数字であそぼ。
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数字であそぼ。
漫画
作者
絹田村子
出版社小学館
掲載誌月刊フラワーズ
レーベルフラワーコミックスアルファ
発表号2018年8月号[1] -
発表期間2018年6月28日[1] -
巻数既刊11巻(2024年4月10日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『数字であそぼ。』(すうじであそぼ。)は絹田村子による日本漫画作品。

月刊フラワーズ』(小学館)にて2018年8月号から連載中[1]
概要

数学に人生を捧げた学生・教授たちの姿を、いかにも「大学生の青春」らしいシチュエーションと共に、さまざまな数学のトリビアを交えてユーモラスに描く作品である[2][3]。作品は京都大学数学科出身者に取材した内容を元にしており、作中で描かれているエピソードも実際にそのような先生がいたという話をもとにしている[4]。また、理系大学生たちの生活を描くという点で佐々木倫子の『動物のお医者さん』を彷彿とさせ[2]、獣医学を数学に置き換えたバージョンの『動物のお医者さん』とも言える内容になっている[3]。タイトルはNHK教育テレビの番組『えいごであそぼ』のもじりであり、「数学であそぼ」ではないのは語呂から[5]

2023年4月には、実在の京都大学理学部・理学研究科とのコラボレーションを行い、同学科の広報誌として、絹田による描き下ろし短編『京大理で学ぼ。』が発行された。紙媒体での配布のほか、京都大学のWebサイトで電子書籍として無料公開されている[6]

2024年には、第69回令和5年度小学館漫画賞を受賞した[7]
製作背景

重要参考人探偵』の連載終了後、次回作の構想を練っていた絹田は、たまたま数学好きの人と知り合った。絹田自身は文系で高校の数学もよく判らなかったのだが、その人と話すうちに文系の自分とは違う考え方や価値観を持っていることに興味を抱いた[4][8][9]。一例で言うと、絹田にとって数学とは「公式などをたくさん覚えて問題を解くもの」だったが、数学好きの人たちに言わせれば「公式は覚えなくていい」というものだった[4]。そこで主人公を「数学が判らない」側とし、「数学が暗記科目ではない」ことを強調するために記憶力を強化した設定を付けた[4]

ストーリーは先にシチュエーションを考え、数学科出身の人に数学ネタをどう絡められるか意見を聞きながら組み立てている[5][8]。逆に数学のネタが最初にあり、そこからストーリーにしている話もある[5]。読者には数学が好きな人もいれば、数学が苦手な人もいるので、絹田自身が聞いてもさっぱり理解できないことは入れないことにしている[8]

舞台となる「吉田大学」のモデルが東京大学ではなく京都大学となったのは、取材相手が元京都大学生であったことと、絹田自身も大学時代を京都で過ごしており、京都の大学生が遊ぶ場所などの雰囲気を体感していたことからである[10]。また、主人公が奈良出身というのは、絹田の地元であり帰省の際に取材ができるという点からである[10]
あらすじ

横辺建己は、見た物をそのまま記憶できる親譲りの映像記憶の能力から、神童と呼ばれて育った。将来は物理学者としてノーベル賞受賞と周囲からも言われ、本人もその気になって、京都の名門・吉田大学理学部に現役合格した。しかし、初日の2限に受講した数学の授業がまったく理解できず困惑。周囲の同級生も同じだろうと思って声をかけるも、逆に大学の講義は分かりやすいと返され人生初の挫折を経験した横辺は、ショックのあまりその足で下宿に帰って引きこもり、そのまま2年も留年してしまう。

大学3年目の春、横辺は大学から届いた手紙を見て留年生向けの面談に参加し、数学の教授から「お友達を作りなさい」と促される。一念発起してやり直すことを決めた横辺は、同じく2年留年していた同学年の北方創介とたまたま出会い、気を取り直して再び大学に通い始める。

横辺は北方に助けられながら、高校までの数学とは全く違う「大学の数学」に悪戦苦闘するうち、猫田賢、夏目まふゆ、平坂世見子など変わり者揃いの理学部の学生たちと交友を持つようになる。彼らは数学とは理解して積み重ねていく学問だと言うが、横辺には大問題。次々と立ちふさがる難問に混乱する横辺だったが、友人達の助けを借りてどうにか単位を揃え、北方、猫田、夏目、平坂と共に理学部数学科へと進む。(以上、2巻まで)
主な登場人物


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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