斐伊川
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斐伊川
斐伊川 奥出雲町
水系一級水系 斐伊川
種別一級河川
延長153 km
平均流量42.84 m³/s
(上島観測所 1966年 - 2006年)
流域面積2,540 km²
水源船通山(島根県)
水源の標高1,143 m
河口・合流先日本海(島根県・鳥取県)
流域 日本
島根県鳥取県


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斐伊川上流と船通山 奥出雲町

斐伊川・概略図


船通山


蔵屋川


下横田川


三成ダム


三成発電所


大馬木川


尾原ダム


日登発電所


久野川


三刀屋川


赤川


斐伊川放水路




宍道湖


嫁ヶ島




大橋川


県道37号宍道湖大橋


県道261号大橋


県道21号新大橋


県道21号くにびき大橋


朝酌川


矢田の渡し


塩楯島・手間天神社




中海


大根島


江島




境水道


境水道渡船(廃止)


国道431号境水道大橋


日本海

斐伊川(ひいかわ)は、島根県東部および鳥取県西部を流れる一級水系斐伊川の本流古事記にも肥河(ひのかわ)として記述が見られる。
地理

島根県仁多郡奥出雲町船通山を源流とし、出雲平野から宍道湖へと流れ(河川整備計画等では宍道湖合流点より上流側の区間を斐伊川本川と称する[1])、宍道湖から大橋川中海境水道を経て、鳥取県境港市と島根県松江市の境界から日本海に注ぐ[2]。斐伊川は上流部、中流部、下流部、湖部に分けられる[1]

斐伊川本川は天井川であり[2]、日本における代表的な天井川として知られる。斐伊川本川河口部から境水道までは河床勾配も小さくなり水位差もほとんどない[2]。斐伊川は水防警報河川であり、斐伊川本川は洪水予報河川、湖部は水位周知河川に指定されている[1]

なお、島根県飯石郡飯南町の女亀山を源流とする神戸川も斐伊川水系に属する[2]。斐伊川と神戸川とは出雲平野に建設された斐伊川放水路(全長4.1km)で結ばれている[2]

斐伊川水系の流域自治体流域県流域市町村
島根県松江市出雲市大田市安来市雲南市奥出雲町飯南町
鳥取県米子市境港市

名前

古くは「肥河」「簸の川」(ひのかわ)などと呼ばれた。『出雲国風土記大原郡斐伊郷の条に、「樋速日子命がここに住んだので樋(ひ)という」との記載があり、出雲伯耆両国境の鳥髪山(船通山)付近を源とし、出雲国を流れるのが「斐伊川」、伯耆国を流れるのが「日野川」とする説がある[3]

ヤマタノオロチが住む「ひの川」はこの斐伊川でなく、鳥取県日野川だという説もある[4]
歴史

古くから度々洪水が起こっており、これが八岐大蛇(やまたのおろち)伝説の元になったという説もある。

洪水の原因は斐伊川の上流が風化しやすい花崗岩質の地域を貫流し、そうした風化物が大量に流れ込んだからであるが、その他の原因として製鉄の存在がある。

古くから山陰地方の山側では砂鉄の採取が盛んであり、斐伊川の上流もそうであった。初期の採鉄では自然に集まった砂鉄を採るだけの小規模なものであったが、江戸時代中期から鉄穴流し(かんなながし)と呼ばれる手法が活発に用いられるようになった。この手法は花崗岩風化堆積物からなる土砂を段階的に樋に流し、鉄とその他の岩石の比重の違いを利用して鉄を選別する比重選鉱法である。この方法が積極的に用いられることによって、人為的な土砂の流入が爆発的に増大した。

斐伊川と神戸川は、それぞれ「出雲大川」、「神門川」と呼ばれ、出雲平野を西に流れ、共に神門水海(現在の神西湖の前身)に注いでいた[5]。洪水は度々川の流れを変え、その都度流域の住民を苦しめており、近世になると川の流れを人工的に変えるようになり(川違え)、その中でも一番規模の大きい川違えは寛永12年(1635年)の洪水の際に行われたものである。この工事によって、それまで神門水海を通じて日本海に注いでいた斐伊川を完全に東向させ、宍道湖に注ぐようにした。
主な橋梁

灘橋 - 県道23号線

島村橋(沈下橋)

瑞穂大橋 - 県道184号線

西代橋 - 県道275号線

井上橋(沈下橋)

北神立橋 - 県道161号線

からさで大橋 - 国道9号線

神立橋 - 国道184号線

(山陰本線)

南神立橋

(山陰自動車道)

山田橋

森坂大橋 - 県道157号線

三代橋

斐伊川橋(松江自動車道)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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