数値線形代数
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数値解析における数値線形代数(すうちせんけいだいすう、: Numerical linear algebra)とは、線形代数で現れる問題(行列積行列指数関数連立方程式固有値特異値問題)の計算・求解を行うアルゴリズムを創出するための学問である[1][2][3]最適化問題有限差分法有限要素法などに応用されている[1]。「数値解析」および「線形代数」も参照
意義
直接解法の問題点

どんなに次元の高い連立方程式でも、原理的にはクラメルの公式を使えば解くことはできる。しかし、クラメルの公式による数値解法ではものすごく時間がかかってしまうということが分かっている[1]。このため、これまで様々な数値線形代数のアルゴリズムが開発されてきた[1][2][3]。その先駆けとも言えるのがガウスの消去法だが[1][2][3]、現代では数値実験により(精度の観点から)使うべきではないとされている[4]
現代の主流「固有値問題の数値解法」も参照

現代においては

共役勾配法

GMRES法

ランチョス法

QR法

QZ法[A 1]

dqds法 (differential quotient difference with shift)[A 2][A 3][A 4][A 5][A 6][A 7]

oqds法 (orthogonal quotient difference with shift)[A 8][A 9][A 10]

分割統治法[A 11][A 12]

MRRR法 (multiple relatively robust representations)[A 13]

MRTR法[A 14]

Sakurai-Sugiura 法[A 15]

CIRR 法 (Rayleigh-Ritz type method with contour integral)[A 16]

離散勾配法に基づく解法[A 17][A 18]

フィルターを用いた固有値問題の解法[A 19][A 20][A 21][A 22]

などをはじめとした高速・高精度解法(反復法)の研究が主流になっている[2][5][6]
クリロフ部分空間法「クリロフ部分空間」も参照

数値線形代数で現れる反復法の中には、クリロフ部分空間に理論的基盤を持つものが少なからず存在する。これらはクリロフ部分空間法(: Krylov subspace methods)と総称され、数値線形代数において最も成功した手法とされている[6]。主なクリロフ部分空間法として以下が知られている(共役勾配法については後述する)。

en:Arnoldi iteration

ランチョス法


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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