新序_(劉向)
[Wikipedia|▼Menu]

『新序』(しんじょ)は、前漢劉向(りゅうきょう)による故事説話を集めた書物であり、おなじ劉向による『説苑』(ぜいえん)とよく似た内容を持っている。唐以前の書はみな二〇巻とあるが、宋以後、伝えるところはみな十巻とある。
歴史

漢書』楚元王伝の劉向の条によると、劉向は『新序』『説苑』あわせて50篇を著して、成帝に進上した。『漢書』芸文志には「劉向所序六十七篇」とあり、これは『新序』『説苑』『世説』(佚書か)『列女伝』『頌図』をあわせた篇数である。劉向の著作ではなく、既存の書籍を劉向が校訂しただけであるという説もある[1]

もとは30巻であったらしく、『隋書経籍志に30巻(録1巻)、『旧唐書』経籍志にも30巻とする。代にはすでに10巻しか残っておらず、それを曾鞏が編集し直した[2]。曾鞏は『説苑』を20巻まで復元したが、『新序』は10巻のままである。現行本は曾鞏の編集を経たものである。
構成

現行本は10巻で構成され、全部で181章からなる[3]。ある程度内容によって分類されている。最初の5巻は「雑事」と題がついている。6巻以降は「刺奢」「節士」「義勇」「善謀」「善謀下」となっている。多くは先秦の話であるが、最後の巻10は漢代の逸話を述べる。
邦訳

広常人世『新序』明徳出版社〈中国古典新書〉、1973年。 

公田連太郎『譯註劉向新序』東明書院、1932年。 

塚本哲三『晏氏春秋・新序
』有朋堂書店〈漢文叢書〉、1928年。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/958965/142。  (読み下し)

脚注^ 野間 (1976) pp.33-35
^ 『元豊類藁』巻11・新序目録序「劉向所集次『新序』三十篇、目録一篇。隋唐之世尚為全書。今可見者十篇而已。臣既考正其文字。」
^ 野間 (1976) p.35

参考文献

『中国学芸大事典』(近藤春雄 大修館書店 昭和五十三年発行)

野間文史「 ⇒
新序・説苑攷:説話による思想表現の形式」『広島大学文学部紀要』第35巻、1976年、30-51頁。 

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。新序

新序(中國哲學書電子化計劃)

盧文?『群書拾補』 新序。https://archive.org/stream/02096265.cn#page/n24/mode/2up。 


記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:4658 Bytes
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef