8
1916年 兵庫県南岸6.1
1918年 大町地震6.1,6.5
(1923年 大正関東)相模トラフ
1925年 北但馬6.8
1927年 北丹後7.3
1936年 河内大和7.1
1941年 長野6.1
(1944.46年 昭和東南海南海)南海トラフ
1948年 福井7.1
1961年 北美濃7.0
1964年 新潟7.5
1965年 松代群発6.4
1969年 岐阜県中部6.6
1984年 長野県西部6.8
1995年 兵庫県南部7.3
21
2004年 新潟県中越6.8
2007年 新潟県中越沖6.8
(2011年 東北地方太平洋沖)日本海溝
2011年 長野県北部栄村6.7
2013年 淡路島6.3


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