放送大学
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この項目では、放送大学学園が設置する大学について説明しています。放送大学学園による基幹放送については「放送大学 (基幹放送)」をご覧ください。

放送大学

学園本部
大学設置1983年
創立1981年
学校種別私立
設置者放送大学学園
文部科学省総務省所管)[1]
本部所在地千葉県千葉市美浜区若葉二丁目11番地
.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯35度39分12.1秒 東経140度3分0.1秒 / 北緯35.653361度 東経140.050028度 / 35.653361; 140.050028座標: 北緯35度39分12.1秒 東経140度3分0.1秒 / 北緯35.653361度 東経140.050028度 / 35.653361; 140.050028
キャンパス本部
学習センター50箇所
サテライトスペース7箇所
学部教養学部
研究科文化科学研究科
ウェブサイトwww.ouj.ac.jp
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放送大学(ほうそうだいがく、英語: The Open University of Japan)は、千葉県千葉市美浜区若葉二丁目11番地に本部を置く日本私立大学1981年創立、1983年大学設置。大学の略称は放大(ほうだい)[2]、OUJ(オー・ユー・ジェー)[3]放送大学学園法に基づき文部科学省及び総務省による所管のもと放送大学学園により設置・運営されている公設民営大学であり、放送授業オンライン授業などを主に行う通信制大学・大学院[4][5]である。
概要
大学全体

1981年、生涯学習機関として、広く社会人等に大学教育の機会を提供するという趣旨で放送大学学園法(昭和56年法律第80号、以下、旧法)が制定された。放送大学は、旧法に基づき特殊法人である放送大学学園(以下、旧法人)が1983年に設置した大学である。

2002年には「特殊法人等整理合理化計画」に伴い、放送大学の設置者である放送大学学園を「特別な学校法人」とするため、旧法を改正した放送大学学園法(平成14年法律第156号、以下、新法)が公布された。新法第3条の規定により、現在の放送大学は、学校法人である放送大学学園(以下、新法人)が設置する学校となっている[6]。なお、文部科学省のホームページでは国立大学の項に記載されていたこともあり[注 1]、表記の上では国立と同等の扱いをされることが多い[注 2]。文部科学省には放送大学担当の係長職がある。

2007年10月1日より大学名の英称を、"The University of the Air"からThe Open University of Japanに改めた。英称の変更前から用いられていたドメイン (u-air.ac.jp) については、2010年4月に新ドメイン(ouj.ac.jp)に変更された。また、この機に学内情報システムの刷新が行なわれ、以前より行なわれていたインターネットからの履修登録に加えて、通信添削指導もWeb上でも行なわれるようになった。
放送大学の定義

放送大学学園が設置する大学を「放送大学」といい(放送大学学園法第2条)、放送大学学園は放送大学に関する業務(大学の設置・運営、教育放送等、附帯業務)を行う(放送大学学園法第4条)。なお、教育研究は放送大学学園が設置する「放送大学」において行われ、放送は放送大学学園が開設している放送局において行われている。

学園を所管する文部科学省も「私立大学」ではなく「国立大学」として扱っていた。2003年に「新放送大学学園法」が施行され、放送大学学園が(国立大学法人独立行政法人とは異なった)学校法人になったことに伴い(次項参照)、放送大学は私立大学となった[6]。ただし、全国に所在する学習センターの多くが国立大学の敷地内に入居していること、多くの国立大学と単位互換協定を結んでいること、教職員の約9割を文部科学省、総務省、財務省、国立大学からの出向者が占めること、事務職員の採用に「文部科学省文教団体職員採用試験」、「国立大学法人等職員採用試験」を通じて行っていることなど国立大学に準じており、一般的な私立大学とはその性格を異にしている。一方で、教職員が加入する社会保険は私学共済となっている。
特色

放送大学は、英語名(The Open University of Japan)から読み取れる様に、誰にでも開かれた大学(公開大学)である。その為、教養学部については入学試験がなく、入学は容易であるが、卒業については、放送大学の卒業生の質を保証させる為、入学後に厳格なチェック体制が敷かれているため容易ではない[8][9][10]。2016年からは更なる改革を行い、より学習効果が高まるような授業となった。

