新憲法制定議員同盟
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新憲法制定議員同盟(しんけんぽうせいていぎいんどうめい)は、改憲を目的とする日本超党派議員連盟

現在は自由民主党を始め、立憲民主党国民民主党日本維新の会に会員がいる。関連団体に、非議員で構成する「新しい憲法をつくる国民会議」(自主憲法制定国民会議)がある。
概要

保守合同を控えた1955年(昭和30年)7月11日、「自主憲法期成議員同盟(じしゅけんぽうきせいぎいんどうめい)」として結成。日本民主党自由党緑風会の有志が参加し、初代会長は緑風会の広瀬久忠が就任した。また、保守合同で発足した自由民主党も、同年12月20日に党の憲法調査会を発足させている。

国会議員による団体として、憲法改正論議では常に影響力を発揮。自主憲法草案も会によるものや、会員個人によるものを含めてたびたび発表した。

1980年代後半に入ると一時低迷した。2000年代に入り、再び改憲論が活発になると超党派の改憲派議員の団体として、改憲派、護憲派双方にとって重要な存在となっている。

自民党は、2005年(平成17年)に新憲法草案を発表した[1]

2007年(平成19年)3月、「新憲法制定議員同盟」に改称。憲法“改正”に積極的な安倍晋三第1次安倍内閣の下、同年5月14日日本国憲法の改正手続に関する法律が成立した。この法律により、国会内での改正案の審査機関として、憲法審査会が設けられた。しかし、同年7月の第21回参院選での与党の大敗により、民主党内の改憲派も安倍内閣に距離を置くようになった。その結果、憲法審査会は実際には1度も開かれないまま年を越した。

2008年(平成20年)3月4日の総会では、新役員の選出が行われ、これまで自民党・国民新党議員で占められていた役員に、初めて民主党議員が選出された。また、愛知和男幹事長が護憲派組織の「九条の会」に対抗すべく、「よほどこちらも地方に拠点を作っていかねばなりません。そこが今後の活動の大きな焦点となる」と主張し、改憲政党各支部や、青年会議所などを地方の拠点としたらどうかと提案した[2]

新憲法制定議員同盟では目下のところ、憲法審査会の早期開会を要求している。日本青年会議所などでも、憲法審査会の開会を求める請願を行っている[3]

2009年(平成21年)8月に行われた第45回衆議院議員総選挙で与党を中心に改憲派の議員が大量落選し、メンバーの数が激減した[4]2010年7月に行われた第22回参議院議員通常選挙で、民主党は敗北し、自民党は復調した。

2011年3月11日東日本大震災に見舞われると、同年4月28日に「新しい憲法を制定する推進大会」を開催。「(非常事態条項がないなど)現行憲法の欠陥が明らかになった」とする決議を採択した[5]

2012年、会員を擁する各党から、相次いで改憲案が発表された。4月25日たちあがれ日本は「自主憲法大綱「案」[6]」を発表した。4月27日、自民党は2005年に発表した改憲案の改訂版である「日本国憲法改正草案[7]」を発表した。同日、みんなの党は具体的な改憲案ではないが、「憲法改正の基本的な考え方」を発表した[8]

福田康夫鳩山由紀夫も会員であったが、福田が首相就任後の2007年11月に、鳩山は2010年1月に退会している。

2023年5月26日、「安倍晋三名誉会長を偲び、新しい憲法を制定する推進大会」を開催[9]。この大会を含む過去4年間の集会において、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)ならびに天宙平和連合[注 1]といった関連団体が信者に動員を呼びかけたり、会場の準備を手伝っていたと報道された[10][注 2]。また、2019年4月に開催された大会[15]においては、新憲法制定議員同盟側から旧統一教会ならびに関連団体に対して、信者の動員を要請していたと報道された[16]
役員

名誉顧問 -
麻生太郎(自民・衆院)

名誉会長 - 空席

会長 - 空席

顧問 - 衆院=空席、参院=空席

副会長 - 衆院=二階俊博額賀福志郎(以上自民)、前原誠司(教育)、参院=山東昭子尾辻秀久(以上自民)

副会長兼常任幹事 - 船田元(自民・衆院)

幹事長 - 空席

副幹事長兼事務局長 - 柳本卓治(自民・元職)

副幹事長 - 中曽根弘文(自民・参院 康弘の息子)

常任幹事兼事務局次長 - 衆院=平沢勝栄林芳正(以上自民)、参院=岡田直樹(自民)

常任幹事 - 松原仁(元立憲・衆院)

元役員

藤井孝男(副会長・2014年に落選)

町村信孝(副会長・2015年に死去)

鳩山邦夫(副会長兼常任幹事・2016年に死去)

木村太郎(監事・2017年に死去)

丹羽雄哉(顧問・2017年に引退)

谷垣禎一(顧問・2017年に引退)

高村正彦(副会長・2017年に引退)

平沼赳夫(副会長・2017年に引退)

亀井静香(顧問・2017年に引退)

金子一義(副会長兼常任幹事・2017年に引退)

鴻池祥肇(副会長兼常任幹事・2018年に死去)

保岡興治(副会長兼常任幹事・2017年に引退後、2019年に死去)

中曽根康弘(会長・2019年に死去)

伊吹文明(顧問・2021年に引退)

野田毅(副会長・2021年に落選)

石原伸晃(副会長・2021年に落選)

大島理森(副会長兼常任幹事・2021年に引退)

片山虎之助(顧問・2022年に引退)

安倍晋三(名誉会長兼顧問・2022年に急逝)

中山太郎(会長代理・2023年に死去)

愛知和男(幹事長・2024年に死去)

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 天宙平和連合は、安倍晋三が生前の2021年にビデオメッセージを送った団体だった[10][11]
^ 大会開催の際には産経デジタル産経新聞グループ傘下企業)より開催の事前告知や無料のライブ配信が行われている[12][13][14]


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