新幹線800系電車
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新幹線800系電車
800系U004編成
(2020年10月 新八代駅
基本情報
運用者九州旅客鉄道
製造所日立製作所
製造年2003年 - 2010年
製造数9編成54両
運用開始2004年3月13日
投入先九州新幹線
主要諸元
編成6両編成(全車電動車
軌間1,435 mm
電気方式交流25,000V 60Hz
架空電車線方式
最高運転速度260 km/h
起動加速度2.51 km/h/s[2]
編成定員392名(U001 - U006編成)
384名(U007 - U009編成)[2]
(全席普通席)
編成長154.7 m[1]
全長27,350 mm(先頭車)
25,000 mm(中間車)
全幅3,380 mm[2]
車体高3,650 mm[2]
車体アルミニウム合金
台車軸梁支持方式
WDT205K[1]
主電動機かご形三相誘導電動機 MT500K[1]
主電動機出力275 kW × 4基
駆動方式WN駆動方式
編成出力6,600 kW
制御方式IGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ抑速ブレーキ
保安装置KS-ATCATC-1型
備考台車は川崎重工業
第45回(2005年ローレル賞受賞車両
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800系は、九州旅客鉄道(JR九州)に在籍する新幹線電車である。目次

1 概要

2 車両概説

2.1 車体

2.1.1 塗装


2.2 主要機器

2.3 内装

2.3.1 U001 - U006編成(0番台)

2.3.2 U007 - U009編成(1000・2000番台)


2.4 検測機能車


3 形式および車種

4 ラッピングトレイン

5 運用

5.1 2012年3月17日現在


6 その他

7 脚注

7.1 注釈

7.2 出典


8 外部リンク

概要

2004年平成16年)3月13日の九州新幹線新八代駅 - 鹿児島中央駅間部分開業に向けて導入された車両で、開業と同時に営業運転を開始した。

製作するにあたり、東海旅客鉄道(JR東海)および西日本旅客鉄道(JR西日本)から設計や保守などの技術供与を受けた。これによって開発時間の短縮とコストの低減を図っている。基本的な構造は700系と変わらないが、先頭形状や内装表面、座席、機器配置などは変更されている。

日立製作所[注 1]により6両編成5本30両が導入されたが、新幹線車両の全般検査サイクルが約2年であり、それを前に予備編成を用意する必要性が生じたことから、2005年(平成17年)夏に1本が増備された。その後、2011年3月の九州新幹線全線開業に向けて、2009年よりデザイン等のマイナーチェンジを行った3本が投入され、合計9編成となった[3]

開業初期から所属している編成(U001 - U006編成)は0番台を、2009年以降に増備された編成のうち、U007・U009編成は1000番台を[4]、U008編成は2000番台を名乗る[4]。製造費用は開業当初の0番台で1編成あたり約18億円である[5]

エクステリアとインテリアデザインは水戸岡鋭治とドーンデザイン研究所が、車内放送の音楽は向谷実が手がけた。

JR九州が保有する新幹線車両では唯一の自社設計車両であり[注 2]、歴代のフル規格新幹線車両では唯一、2+3列の座席配置が存在しない形式である。また、形式の百の位に「8」を使用した新幹線車両も本形式が初めてである[注 3]

2005年に鉄道友の会ローレル賞・日本産業デザイン振興会グッドデザイン賞を受賞。
車両概説
車体

700系と同じく、中空押出型材を用いたアルミダブルスキン構造となっている。700系と平行して800系を製造することによって製造コストの抑制が図られている[6]。ただし、重量が大きい主変圧器搭載のMp車にパンタグラフが搭載されていることから、各車の輪重バランスを均一化するためにMp車の屋根は軽量なシングルスキン構造となっている[7]

空力的な理由から「カモノハシ」のようなものとなった700系の先頭形状は採用せず、シャープな形状である。これは700系の先頭形状のプロトタイプとしてコンペで提出されながら不採用となり、その案を設計した日立製作所笠戸工場で保存されていたものをベースとしている[8]。このプロトタイプのデザインは水戸岡にとって納得のいくものではなかったが、断面積を変化率を変えない範囲であれば外見を変更することが可能であることが判明し、これをベースに800系先頭部のデザインが練られた[9]。このように、先頭形状を700系のままにせず新たに設計し直したのは、JR九州側、特に当時の社長石原進の意向によるものであった[7]

水戸岡は初代新幹線車両である0系のDNAを受け継ぐことをデザイン上のコンセプトとして掲げ、丸みを帯びたラインを実現した[9]。加えて、800系を印象づけるための独自の表現として、これまでにない縦長のライト(縦目)が採用された[9]。JR九州側からは、最前部のノーズポイントを上げることと[10]、運転席前面ガラスの角度をある程度つけることが求められた[10]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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