1985年度から学部生の受け入れを開始して以来、平成25年度第2学期現在、136万2258人が学生として学び、平成26年度3月末現在、7万9186人の教養学部卒業生、4177人の大学院修士課程修了生を送り出している[11]

平成22年度3月現在、在学期間(最長10年)内における、教養学部卒業率(全科履修生の卒業率)は、30?40%程度である[12]。同年の、在学期間(最長5年)内における、大学院修士課程修了率(修士全科生の修了率)は、80%程度である[13]

平成26年度第2学期現在、8万3892人の教養学部生(全科・選科・科目履修生及び、特別聴講学生)、5606人の大学院修士課程生(修士全科・修士選科・修士科目生及び、特別聴講学生)、12人の大学院博士後期課程生(博士全科生)が在籍している[14]

国立・公立・私立大学、大学院、高専と単位互換協定を締結している。

大学本部は千葉県千葉市美浜区に所在し、放送授業番組は本部の専用スタジオにて収録されている。

放送大学の特徴として、通信制大学でありながら、学習施設として、全国に学習センターを50ヶ所、学習センターの分室的な役割を担うサテライトスペースを7ヶ所設置していることがあげられる。学生は、いずれかの学習センター、またはサテライトスペースに所属する。

学習センター、サテライトスペースは、面接授業等のスクーリング、単位認定試験、放送授業の再視聴などを行う学習施設である。放送大学の学生は全国すべての学習センター、サテライトスペース、千葉本部の附属図書館を利用できる。また、学習センター、サテライトスペースでは学習相談、卒業研究指導を受けられるほか、図書室の利用、学生証・在学証明書など各種証明書の発行もできる。さらに、学習センター、サテライトスペースを拠点とする学生のサークル活動も通学制の大学と同様に活発に行われており、様々な行事が行われ参加して親睦を深める学生も多い。一方で学生生活のサポートはないためモチベーションの維持に自主性が問われる[8]

他大学とは違い、就職課や職業紹介などといった就職活動に関する支援やサポートは無いため、学生が自力で企業研究をしたり、会社説明会やセミナーに参加しなければならない[15][8]。採用試験で法政大学と間違われたり、就職サイトの大学欄に無いこともあるなど知名度は高くないが、卒業するための基準が厳しく、卒業したこと自体が評価されることもある[8]

学生割引の対象であるが、通信制高校と同じく制限を設けている事業者もある[16][17][18]
象徴
シンボルマーク

放送大学シンボルマーク(
永井一正制作)

※右上から左下に向かって青色の4本のリボンのようなラインが流れるデザイン。


学歌

放送大学学歌
[19][注 3]

作詞那珂太郎

作曲柴田南雄

東京混声合唱団[20]


放送大学イメージソング 「人間の贅沢、ひとつ」[注 4]

作詞、作曲、歌:小椋佳

監督西村宜隆


放送大学イメージソング 「と・も・た・ち」[注 4][注 5]

作詞、作曲、歌:小椋佳

アニメーション:彦すけあ

監督:西村宜隆


マスコットキャラクター

2008年に、こうの史代のデザインによる[23]伝書鳩をモチーフとしたマスコットキャラクターが制定され、名称は公募により「まなぴー」となった[24]。なお、それ以前にもアナログテレビの形をしたキャラクターがおり、民放でのCMにも出演していた。
沿革「放送大学学園#沿革」を参照
教育および研究

放送大学は通信制の大学であり、教育放送授業面接授業・オンライン授業(2015年より開始)の3形態の授業によって行われる。放送授業によって卒業に必要な大半の単位を修得できることが特徴である。卒業するためには、124単位を修得することが必要であり、このうち94単位は放送授業で、20単位は面接授業及びオンライン授業で(2016年より)、残りの10単位は放送授業・面接授業・オンライン授業のいずれでもよい(「授業形態を問わない科目」となっているが、この科目群の扱いとなるオンライン授業も存在する)ことになった。令和6年度入学者より、卒業要件が若干の変更が行われ、74単位は放送授業で、20単位は面接授業及びオンライン授業で、残りの30単位が放送授業・面接授業・オンライン授業のいずれでもよい(「授業形態を問わない科目」となっているが、この科目群の扱いとなるオンライン授業も存在する)ことになった(令和5年度までの入学者も希望すればこの要件に変更可能とされる予定)。

