救済の技法
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『救済の技法』
平沢進スタジオ・アルバム
リリースオリジナル版:1998年8月21日
HQCD版:2009年3月18日
録音INTERNAL STUDIO
STUDIO PARKSIDE
ジャンルシンフォニック・ロック
プログレッシブ・ロック
ワールドミュージック
レーベル日本コロムビア/TESLAKITE
平沢進 アルバム 年表

剣風伝奇ベルセルク ORIGINAL SOUNDTRACK
(1997年)救済の技法
1998年)ロストレジェンド 失われた伝説の大陸 オリジナルサウンドトラック
1999年


平沢進関連のアルバム 年表

電子悲劇/?ENOLA
(1997年) 救済の技法
(1998年) 音楽産業廃棄物?P-MODEL OR DIE
1999年

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『救済の技法』(きゅうさいのぎほう)とは、平沢進の7枚目、「BANGKOK録音3部作」3作目のアルバムである。1998年8月21日日本コロムビアより発売された。米国「Rate Your Music」の『史上最高の日本の音楽アルバム』にて8位であり、海外の音楽リスナーから高い評価を得ている[1]。また、2009年3月18日にはデジタルリマスタリングされた上、シングル「BERSERK-Forces-」の収録の合計4曲が追加されて発売された[2]。独自のボーナストラックを加えたアナログ盤が2021年11月27日に発売[3][4]
解説

「BANGKOK録音3部作」の3作目に該当する、ニューラル・ネットワークにより統合された“全き人々”の世界の崩壊と“庭師KING”による救済を描くコンセプト・アルバム[5]P-MODELのアルバム「SCUBA」より続いている「全き人格の回復」がテーマとなっており、1998年リリースの今作から会場とインターネット上の「在宅オーディエンス」の同時参加型『インタラクティブ・ライブ』を前提としてストーリーが組まれている[6][7]。20世紀の平沢進ソロ最高傑作との呼び声も高く[8]、2007年以降のノン・インタラクティブライブでも今作の曲が多数歌われている。
収録曲
TOWN-0 PHASE-5書籍『音楽産業廃棄物』初版の付録に、
P-MODEL改訂期のバーチャルドラマー「TAINACO」を制作した大和久勝によるPVが収録されており、平沢の指示で脚の生えた巨大なモニターテレビが街中(一部は札幌市内の風景)を練り歩くというものに仕上がっている[9]。PVで度々札幌の街並みが登場するのは、MVを作った当時、大和久が札幌のゲーム会社で会社員をしていた為でもある[10]。このモニターテレビのついた乗り物の登場するPVは「論理空軍」、「RIDE THE BLUE LIMBO」にも引き継がれている。ロボットの部品にはTAINACO-2の部品が再度利用されており、PVの二足歩行ロボットからは信号である「Yin Ya-.」という音声情報が発信されている(一体何を意味するのかは不明である)[11][12]。画面上の男は概念上の技法を用い、部屋に居ながらにして世界中を旅する事が可能となっている[13][14]。大和久勝のPV制作記録レポート名は「救済機械観測報告書」となっているが、大和久本人はPVの二足歩行ロボットを「インヤ―ロボ」と呼んでいる。現在でもライブの人気ナンバーの一つで、特にPHONONシリーズでは毎回演奏されている。

MOON TIME宮村優子に提供した曲「MOON」のセルフカバー。MOTHER、Ruktun or Dieと違い原曲と同じキーで歌われており、平沢の曲の中でも特にキーが高い。また原曲とは歌詞が若干異なり男性口調に直されている。

庭師KING - GARDENER KING2001年にアルバム「Solar Ray」で「庭師KING2」としてセルフカバーされる。同作収録曲では珍しく、近年のライブでも原曲の方が頻繁に演奏されている。2012年のライブ「PHONON2555」では大きくリアレンジされた。このバージョンは「導入のマジック」でも聴くことができる。2016年、ヒカシューのライブイベント「ヒカシューの絶景クリスマス」では、ヒカシューの演奏、巻上公一と平沢の歌唱で演奏された[15]

GHOST BRIDGE

ナーシサス次元から来た人 - THE MAN FROM NARCISSUS SPACEサビがソプラノで歌われている。以降平沢やP-MODELの作品でもソプラノパートが登場する。

万象の奇夜 - STRANGE NIGHT OF THE OMNIFICENCE

MOTHER宮村優子に提供した曲のセルフカバー。原曲よりスローテンポでピッチも下がっている他若干歌詞が異なっており、「MOON」同様男性口調に直されている。2010年にアルバム「変弦自在」でセルフカバーされる。ユング心理学における「グレート・マザー」をテーマの一つとしている[16]。アーティストの米津玄師がインターネット上での活動開始前に強い影響を受けており、米津は自身の「人生を変えた一曲」として選択している[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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