なお、放送授業で用いるテキスト(印刷教材)は、書店で購入できる(叢書名:放送大学教材、発行所:一般財団法人放送大学教育振興会、発売所:NHK出版[注 6]

各放送授業科目の主任講師は、放送大学の専任教員だけではなく、他大学(国公私立を問わず)の教授・准教授や独立行政法人の総括研究員なども担当している。この場合、放送大学の客員教授・客員准教授として委嘱している。

計画発表[27] のとおり、同学大学院修了者から選抜する形で修士全科生・全科履修生の研究論文指導、学部授業の補助のため、ティーチングアシスタント (TA) が採用されている。なお、学生サークルほか、近隣や職場などで同じ専攻を持つ学生同士で、相互扶助の形でレポートの作成等を実施している例もある[8]

他大学よりも少ない学費で臨床心理士の資格が取得できるため、これを目的とする入学者もいる[8]
学部

教養学部

教養学科(学士課程学士(教養)[28]

生活と福祉コース(旧 生活と福祉専攻)

心理と教育コース(旧 発達と教育専攻)

社会と産業コース(旧 社会と経済専攻、旧 産業と技術専攻)

人間と文化コース(旧 人間の探究専攻、旧 産業と技術専攻のうち情報系の一部)

情報コース(2013年度から設置)

自然と環境コース(旧 自然の理解専攻)


2009年度に、従来の教養学部3コース6専攻を、教養学部教養学科5コースに改組した。なお、2008年度以前入学の学生も新コースに移行できる。旧産業と技術専攻の学生は「新社会と産業コース」と「新人間と文化コース」を選択して移行できる。

現行カリキュラムは、平成28年度から適用されており、それ以前の入学者も申請により現行カリキュラムで履修することができる(ただし、戻すことができない)。上述のように、令和6年度以降入学者より、コース要件の変更はないが授業形態の要件が変更されることになっている。
大学院

文化科学研究科

文化科学専攻(修士課程修士(学術)」)

生活健康科学プログラム

人間発達科学プログラム

臨床心理学プログラム(日本臨床心理士資格認定協会認定第2種指定大学院)

社会経営科学プログラム

人文学プログラム(2013年度から設置された)

情報学プログラム(2013年度から設置された)

自然環境科学プログラム


文化科学専攻(博士後期課程博士(学術)」)

生活健康科学プログラム

人間科学プログラム

社会経営科学プログラム

人文学プログラム

情報学プログラム(2018年度から設置された)

自然科学プログラム


大学院は、文化科学研究科の文化科学専攻の中に修士課程は7つ、博士後期課程は6つのプログラムが設けられている。2013年に従前の「文化情報学プログラム」は「人文学プログラム」「情報学プログラム」に分離した。
学習のシステム

放送大学は、4月と10月を学習開始月とする年2学期制の教育課程を編成している。そのため、入学・卒業時期が年2回ある(修士全科生は4月入学の1回のみ)。授業科目の登録は学期ごとに行う。各授業科目(放送授業)は、毎学期、週1回45分の放送が15回にわたって放送され、完結する。

原則として、4月1日から7月14日を前期放送授業期間、10月1日から翌年1月16日を後期放送授業期間としており、「連休・年末年始学習期間(旧ゆとりの期間)」は廃止、7月15日から9月30日と翌年1月17日から3月31日を「夏季・冬季学習期間(旧集中放送期間)」とし、この期間は放送授業期間の授業の集中再放送に充てる。[注 7]
学生種別

学部(教養学部教養学科)については、いずれかのコースに所属し卒業(「学士(教養)」の学位取得)を目指す「全科履修生」(修業年限4年)と、自由に授業科目を履修する「選科履修生」(在学期間1年)・「科目履修生」(在学期間6ヶ月)の学生種別がある。


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